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就職口コミサイト「Vorkers」が名称変更から進む道とは?

2度目の投稿です。今回は、先月社名変更を行い新しい名称となった株式会社オープンワークのメインサービス 企業口コミサイト「OpenWork(旧:Vorkers)」のリブランディングについてまとめます。

1.基礎情報

皆さんは、企業口コミサイト「Vorkers」をご存知でしょうか。2007年の設立以来、企業に対する口コミ(退職理由、働きやすさ、やりがい、給与面、待遇面、教育体制など)を掲載しておりました。リブランディング前 2019年5月地点で、国内最大規模の社員クチコミ数と評価スコア(750万件超)が蓄積され、会員数は約296万人(2019年5月現在)と国内最大クラスまで成長しました。そんな「Vorkers」がこの度、社名変更を行い新たな道をスタートさせています。新社名は、オープンワーク株式会社。新サービス名も「Vorkers」から「OpenWork」となりました。

利用したことがある方も多いと思いますが、企業口コミサイトの良いところは、実際に働いていた方が口コミを投稿していることです。一般的に、企業のオフィシャルサイトは、ポジティブな情報や公式情報しか記載していません。しかし、口コミサイトならリアルな情報を入手することができます。企業採用ページでは好印象なのに、口コミサイトでは「残業時間が多い」「日常的にパワパラが横行している」なども見えてくるかもしれません。(あくまでも、元社員の個人的所感にすぎませんが...)
それでは早速、具体的に調べていきます。

2.経営理念とステートメント

某WEBサービスを活用し旧社名時のWEBサイトを閲覧すると、企業理念は「働きがいを全ての人へ」となっておりました。メッセージとして、

実際に働いた経験に基づく「社員の生の声」を共有することで、企業の労働環境をよりオープンにし、転職・就職活動をサポートしたい。ジョブマーケットの透明性を高めることで、「社員を大切にする企業の方が大切にしない企業よりも評価され、誠実なCEOが誠実に会社を経営しやすい雇用環境となること」を目指しています。ぜひ、「一段深めた企業リサーチ」にお役立て下さい

と記載があります。
その後、企業理念は「さあ、自由に生きよう。働きがいをすべての人へ」に変更されました。(正確な日時は不明ですが、社名変更直前の企業理念はこのようになっております。)変更点は、「自由」というワードが企業理念に追加いること。社名変更後もこの企業理念が使用されているので、この時点から今回のリブランディングを進んでいたのかもしれません。
そして、社名変更後の企業ページ(企業概要)がこちら

企業理念は先ほどの通り。その下部に「ひとりひとりが輝く、ジョブマーケットを創る。」という言葉が追加されました。この言葉から予想するに、「ひとりひとりが輝く」=One to Oneのサービスを提供し、自分らしい働き方/場所を見つけてもらう。「ジョブマーケットを創る。」=そして、その核となりたい。と感じました。
さらに、新しいステートメントも公開。

コンセプトムービーも公開されています。

また、都内で大規模なOOHも展開。働きがいのある企業100社の社員クチコミ本を読むことができる「社員クチコミ図書館」という企画です。私も偶然通りかかったのですが通行人が足を止めて熱心し書籍を読んでいました。

3.社名変更の背景

全て私の推測にすぎませんが、就職環境の複雑化が今回のプロジェクトスタートの要因の一つだと考えています。
もはや歴史の教科書レベルですが、日本の就職とは、終身雇用、年功序列。新卒採用に定期採用など形式化された採用システムの中で繰り返されるものでした。口コミサイトも、そのフレームの中で求職者をサポートできれば十分機能していたのです。しかし、現在の就職市場において上記形式は衰退。Vorkersが得意としていたハイクラス、イノベーティブな企業では死語でしょう。そんな自由な採用形態に対応していく(牽引していく)必要があったのではないでしょうか。

4.今後のOpenWorkが目指すポジション

上記記載の旧メッセージと以下の新メッセージを見比べると、違いは一目瞭然です。

Innovation for the Job Market!イノベーションとは、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造する変革のこと。OpenWorkは社員や元社員、一人ひとりの声をシェアすることによって、ジョブマーケットの透明性向上に貢献してきました。特定の企業への就職・転職を考えているユーザーに対して様々な視点からのクチコミを提供することで、就職・転職検討時のリサーチサイトとして日々成長しています。そして、これからのOpenWorkは、クチコミ情報だけでなく、求人情報など企業が発信する情報も網羅したジョブマーケット・プラットフォームへとさらなる進化をしていきます。

口コミ蓄積を行うOne of Themのプラットフォーマーではなく、就職活動のインフラとしてのプラットフォーマーへ。より大きな領域へ、そして、新しいポジションへのシフトが予想されます。経営陣にも新しいメンバーが加入しており、業務提携や買収など企業やサービスの形は変革していくことでしょう。

5.まとめ

企業情報口コミサイトではトップクラスの「OpenWork」ですが、就職/採用/リクルーティングとなれば、毎日、大量のTVCMを投下する大企業ともぶち当たることになります。そうなった時、またはそうなるまでに、OpenWork社が携えておく武器作りと戦略は、果たして何になるでしょうか。とても見ものですね。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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