広告系総会

広告系総会2019 〜自らの来し方を振り返る〜

2016年夏から二年半ぶりの開催となりました広告系総会。
前回は運営に携わらせていただきましたが、今回は一般来場者として参戦してまいりました。参加することに緊張を覚えるイベントです。

広告系総会は、今やどの肩書きで紹介したらいいかわからない高広伯彦さんが主催しているイベントです。
広告やPR、マーケティングなど、マーケティングやマーケティング・コミュニケーションに関する業種に従事している方々のなかでも結構なキーマンが一堂に会するものでもあります。

個人的に広告系総会にはとても思い入れがあります。
初めて参加させていただいたのは2008年で、大学の同級生でもある広告会議の川口さんに紹介いただいたのがきっかけでした。そのご縁で高広さんにご挨拶させていただく機会を得ました。当時は本当に少し挨拶した程度です。

2009年に転勤で東京に来た僕は、仕事上のつながりやパートナーがほぼ未開拓な状況で四苦八苦していました。やる気と仕事が空回りしていた時期でもありました。Twitterでそんな状況をつぶやいていたところ、高広さんがその年の広告系総会に直接声をかけてくださいました。

当時は自分の顔と名前を覚えてくれているわけはないと思っていたので、とても驚いたことを覚えています。
SNS上の発言などから遠巻きに見ている人たちから誤解されやすい高広さんですが、若い世代や熱意のある広告関係者にはとても温かく優しい方であることは、親しい人たちにとっては周知の事実です。だからこそ広告系総会というイベントには彼を慕って何百名もの人が集まるのだと感じています。

2009年の広告系総会では本当にたくさんの方と出会うことができました。当時知り合ったデザイン会社やWebプロダクションの方々とは今でも仲良く仕事をしています。大きなエネルギーを感じながら、自分がこの中で安穏と過ごすのではなく、もがいて、抗って、時代に流されることなく生き残っていくんだと、決意を強くした日でもありました。

それから不定期で開催される広告系総会には欠かさず参加し、その都度、新たな出会いに恵まれてきました。東京という街で、広告コミュニケーションという業界の中で、まだ夢を持って走っていくことができるのは同志たちの刺激があるからだといっても過言ではありません。

そして2015年、独立したタイミングですぐに声をかけてくださったのも高広さんでした。僕がやろうとしていることに、いくつものチャンスと出会いをくださいました。

いつも大きな応援と愛情を持って接してくださっている高広さんには心から感謝しています。

その中でも前回(2016年)の広告系総会は僕にとっては一つのエポックメイキングとなりました。さまざまなタイミングが重なって高広さんに運営を任せていただいたのです。自分を東京で育ててくれるきっかけとなったイベントに直接的に関われたことに感慨を覚えました。

そして今回、あらためて参加者として広告系総会2019に参加しました。
見知った顔もあれば、紹介の紹介で新たに出会えた方がもあり、いつものように刺激的で素敵なイベントとなりました。
気がつけば自分も四十代になり、同じようにいきり立っていた同世代の仲間も少しづつ役職を持つようになったり独立したりしています。

僕は驕るとなく、文字どおり全力で独立してからの4年間を駆け抜けてきました。決して順風満帆とはいかなかったのですが、それなりにクライアントやパートナー企業には認めてもらえる存在にはなれてきたと思っています。

今ここに自分があるのは、あの時、高広さんが広告系総会に誘ってくれたからだと思っています。僕は高広さんにいただいた一つ一つのご縁をしっかりと育てることができているかをいつも自問しています。
さまざまなご縁とタイミングがあって、今回もたくさんの方に出会い、語り、エネルギーをいただきました。

僕も決して若いと言える年齢ではなくなりました。
自分より若い世代や学生に対して、偉そうに説教するのではなく、ワクワクするような気持ちと示唆を与えていける大人でありたい。
そう強く感じた夜でした。


小説や新書、映画や展覧会などのインプットに活用させていただきます。それらの批評を記事として還元させて頂ければ幸甚に存じます。