脳内廃棄72

笑った顔が可愛くない
そんなことをいつぞやの君は言っていた。
齢を取って泣くことがめっきりなくなって、矢が飛ぶように一日が終わっていく。
思い出の片隅に残ったケンカもいつの間にか笑い話。
笑って笑って、若い頃より楽しいのかも知れ無い。
喧嘩もせず、流行りモノも見ずになんとなく過ごせてた。
でも、今日は笑わない。
だって君が行ってしまったから。
泣きはしないけど。
泣きはしないけど。
今日は誰にも会えないかな。
だってさ
きっと僕の顔は君の名前で埋め尽くされている。
君の思い出で埋め尽くされてる。
笑った事喧嘩した事辛かった事感動した事何でもない事。
埋め尽くされ、埋め尽くされてる僕の顔も

きっと


きっと

可愛くない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?