見出し画像

静岡市で初開催 ファクハクに参加

皆さん、こんにちは。日本ニューノーズルで技術から採用まで幅広く担当している製造部の田中正之です。

日本ニューノーズルは、主にプラスチックなどの素材を加工する射出成形機の部品を製造している会社です。以下の3つを事業の柱としています。

①部品を生産・販売する製造事業
②サービスパーツを生産・販売するサービス事業
③現在進行中の新規事業の3本柱で事業

弊社の理念や取り組み、従業員のインタビューなどを毎月掲載しているnote、今回は11月17日から19日までの3日間、静岡市で初めて開催された
オープンファクトリーイベント「ファクハク 静岡工場博覧会2023」についてご報告いたします。


<ファクハクのTシャツを着用した私、田中が参加者の皆さんをご案内>

■静岡市初のオープンファクトリー

オープンファクトリーは普段見ることができない工場を地域の皆さまに公開するイベントで、モノづくりの現場を見学できる貴重な機会となっています。金属加工技術で知られる新潟県の燕三条が先駆けとなり、取り組みは全国に広がっています。静岡市では今回が初開催で、市内25社が参加。弊社も加わりました。

静岡県はモノづくりが盛んな地域です。ただ、工場の存在自体は知られていても、実際にどんなモノをつくっているのかは意外と知られていません。私たちの会社も業界では国内トップシェアを誇っていますが、地域の皆さまへの認知度は十分とは言えません。ファクハクを通じて、少しでも弊社の取り組みや製品を知っていただきたいと考え今回参加することを決めました。

ファクハクは各企業の工場が会場となり、参加希望者がそれぞれの企業に予約を入れる形で実施しました。弊社は開催期間3日間のうち、初日と2日目に参加者を募り、おかげさまで、午前と午後の部、2日間で計4回全ての定員が埋まりました。私は当日の案内役として、次のようなスケジュールを組みました。

① 会社説明(20分)
② 工場見学(20分)
③ 質疑応答(10分)

<スライドを使って弊社や製品についてご説明しました>

■ファクハク ①会社説明 「3つの理念」

まずは、会社の歴史や事業内容をご説明しました。弊社では、「Mission」、「Vision」、「Value」の3つを経営理念としています。「Mission」はノズルを通じて社会を便利にし、生活を豊かにすることによって社会へ貢献する。「Vision」はグローバルに展開できる精密ノズルメーカーとして、フロントランナーになる。「Value」は基本と良心を掲げています。工場の場所を静岡市の中心市街地から車で10分、バイパスからも近いところに選んだのは、良い人材の獲得が目的であることもお伝えしました。

また、弊社が製造する射出成形機ノズルの構造や主な取引先についても、お話しました。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに生活様式にも大きな変化が生まれた影響で逆風を受けているモノづくりの企業は少なくありません。しかし、私たちの製品は近年、次世代スマートフォンやドライブレコーダー、無人店舗のレンズやフードデリバリー用の容器などでニーズが高まっています。将来的には、ドローンやEVといったハイテックの需要が増えることで更なる追い風を期待しています。

<実際に使っている機械や製造工程を知っていただく工場見学>

■ファクハク ②工場見学
 「0.2ミクロンの世界」

弊社の製品が信頼をいただいている最大の理由は、精度の高さにあると考えています。それを可能にするのが「機械設備」と「技術力」。秘密が詰まった工場を今回のファクハクで公開しました。

お客さまから注文を受ける製品には基準が設けられています。例えば、「Ra0.2」。これは部品の表面の凹凸を0.2ミクロンまでに抑えるという意味で、それだけ滑らかでツルツルに仕上げる必要があります。1ミクロンは0.001ミリなので、0.2ミクロンは0.0002ミリとなります。想像が難しい数字ですよね?ちなみに、紙の厚さは1枚0.1ミリです。

工場見学では実際に使っている機械や作業工程を参加者の方々にご覧いただきました。工場内を一般公開するのは初めてだったので、専門的な機械を見て面白いと感じてもらえるのか、心配な部分もありましたが、刃物で加工する機械、ワイヤーや放電で加工する機械、さらに製品を検査する世界最高クラスの3次元計測器など、皆さんに興味を持っていただけたようで嬉しかったです。凹凸のある状態の部品とツルツルに仕上げた作業後の部品も、実際に触れて比べていただきました。小学生の参加者には、レーザーを使って部品を加工する「レーザーマーカー」の体験も実施しました。


<製品を間近で見たり、ツルツルに仕上げた部品を触ったりしていただきました>

■ファクハク ③質疑応答
 「不良品ゼロ達成の理由」

工場見学の後は、質疑応答の時間を設けました。参加者は小学生や専門学校の学生と講師、会社経営者や公務員と幅広く、ありがたいことに連日にわたり様々な質問をいただきました。中でも印象に残った質問としては「社名に『日本』をつけた理由」、「工場の清潔さを保つ工夫や意識」、「不良品ゼロを達成できた理由」などがありました。

社名を創業者の名前ではなく「日本ニューノーズル」としたのは、グローバルに戦える企業、世界の役に立つ企業になるという思いを込めています。工場をきれいに保つための取り組みとしては週2回、午後1時から従業員全員で清掃しています。その他の時間でも手が空いた時には、汚れやすいところを中心に掃除する意識を共有しています。きれいな工場で働く方が気持ちが良いですし、仕事もはかどると思っています。

不良品ゼロを達成できた理由は主に2つあります。1つは、製品を検査する機械の精度が高いことです。もう1つは、「ダイナミックなジョブローテーション」があります。弊社では製造、仕上げ、検査の担当をローテーションで経験する人事異動を採用しています。製造担当者や仕上げ担当者が検査の仕事を経験することで、最終工程となる検査の作業を最小限にして不良品を出さない意識が強くなります。検査前の段階で不良品の数が少ないほど、不良品ゼロの確率を高くできるわけです。

<参加者の方々からは工場見学中にもたくさんのご質問をいただきました>

■参加者の9割以上が「とても楽しかった」

初めての試みで不安な部分もありましたが、参加者の方々には喜んでいただけたようで、まずは胸をなでおろしています。アンケートでは9割以上の方が「とても楽しかった」、残りの方は「まあまあ楽しかった」という回答でした。

静岡デザイン専門学校の講師の松尾さまからは「以前から日本ニューノーズルの社名を見て何をやってる会社か気になっていたので、今回の訪問を非常に楽しみにしていました」と感想をいただきました。静岡市プラモデル化計画のモニュメントをデザインした際に射出成形機の技術を徹底して調べていたそうで「今回初めて現場を見て、ためになりました」とおっしゃっていただきました。

プロダクトデザイン科の3年生の学生さんたちからは「企画設計やデザインを学んでいますが、どちらかと言えばモノづくりがメインで普段はいろいろな素材を扱っています。金属加工の現場を見られたことは貴重な経験です」、「普段の学びでは知ることのできないモノづくりの現場を間近で見ることができ、自分たちの学びとも関連していて勉強になりました」といった声をいただきました。他にも、モノづくりや弊社への関心が高まったという感想をたくさん頂戴しました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!!

今回のファクハクで様々な立場の方と交流し、私たちにも新たな気付きがありました。品質の高い製品をつくり続けることはもちろんですが、弊社はどんな企業なのか、モノづくりにはどんな魅力があるのかを積極的に発信していきたいと改めて感じました。

■会社HP
http://nihon-new-nozzle.co.jp/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?