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宅配崩壊

たぶん、宅配崩壊が起きる

外出を自粛させ、主だった店舗は閉店し、イベントは中止してやってない。
この状況下で10万円が配られる。

生活費としてスーパーやドラッグストアで使う人も多いだろうが、かなりの部分が通販に回ると予想される。

宅配会社は全国ネットワークを持っているのは3社だけだ。
どこも人手不足で一杯一杯なのが現状。そこに通販の増加分がドバっと押し寄せる。

宅配事業は全国的なインフラ・ネットワークを必要とする。
荷物をさばく物流センターの広さ、その間を結ぶ大型トラックの台数、そのトラックの運転手の人数、荷物をさばく人の人数、配達を受け持つ配達センターの広さ、配達エリアを熟知した配達員の人数、再配達を受け付けるコールセンターの人数、再配達作業を行う人数…
これを全国規模で隈無く充分に整備してはじめて宅配事業は成り立つ。

この物流・配達の能力を短期間で上げることは不可能だ。
鉄道が混んでるからもう一本引こうというとはなかなかいかないようにインフラ・ネットワークの能力を向上させるのはとても難しい。
では「ゆっくりでもいいよ」という扱いが可能になったらどうだろう。
結果から言えば効果がない。

ある配達センターで、休日出勤や残業を限界までやって(現状既にこれに近い)一日に1000個配達できるとする。
そこに通販の増加で1500個到着しはじめる。
一日目 1500個到着する。限界まで頑張って1000個配達し、「ゆっくりでもいいよ」分を500個翌日回しにする。
二日目 また1500個到着する。昨日からの翌日回し分をあわせて2000個になる。限界まで頑張って1000個配達し、1000個が翌日回しになる。
三日目 また1500個到着する。昨日からの翌日回し分をあわせて2500個になる。限界まで頑張って1000個配達し、翌日回し分は1500個になる。

といった感じで配達能力を超えた個数は雪だるま式に残として増え続ける。
「ゆっくりでもいいよ」分はいつまでも配達できない。
そしてその頃には、物流センターも配達センターも、荷物で埋もれてまともに作業できるスペースすらなくなっているだろう。

医療崩壊やホテルが足りない問題と違う点は、病院は満床になったら受け入れ不可になり、ホテルも満室になったらそれ以上泊まれないです。能力を超えたオペレーションを強いられるわけではないです。崩壊で困るのはあくまで利用者側になります。
でも宅配会社は現状、配達能力を超えても引受制限をしてない点にあります。能力を超えたオペレーションが待っています。

※コンビニ受取は思っているよりすごく少ない個数で限界になります。

※あくまで個人的な妄想です

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