薄膜ガラスメンタル(新山栞)

メンタル強度が薄膜ガラス並の人の創作修行アカウントです。新山栞は一応ペンネームです。P…

薄膜ガラスメンタル(新山栞)

メンタル強度が薄膜ガラス並の人の創作修行アカウントです。新山栞は一応ペンネームです。PTSDと適応障害の闘病中。化学博士中退。生きる道を模索中です。よろしくお願いします。

最近の記事

この頃僕は思う 自分は所詮この程度だと ゴールがなんとなく見えてきて 自分は凡人だと思い知らされる 僕は世界の主人公にはなれない そんな才能などあっちゃいない 頑張ってはいるけれどこの程度 誰にでも出来る事さ なのに僕は僕を辞めれない 僕の人生の主人公のまま スポットライトを浴びっぱなしで 不器用に踊り続ける運命 やめてくれよ もう沢山だ 僕だって何かを成してみたいさ 憧れの人になってみたいさ 僕は僕をかなぐり捨てて 置き去りにして生きてみたいんだ 分かってるよ 所詮

    • ああ春が来た

      ああ春が来た 寒さに芯がなくなった 空が少し埃っぽくなった 陽の光が差し伸べるように 暖かさを連れてくる ああ春が来た ひと雨ごとに雪が溶けてゆく 風に乗り鳥たちがやってくる 蕾が膨らみ 木々が芽吹く ああ春が来た なのに君の心は まだ凍りついたままかい 穴から出てこれそうにないかい ああ春が来た だから君も出てきてごらん 怖くないから 暖かさを分けてあげよう 自然のざわめきを一緒に感じよう せっかくの春なんだ 君がいないと楽しさも半減だ 生命の強さに触れようじゃない

      • 砂時計

        記憶と時間は砂粒に似ている 降ってきて欲しくない時でも絶えず降り続いて 両手でしっかりと受け止めようとするのにどんどん指と指の間からこぼれていって 大事にしておこうと思ったその一瞬は すぐに他の砂粒に混じって分からなくなる 傍から見れば私の掌の下には 砂山が築かれているのに 私には自分の掌しか見えていない いつか私の掌に雨は降るだろうか 砂粒をまとめる雨は降るだろうか もしその雨が降ったなら その時私はやっと掌の下の砂山に気づくだろう あとがき こんに

        • 負け犬上等

          ああ夢が無いな 希望も無いな 生きるので精一杯だ 放ったままのワイシャツ 埃を被ったテーブル 不安を肴に強めの酒を一杯呷る 僕らは明日のために今を生きていて 時々それがどうしようもなく くだらなく思える夜がある いつか何かを成し遂げたくて なのに現状を壊す勇気もなくて やけになってくすぶって眠る 何もかもを捨ててしまいたくて 誰も知らない土地に行きたくて やってやると息巻いたその姿は まるでいつかの誰かのよう 何番煎じだと言われても 仕方ないようなこの有様 朝が来ればま

          アパートにて

          夕食後、テレビもつけずにパソコンに向かっていた僕は、大きく息を吐きだし身体をベッドに投げ出した。スプリングのギシリと軋む音が狭いアパートの一室にいやに響く。そのままぼんやりと天井を見つめていると、ああ、いよいよ始まってしまったのだなという想いがひたひたと胸に迫ってきた。そう、遂に始まってしまったのだ。正解の見えない中を闇雲に走り抜ける戦いが。就職活動という名の戦いが。 始まってしまった、のだけれど。 僕は開きっぱなしのパソコン画面を見やった。ポップな色使いがされたそのウェ

          浸りきったら

          最近寒さがやけに身に沁みるなって 冷えきった体をきつく抱きしめたら コンビニの肉まんが目に入りました 食べたらとても温かいのだろうけど 今日はもう少しこのままでいたい気分なのです 落ち込んだ気持ちに蓋をし続けて 無理して笑っても 辛いものはやっぱり辛いから 前向きに明るく 朗らかに歌を歌って 全てが楽しいような そんなふりなんてとても出来ない 人は誰しも心の中に 暗くて重い何かを飼っているから たまにはそれに構ってあげないと たちまち暴れだして呑み込まれてしまう 泣いてい

          カラフル

          この世界を真っ黒に 塗りつぶすことが出来たとして その世界の何処を 愛せばいいのか分からない ただ傷付かずに済むだけ 今の世界よりも幾分かましだろうか 意味を教えて 傷の意味を 動けなくなるくらいの痛みのわけを 知ったところで納得なんて 到底出来やしないけれど 心が凍る 手足が強張る この胸の塊を誰か解きほぐして そう叫んでもその声は 届く前に掻き消えて この世界を真っ黒に 塗りつぶすことが出来たとして その世界の何処を 愛せばいいのか分からない ただ傷付かずに済むだけ

          星が輝く

          私は太陽みたいな人にはなれない 周りをその熱で湧き上がらせるような 周りをその光で覆ってしまうような 前向きで明るく時に暑苦しく 悩みなんて無い素振り 下を向いたある人は温かな光を受け取って つられて一歩踏み出して ありがとうって言うんでしょ 太陽が有ってよかったって そんな太陽みたいな人に 私はきっとなれないよ だって私は知っている 光が強くなるほど闇も濃くなること 夜明け前が一番暗いのだと 不安、恐れ、後ろ向きの感情 全て太陽が解決できるものなのかしら 違うでしょう

          はじめまして

          閲覧ありがとうございます。新山栞です。はじめまして。 突然ですが、皆様はこんな経験は無いでしょうか。 ある時急に頭の中に文章が降ってくる。それはとても魅力的で、丁寧に下ごしらえしたら美味しい料理になりそう。ああ書き留めなくっちゃ。書き留めて、あとで素晴らしい作品にしよう。 しかし、日常に流され気付いたら文字が霧散してしまっている。 そんな経験です。 私はそれが惜しくて惜しくて、降ってきたものは書き留めていたのですが、悲しいことにそれを一つの作品に昇華させるには気力も技量も