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企画会議〜出版までの行程を見てみよう(3)

崖っぷち作家のニジマルカです。

「出版までの行程を見る」3回目です。

2回目はこちら。↓


出版までの行程おさらい

出版までの行程はこんな感じです。↓

1.アイデア出し
2.企画書づくり
3.企画会議
4.執筆
5.推敲・改稿
6.校正
7.デザイン
8.印刷
9.告知・宣伝
10.発売

今回は、「3.企画会議」です。


3.企画会議

企画書ができたら、企画会議に掛けられます。

会議には編集部のほかに、営業部や他の部署の方が参加する場合もあるようです。

実際に売るのは営業部なので、そちらの意見も重要なのだと思います。

ときには、営業部からの意見で、出版前にタイトルを変更することもあります。

やはり、編集部と営業部の見方は違うということでしょうね。


会議の模様を見たことはありませんが、担当さんが担当作家の企画書をプレゼンしていくのだと思います。

作家にできることはありませんので、おとなしく結果を待つだけです。


企画会議の合否

会議の後や後日に、担当さんから連絡があります。

会議に通っていれば、次の作業に進めます。

通らなかった場合は、

1.指摘された箇所を直して再提出
2.その企画は諦める

の2通りがあります。


担当さんは会議での他の編集者さんの反応を見て、再提出するか、今回は諦めた方がいいか、教えてくれます。

素直に担当さんの判断に従えばいいです。

諦める場合は、最初のアイデア出しに戻ります。


会議に通ろうが通らまいが

会議に通らないと執筆に進めません。

ですから、会議に通るのは良いことです。

ですが、勘違いしない方がいいのは、「会議に通ったからといって、売れるわけではない」ということです。


編集部の判断と市場の評価はもちろん違います。

作家視点で見れば、企画を通すと、その出版社のリソースを使わせてもらえるだけです。

会議では、ある程度のクオリティがあるか、出版しても問題ないか、少なからず新規性が感じられるか、といったことを判断しているだけだと考えた方がいいです。

会議で「売れるもの」を通しているのではありません。
(もちろん売ろうと考えているでしょうが)


売れるかどうかは書く前に決まっている

企画会議を通れば、執筆作業に入ります。

執筆の前にわかっておいた方がいいことがあります。

それは、いくら上手く書いても、売れるかどうかにはほぼ関係ないということです。

これは市場に出てみないとわからないことかもしれませんが、売れるかどうかは最初のアイデアでほぼ決まります。

つまり、書く前に決まっているということです。

少なくとも、私がいるエンタメジャンルではそうです。


どれほど上手く書こうと、いくら打ち合わせを繰り返そうと、何度改稿しようと、売れるかどうかには関係しません。

中身は売上に影響しないからです。

読者は中身を読むに買うからですね。
(中身を全部読んでから買う人はいません)

中身が売上に影響してくるのは、シリーズものの場合だけです。

シリーズものでは、2巻の売上は1巻の中身に寄ります。


もっと一般寄りのジャンルでは、また事情が異なると思います。

とはいえ、売上に影響するのはほぼアイデアだけというのは、どのジャンルでも、ある程度は通用する考え方でしょう。

アイデアというのはなんのことかというと、結局はタイトルのことです。

「読者はタイトルでしか選んでいない」と考えた方がすっきりすると思います。


今回のまとめ

出版までの行程を見る3回目「企画会議」でした。

1.企画書ができたら企画会議に出す
2.通れば執筆作業へ
3.
通らなければ再提出 or 諦める
4.
会議に通ったからといって売れるわけではない
5.売れるかどうかはほぼアイデアで決まる

次回は「執筆・推敲・改稿」です。

それではまたくまー。

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