他人事ではない「どこに住むか」問題

古市憲寿氏、豪雪地帯での大雪被害に「大雪が降るような地帯にいつまで住むのかをある種、突きつけられている」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

すっかり時流に乗り遅れてしまったけどせっかく書いたので供養しておく。雪国は特に人口減少や少子高齢化が激しいらしい。上記発言への論評は色々あると思うけど、この記事のとおりならまあ間違ったことは言ってないのかなと個人的には感じた。

特に人口減少。その影響は様々だ。例えば
①議員だけでなく、自治体職員の成り手や税収が減ってあらゆるサービスを維持できなくなる
②人口密度が小さくなって移動が大変になる(いくらオンラインが普及しても限界はある。むしろ対面の価値が上がっている)。

特に行政サービスの維持は死活問題だろうと思う(もちろん娯楽も大事だけど)。

近い将来、どこかの町で「ここまでは頑張ります。でももうここから先は面倒見切れません。もう無理です。ごめんなさい。」と役場が頭を下げる。そんな光景ももう遠くないかも知れないと思う、驚かない自分がいる。

例えば道路の除雪。

人が住んでいるのに道路の除雪もしないなんてケシカランと思うかも知れない。しかしかつて(そうなった経緯はわからないけど)山形県にそのような集落が実在した。
「大江町 古寺集落」で検索してもらいたい。十余年前で既にこの状況であり、その後のアップデートがないことから、現在の状況は想像に難くない。せめて穏やかな最期を迎えられたことを祈るばかりである。

今回はたまたま豪雪地帯が名指しされたけど、ことの本質は豪雪地に限った話ではないのはもちろんだろう。

そして、言うまでもなく、自ら動ける動く意志のある個人や家族は、サービスが維持できて、娯楽もある、人口密度のある都市部へどんどん移住している。見方を変えれば辺鄙なエリアからの無秩序な撤退、虫喰い状態である。
外から移住者を、地元でしっかり稼ぐこと、というのも勿論だが、結果として維持していける自治体はごく少数派だろう。

少しでも計画的で秩序ある撤退・縮小を進めていく、そんな「しんがり」が求められる時代に突入しているのではないだろうか。