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ロボコンにおけるプラスチック段ボールの有用性についての考察

この記事は ヘボコンAdvent Calendar 2017 の13日目の記事です。

はじめに

先日、ヘボくない方のロボコンの中継をニコニコ生放送で見ていたら、大分高専さんがプラスチック段ボールの機体で「倒されても立ち上がる機能搭載のロボ」というかなりアグレッシブなロボでエントリーして戦っていました。

マリンビート / ROBOTS / ROBOKEN

私の予想では、重量制限や予算の問題をかなり軽減するこの「プラスチック段ボール(通称:プラ段)」という素材は今後、すごい方のロボコンでもかなり普及していくのではないか?と思っています。

そこで、チーム眼鏡(仮)として、ヘボコンへ数回のエントリーの際、機体の素材としてプラ段を使用してきた私が、プラ段の有用性についてすこし考察してみたいと思います。

プラ段とは?

Amazonでも「プラスチック段ボール」という名前で探せば検索できるかと思います。よく、引っ越しなんかでエレベーターや床を「養生」するための素材として使用されているので、目にしたことのある人は多いと思います。

プラ段の特徴としては、
・加工が簡単
・強度もそこそこ
・水場もいける
・安い
などがあげられます。

加工が簡単(接着・切断)
接着はホットボンドや、ガムテープなど100均で入手できる、なんかくっつける系のものならたいてい使用できます。
使い勝手がよく、相性がいいのは、養生テープと呼ばれる、ビニール系のガムテのようなものです。はがしやすく、手で切れるので、対戦の合間の応急処置や仮組みなどにも便利です。

切断はカッターでサクサク加工できます。

ただ、細かい精細なパーツを大量に加工する場合は手作業ではきついので、レーザーカッターなどを使いたい…と思うことも多々ありますが、レーザーカッターは使えません。
熱で無理とか、レーザーがすり抜けてしまうとかが理由らしいです。
かっこいいほうのロボコンの番組内のインタビューで大分高専では、ウォータージェットのカッターを使用したと言ってました。墓石に名前を彫ったりするアレです。
ウォータージェットカッターは、DMMラボとかにはありませんし、個人で調達しようにも、安くても50万円以上しますので、まだしばらくは、手作業で消耗するしかなさそうです。深夜の通販でよくみる高圧水洗浄機をアレしてナニできないか…とかちょっと思ったりはしますけども。

加工のコツ(組み立て・切断・折り曲げ)
紙の段ボール同様、筋がありますので、その辺を考慮して材料の組み立てを考える必要があります。強度面が違ってきます。とはいってもヘボコンではそこまで考えずに思うままに組みたてています。
切断はたとえば5mm厚のプラ段の場合でも、実質は1mmの厚さもないプラスチックを切っていくのと同じですので、よくあるカッターナイフで十分加工できます。ヘボコンの会場にもまずないことはない道具ですので、忘れて困る心配も無用です。なんなら、プラ段だけ持って会場入りしてもなんとかなるという心強さと愛しさとせつなさがあります。
折り曲げ加工のコツとしては、業者のページなどを見ますと厚みを考慮して斜めに切り…というようなことが書いてあったりしますが、7割くらい切れ目を入れて、反対側にバキっと折る感じの加工でもぜんぜん強度があったりします。ざっくり加工していけるのもプラ段のいいところです。

Amazonでも買える
というか、Amazon一択だったりします。理由は、よく売っているプラ段のサイズは、1800mmx900mmという大きさか、その半分か…という場合が多いからです。引越しなどの用途であればそちらの大きさないと使い物にならないので当然です。自分で切ればいいのですが、買って持って帰ってくるのも、届けてもらうのも大変です。
私は以下のものを2回購入しました。

プラダンシート 白色 幅260mm ×長420mm 厚5mm

これならコンビニ受け取りもできて便利です。

プラ段で作ったロボの例
機体名:パシフィック・ゴム
はじめて参加した時のロボットです。3人で空気を送りながら動かすロボットです。ロボットの操縦は複数でという昭和世代のコンセプトを具現化しました。

参考:http://portal.nifty.com/kiji/141207165788_1.htm

(上写真)パシフィック・ゴム動力部

(上写真)一応設計らしいこともしていた…。

機体名:ガンバ号
2回目に参加した水ヘボコンの際に作成したロボットです。部品の接着には養生テープを使っています。こちらも空気が動力なのですが、前回のように人力で空気を送り込むには、もう年齢的にも物理的にもきついな…という反省から、風船から噴射する空気を動力にしています。
前回は操縦者のアイコンタクトで空気の量を加減することで方向転換していましたが、今回ガンバ号は、ネズミのラジコンで方向を切り替えることができるようになっています。

参考:http://portal.nifty.com/kiji/150913194541_1.htm
動いてる様子:https://www.youtube.com/watch?v=VhZNZFrytJk

(上写真)ガンバ号全景

おわりに
というわけで、私のプラ段愛を少し語ってみました。いずれ機会がありましたら、今度はパシフィック・ゴムに採用した「キモい動きの動力機構」について語ってみたいと思います。

明日は、fujigoco2255さんよろしくお願いします。

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