NICU退院時の心配事13:部屋の温度調整

真夏や真冬に退院する子によく質問を受けます。

一般的に赤ちゃんは小さくて非力なイメージのようで
とても大切に扱ってあげなければと思うがあまり、
冷房が体に悪いとか、厚着にしてしまうお母さんが多い印象です。

寒かったら風邪を引かせてしまうのではないかと思うようですね。

確かに、病院なので、NICUの環境は温度は比較的一定ですが、
保育器から出て生活できている赤ちゃんは
現在の日本の住居環境では、
それほど心配しなくていいと言うのが医療者の意見です。

冷暖房設備のなかったような昔の日本の住居では、
隙間風も多く、
お風呂も屋外だったような時代は
赤ちゃんは手厚く厚着させ掛物も多かったでしょう。

目安は、冷暖房が普通に整っている日本の住居で
お母さんがくつろいでいても暑くなく、寒くない環境なら
赤ちゃんは快適です。
夜の自然な気温の低下、日中の暖かさなどの日常の変化
入浴時に裸んぼになった時のひやっとした感じ。
もちろん、長時間はダメですが、
色々な日常生活の中で、
少し味わった方が赤ちゃんには適切な刺激になりますよ。

また、
NICU退院後の子でぜひ追加で考えてみて欲しいのは、
早産児で慢性肺疾患や様々な疾患を経験した赤ちゃんは
比較的暑がりの子が多いと言うことです。
呼吸するために他の子よりも少しだけ多くエネルギーを消費するからだと思います。
また、皮膚や体温調節能力は生後急速に成熟していきます。
同じサイズくらいになった正期産の子と少し違うかもしれません。
我が子が暑がりで活発な方なのか、寒がりで大人しい方なのか、
看護師さんに聞いてみるのもいいかもですね。

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