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「薬害」の起こらない社会にするために…

  先日、こういう話題をtwitterで見かけて、いくつかのツイートをRTさせて貰った。

   要するに、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)による被害を訴える人たちのツイートが見えにくくなったり、「反ワクチン」として通報や凍結を求めるような呼び掛けがtwitter上でされているというのだ。

   で、私がツイートしたのが、こちら。

   厚労省では、自らのHPの中にこのようなページを作り、「薬害」を学ぶ為の動画や中学生の為の指導教材を作って提供している。それもその筈で、上の動画の「薬害の歴史」を見れば判るが、この国では今までにも多くの人々が「薬害」によって悲惨な目に遭っているのだ。それは自らも責任を問われた厚労省でさえ無視出来ない事実だからこそ、こういう教材をつくり、それこそ厚労省の前には「薬害」を防止する「誓いの碑」まで建てた訳だ。

  で、この「薬害」で何より忘れてはならないのは、クスリやワクチンの使用による被害の原因が製造過程での過失だろうが、予期せぬ副作用だろうが、どちらも薬品を製造した製薬企業や、薬品を認可した厚労省などにとっても「想定外」であるという事実

  つまり、本来は起きる筈のない被害が起きている訳だから、製薬企業も、厚労省も被害が起こると、最初は必ずその被害そのものを否定するのだ。“勘違いだ、別の原因だ、心因性だ…etc.”

   勿論、「想定外」の被害なのだから、現実に薬品を使用した人に起きた被害と薬品との因果関係や被害が起きる機序(メカニズム)もはっきりしない。そうなると原因企業などと直接に利害関係のある御用学者は勿論、そうではない医学者や医師などの専門家も、彼らに取材したマスコミも“原因が判らない、因果関係がはっきりしない…etc.”という否定的なコメントが大勢を占めるし、それこそ被害を訴える人々に対しても“素人のくせに、非科学的だ…etc.”という批判が社会からも寄せられるようになる。

   そう、今のHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)による被害を訴える人たちを“反ワクチンだ、反科学だ、陰謀論だ、排除しろ…etc.”という動きは今回が初めてではなく、「薬害」では必ず起きることなのだ。

  こういう孤立無縁の状態の中からどの「薬害」の被害者も裁判など長い戦いを続けて来た訳だし、その戦いの中でやっと「薬害」として認められるのが、それこそ「薬害」なのだ。

(中には 、肺がんに対する治療薬として用いられた「イレッサ」による被害のように、643人もの人の死亡が報告されていても裁判で負けてしまい、結局、「薬害」として認定されないケースもある。)

   いずれにしても、クスリやワクチンの使用後に深刻な被害を訴える人々が出たのは事実なのだから、その被害を最初から否定してかかることは論外だし、先ずはその被害に向き合うこと。被害を治療する中でその因果関係や機序を解明し、研究していくべきなのだ。もしそれで本当に因果関係がない、別の原因だということが証明されるのであればそれでいいし、逆にそれをしなければ「薬害」による被害者をますます増やすことにしかならないのだから。

   だからこそ、上の厚労省の教材でも、「薬害の起こらない社会にするためにどうすればいいか」という対策として、『私たちが消費者の立場から薬に関する情報を得たり、薬を使用して問題があった場合にはどのような情報を発信すればよいか』を考えることを推奨している。その対策として重要な被害者の情報発信や情報交換を専門家ではない素人だからという理由で妨害するようなことは暴挙と呼ぶしかない。

 最初は素人が被害を訴え、原因も、因果関係も、機序も判らない中で企業や国、専門家から批判されるのは「薬害」だけではなく、水俣病などの「公害」でもその図式は一緒。そういう経験、惨事をこの国は今までも何度となく繰り返して来た訳だし、その歴史から学ばないのはあまりにも愚かというしかないだろう。

                        ※Photo by Pixabay


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