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【初心者必読!】仮想通貨投資で最も低リスクな投資手法「ドルコスト平均法」について徹底解説【ドルコスト平均法解説①】

ドルコスト平均法とは?

あなたはドルコスト平均法という投資方法をご存じでしょうか?
ドルコスト平均法とは、金融商品を「定額」「定期」で購入していく投資手法です。
最近では新NISAが始まったこともあり、多くの人が投資信託を購入するようになりました。
新NISAで投資信託を長期で積み立てる投資方法は金融知識のない大多数の方でも堅実に利益を出せる良い方法です。
(積立投資とドルコスト平均法は厳密には違うようなのですが、効果としてはほぼ同じですので、この記事ではあまり区別せずに書きます)

ドルコスト平均法は暗号通貨で投資する際にも活用することができます。
私は暗号通貨投資をする際に、特に初心者にはドルコスト平均法での投資を強く進めています。
それはあらゆる投資手法の中でもっともリスクを軽減できる手法だと考えているからです。
私がそう考える理由と、具体的な投資方法について、この記事では詳しくお伝えします。

まずは、ドルコスト平均法の本質をずばりお伝えします。
ドルコスト平均法とは「相場の動きを予想する」という行為を捨てた投資手法です。

暗号通貨に限らず、相場の動きはランダムで投資タイミングを読むことは非常に難しいです。
難しいというよりも「相場の動きを読むことは不可能」です!
まずはこの前提を持ってください!

SNSやYouTubeでは「暗号通貨の値動きを予想する」といった切り口で発信をしているインフルエンサーが大多数ですが、値動き予想に終始しているものはただのギャンブルです。
こういうインフルエンサーの発信内容はなんか賢そうな雰囲気を醸し出してはいますが、結局パチンコ系YouTuberと本質的には変わらないのです。

(もちろん、暗号通貨系の発信者の中には値動きの予想にとどまらない有益な情報や本質的な投資の考え方について発信をしてくれている方もいらっしゃいます。でもそういう方は派手さがなく比較的フォロワーが少ない印象です……)

「相場の動きを当てる」=「投資で利益を上げる」という考え方から脱却しない限り、あなたのやっていることは投資ではなくギャンブルのままです。

ギャンブル投資を抜け出し、地に足のついた投資方法としてもっとも手を出しやすいものが「ドルコスト平均法」です。
お伝えした通り、「ドルコスト平均法」では、相場の値動きを一切考慮しません。
逆に相場の動きが読めるのであればドルコスト平均法を使うメリットはまったくありません。

ドルコスト平均法はリスクの低い投資手法ではありますが、リスクをゼロにはできません。
特に暗号通貨でドルコスト平均法を実践する場合には、
・銘柄の選定
・投資する期間
・出口戦略
などを考慮しておかないと、取り返しのつかないことになりかねません。

ドルコスト平均法の特徴

まずはこのふたつのグラフをご覧ください。

これは架空の銘柄A,Bの価格の推移を表したグラフです。
通貨の単位はなんでもいいのですが、わかりやすいようにここではドルにしましょう。
銘柄Aは価格が10000ドルから始まってその後暴落もなく緩やかに上昇し、15000ドルまで価格を伸ばしています。
銘柄Bは価格が10000ドルから始まってその後2500ドルまで暴落し、その後横ばいを続け、7000ドルまでしか値を戻せていません。

どちらも価格が10000ドルの時点から投資を始めるとしたらあなたはどちらの銘柄を買いたいですか?

当然、価格が伸びている銘柄Aの方が利益が出るのだから、銘柄Aを買いたいと考えるのではないでしょうか?

それでは、この2銘柄にそれぞれドルコスト平均法で
1回100ドルを定額で30か月積立した場合の損益結果をご覧いただきます。

まずは銘柄Aの損益からご覧いただきます。
積立期間ずっと高値を更新し続けたので、含み損になっている期間はほとんどありません。
その結果、利益も積みあがっており、30か月目には「約545ドル」の利益を出すことができています。

次は銘柄Bの結果です。
大きく値を下げた時期があったので含み損を抱えている期間も長いです。
しかし、銘柄Bは24か月目から値を戻し始めたので、利益もそれに従って伸びています。
そして30か月目には「約1846ドル」の利益を出せています。
銘柄Aの3倍以上の利益です。
銘柄Bは投資開始時期の10000ドルの7割までしか値を戻していません。
それにも関わらず、価格が1.5倍に伸びた銘柄Aに同じ手法でドルコスト平均法で積み立てした場合と比べての3倍以上の利益を出すことができるのです。

これについて、投資初心者の方は釈然としないと思います。
それは「価格の上昇」=「利益」という固定観念に囚われているからです。
しかし、実際にはドルコスト平均で積み立てした場合「一本調子で上昇した銘柄」よりも「暴落から横ばいを続けて最後にちょっと回復した銘柄」の方が儲かる。
どうしてこういうことが起きるのか。

これから投資の本質中の本質についてお話します。
当たり前のことのように感じるかもしれませんが、大事なことです。

ドルコスト平均法の本質

暗号通貨に限らず金融商品に投資した際の評価額の計算式は以下のようになります。

価格 × 数量 = 評価額

そして、初心者の方は金融商品の「価格」にばかり目が行きがちです。
暗号通貨に投資したことがある方、特に初心者のころはこんな感じじゃなかったですか?

「ビットコインを600万円で買ったぞ、次の日になると620万になったぞ!その次の日は650万円だ、やったー!あー次の日は下がって630万円だ、うわーその次の日は580万円になっちゃった、くそー!」

価格変動が激しい暗号通貨に投資を始めた当初はその価格から目が離せなくなるのは自然なことです。
しかし、当然ですが、評価額を高めていくには「数量」が価格と同じくらい、もしくはそれ以上に重要です。

初心者の方は、この「数量」の概念が希薄であることが多いです。
そもそも投資をするとなったら一括投資しか選択肢がなく「いくらで買うか」ということばかり考えてしまいがちです。

ドルコスト平均法で利益を出すためには、「価格」ではなく「数量」に重きを置くことが大切です。
「いくらで買うか」ということではなく「いくつ買えるか」ということです。
評価額の式は「価格」×「数量」です。
数量を増やすことができれば、価格に乗算して評価額を伸ばすことができます。

このことを念頭に置くと、先ほど紹介した銘柄Aと銘柄Bの事例も腑に落ちてきます。
ずっと上昇していた銘柄Aを30か月間で購入できた数量は「0.23632…」です。
暴落で価格を下げた銘柄Bを30か月間で購入できた数量は「0.69229…」です。

それぞれの30か月目の評価額を計算してみましょう。

銘柄A

価格:15000 × 数量:0.23632 = 3544.8
3000ドル積み立てしていたので利益は
3544.8 - 3000 = 544.8ドルです。

銘柄B

価格7000 × 数量:0.69229 = 4846.03
同じく3000ドル積立なので利益は
4846.03 - 3000 = 1846.03ドルです。

このように銘柄Aと銘柄Bの価格は倍以上の開きがありますが、数量では銘柄Bの方が銘柄Aより多く購入できていたので、利益は銘柄Bの方が3倍も取れたということになるのです。
ご納得いただけましたでしょうか?

このことからドルコスト平均法における「絶対勝利条件」が分かるのですが、それはなんだと思いますか?

とてもシンプルなことです。
それは
「安値圏で買って数量を増やすこと」です。
ドルコスト平均法の本質はこれに終始します。

この記事の冒頭で、ドルコスト平均法とは「相場の動きを予想する」という行為を捨てた投資手法だと紹介しましたが、安値圏の価格帯と安値圏にいる時期、それを予想する必要はあります。

つまり、ある程度おおまかな安値圏の価格帯とそこにいる時期さえおさえてしまえば、あとは細かい値動きはまったく考慮することなく、ルール通りに積立を行うだけで、のちにその銘柄が価格を伸ばした時には利益を享受することができるのです。

具体的に、私の実践例を紹介します。
私はイーサリアムを3000ドル超えるまでは定額でドルコスト平均法で積み上げています。
それは、イーサリアムにとって3000ドル以下の水準は「安値圏」だと考えているからです。
このルールを続けていく限り、イーサリアムが3000ドル以上の価格にいる音化、以下の価格にいるのかだけを考えて投資すればよいので、どんな値動きが来てもまったくメンタルが揺らぎません。

初心者にとって、投資を続けていく上でのメンタルの安定は必要不可欠です。
短期目線での裁量取引はどうしても感情が介入してしまって自分で決めたルールを守れないことが多々発生します。
特に初心者の方はそうです。
初心者の方には、ドルコスト平均法でコツコツと積み立てる手法をもっともおすすめします。
ドルコスト平均法で積み立てながら、少額で短期目線の取引の実践も重ねて、相場の読み方を勉強する。
これがリスクを抑えつつ、実戦経験も積めて、なおかつ利益もとれるという一石三鳥の戦略だと考えます。

今回はドルコスト平均法の特徴と基本的な考え方について説明しました。
ドルコスト平均法はいいことづくめのようではありますが、絶対に気を付けておかなければならない落とし穴もあります。
次回は暗号通貨で実際にドルコスト平均法で積み立てる場合に気をつけるべきことについて書いていきます。

長い記事を読んでいただきありがとうございました。
私はYouTubeで日々チャート分析の動画を更新していますので、そちらもぜひチェックしてみてください。

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