小中高までは、あまりにもパッとしない学生生活だった。
イジメられていたとかではなかったけど、只、本当に何もなかったのだ。
大学に行く目的も理由も特になかった。
何かしらの理由が欲しくて、サザンになるんだと言って青山学院を２回受けて失敗した。その果てに行き着いたのが和光大学で、特段行きたかったわけでもなく入った。それでもやることがなかったので、サザンになるんだと言って全音楽サークルを回った。楽器は弾けないけど歌わせてくれ！と言う一本槍のみで回ったので、厄介者だと思われ、たらい回しにされて、演劇研究会に流れ着いた。
この世で一番汚い部室の奥には、何十年前に干しましたか？という布団と炬燵が１メートル底上げされてる場所にあって、埃まみれの部室の中に、部長と男がいて、「なんで演劇研究会きたの？」という、シンプルかつ的確な質問に「サザンになりたいんです。」と、即答すると。めちゃくちゃ笑われて。「サザンなれるよ。お前面白いもん。演研入れば？」と言われた。入らないとは言えなくなった。
あの日々の話。

今作、東京にこにこちゃん新作『シュガシュガ・YAYA』は僕の大学時分の話。
４年間何が楽しかったのかは覚えてないけど、楽しくて楽しくて仕方なかった幻影みたいな日々だったということだけは覚えてる。
人生で一番楽しかったとノータイムで答えれる。
サザンにもなれなかったし、何もできなかったし、でもそれでも出て行かなくちゃいけない。
何かしらの理由をつけて残りたいけど、楽しかったと言って、胸を張って出ていくんだ。
これは出ていけなくなったあの子の話。今作も間違いなくハッピーエンドです。

今回１４ステ用意しました。無謀とさえ思われるかもしれませんが、もう後は無事に幕が開き、お客様が喜び、のたうちまわり、最高だと言いながら下北沢の改札を出て行っていただくのみです。
僕は今も演劇を続けてる時点でまだあの場所から出てないのですが、これは間違いなく出ていくための物語になっております。
売れまーす。

東京にこにこちゃん 新作公演
『シュガシュガ・YAYA』
作・演出 萩田頌豊与
2023年7月12日(水)~7月19日(水)
下北沢 OFF・OFFシアター(東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F)
前売・当日ともに3,500円
(★初日のみ3,000円)

【キャスト】
大畑優衣
尾形悟(マグネットホテル)
菊池明明
髙畑遊(ナカゴー)
立川がじら(劇団「地蔵中毒」)
武藤心平
四柳智惟

【予約】
シバイエンジン(当日精算)
https://shibai-engine.net/prism/pc/webform.php?d=xe6mw66r
ローソンチケット(事前精算)
https://l-tike.com/play/mevent/?mid=691813
ローソン・ミニストップ店頭Loppi(L32525)

【公演日程】
2023年7月
12日(水) 20:00開演★
13日(木) 15:00開演/20:00開演
14日(金) 15:00開演/20:00開演
15日(土) 14:00開演/19:00開演
16日(日) 14:00開演/19:00開演
17日(月) 15:00開演/20:00開演
18日(火) 15:00開演/20:00開演
19日(水) 18:00開演

【協力】
マグネットホテル、ナイロン100℃、昼寝企画、ナカゴー、劇団「地蔵中毒」、株式会社ギフト、ローソンチケット、シバイエンジン(順不同)

【スタッフ】
　　音響　松本蓮
　　照明　中西美樹
舞台監督　砂山イサヲ
　大道具　石倉研史郎
　　撮影　川村大樹
宣伝美術　田仲マイケル
　　票券　白川啓、岩村優花（ローソンチケット）
　　制作　東京にこにこちゃん
演出助手　増山紗弓