本との出会い1

 最近、本屋さんがどんどん少なくなって寂しい。都会に行けばまだまだ大きい書店があるが、田舎の本屋さんは本当に少なくなってきた。淡路島の商店街の小さな本屋さんに入る。地元ではクジラの本屋と呼ばれている。
 
 店の親父さんをちらっと横目に見て、成人誌の棚を見ていないふりをして通り過ぎ、文庫本、新刊コーナーへ行く、一応、ぐるっとお店を一周して(小さな店なので本の数十秒で一周できる)漫画、雑誌、学術書、文房具が並んでいる位置関係を把握する。漫画コーナーを通り過ぎ、他にも文庫本をおいていないか確認してから、もう一度、文庫本コーナーへ戻る。文庫本コーナーは三棚くらいある。立ち読みに1時間くらいかかる。本をとっては、戻し、とっては、戻し。琴線に触れる本を探す。
 
 良い本に出会うのもご縁。無意識のうちに欲していたものが、不思議とみつかる。こっちが探そうと思って出会ったのではなくて、向こうが待っててくれたような。
 
 思考の整理学 外山滋比古 著

 あとがきを見ると1983年早春と書いてある。ちょうど自分が生まれた年。生まれる少し前に出版されている。エッセイや文章を書こうと考えていたタイミングでこの本と出会えたというのは、神様が「がんばれよ!」っと、プレゼントしてくれたような、後押ししてくれたような、そんな気持ちになった。

2019年5月20日

よろしければサポートお願いいたします。 農場の運営改善、有機農業を広めるワークショップを行う際に使わせていただきます。