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子供の「外交」

 また安倍が「外遊」に出かけている。

安倍首相が“この6年間で「外遊」に使った経費の総額は10兆円を超え、各国へ支払って来た支援金や円借款の総額を加えれば65兆円を超える“という話もあるそうだし、今回も新しい政府専用機を2機も合わせて約1355億円で調達した上で出掛けているのだから、よほどこの国にはお金が有り余っているのだろう。

 …という皮肉はさておき、本当はさておいておけるような話ではないのだが、少し別の角度からの話を。

   今日、こんな記事が載っていたのだが、要するに「韓国による禁輸を認めたWTOの裁定は日本の敗訴ではない。今回、WTOは日本の食品の安全性を認めた」という菅官房長官の話が全て嘘だったということ。

  この嘘も論外だが、そもそも米国やEUなど23もの国や地域が輸入禁止にしているのになぜ韓国だけをWTOに提訴したのか?、なぜ提訴すれば勝てると思ったのか?…この点も全く理解不能なのだ。

  そして、こんなニュースも先日、あった。

    このニュースも、菅官房長官が「建築計画の詳細は、行政機関内部の検討過程にかかわることなので差し控えたい」と説明を拒否しているので、よく話が飲み込めない方も多いと思うが、話は単純。大使館を建て替えるということで日本政府は2015年に建築許可を取ったのだが、大使館の目の前に慰安婦像があることに抗議して、韓国側に撤去を要請。「撤去しないと大使館を建築しないぞ!」と言っている間に、あっさり建築許可証の期限を過ぎてしまい、今回、建築許可が取り消しになってしまったというだけのこと。

   菅官房長官は偉そうに理由の説明を拒否していたが、単に大使館前の慰安婦像を撤去しろ、と駄々をこねていただけなのだ。 で、最初のWTOの裁定も何のことはない。菅官房長官が単なる負け惜しみで嘘を言っただけ。

    勿論、徴用工問題やレーザー照射問題でも判るように、韓国と揉め事を起こせば起こすほど、国内の韓国ヘイトの気運が高まって、それこそ安倍内閣の支持率も上がるというメリットはあるとしても、駄々をこねたり、すぐバレるような負け惜しみの嘘を言ったり、あまりにもやる事が子供じみていないだろうか。

    バカバカしいので勧めるつもりは全くないが、万が一、韓国を目の敵にするのならばするで、もっと周到に、それこそ本当に韓国がギャフンというような方策がある筈だし、勝てる勝算もないのに喧嘩を売ったり、嫌がらせや文句を言って、駄々をこねているようでは「外交」として何の意味もないと思うのだが…。

    一方、今日はこんなニュースもあった。

     “2島でもいいから北方領土を返還して貰って、それを掲げて参院選やW選挙をやろう”という安倍首相の目論見はとっくに潰えている訳だが、それでもプーチンを怒らせて交渉中止とか言われたら困るから、プーチンを刺激するような文句は削除。「北朝鮮の圧力」もトランプが気を悪くするといけないから削除したということだろうが、これも自分より強そうな相手の前に出ると何も言えなくなる子供と同じ。

   自分より弱そうと思う韓国には嫌がらせをし、ロシアや米国のように自分より強い相手とみると黙ってしまうのは、とても「外交術」と呼べるような代物ではないし、子供レベルの「処世術」  。

   「安倍首相得意の外交」なる言葉もあって、今回もマスコミは使っているようだが、それこそ菅官房長官の嘘でも判るように、マスコミを使って得意そうに、何かをやっているかのように国民に見せかけているだけ。その本当の中身は子供がやっていることと何一つ変わらないことを私たち国民は知って置くべきだろう。


※追記:冒頭に紹介した安倍の「外遊」費用については、何を計上するかもあって諸説あるようだが、政府答弁として出ているのは、『2012年12月26日から2015年11月24日までの合計65カ国「外遊」での費用は総額87億7400万円。1回平均で2億2000万円弱』というもの。



※photo by Aviation Wire

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