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2023/09/21(木)=英インフレ率鈍化、欧州株上昇/FRB、金利据え置きも金融引き締め長期化警戒で米株主要3指数下落/日経先物480円安の3万2410円で日中取引終了



―――【総まとめ】―――

  • ロンドン株式市場は続伸、8月の英インフレ率の鈍化を受け、イングランド銀行の利上げ終了観測強まる

  • 欧州株式市場も上昇、欧州国債利回りの低下を背景に不動産株などが買われる

  • ユーロ圏債券市場で国債利回りが低下、特にドイツやイタリアの10年債利回りの動きが顕著

  • 欧州中央銀行の次回金利決定は10月下旬、市場の大部分は金利据え置きを予想している

  • FRB、FF金利の誘導目標を5.25-5.50%に据え置き決定、ドット・プロットで年内1回の追加利上げを示唆、24年末までの利下げ予想は若干後退

  • 米国株式市場続落、ダウ平均76.85ドル安、ナスダック209.06ポイント安

  • FRBは政策金利据え置き、ただしインフレの目標達成まで長く、追加利上げの可能性を除外せず、株に弱材料

  • 20日のNY外為市場でドル・円が148円33銭で引け、ドル売りが強まったが後にドル買い再開

  • 日経225先物12月限は前日比140円安の3万2750円で夜間取引を終了、日経平均株価の現物終値3万3023.78円に対しては273.78円安

  • 日経平均が3日続落、33000円を割り込んで終了。FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果がタカ派的に受け取られた影響で、売りが優勢となった

  • 東証プライムにおいて、値下がり銘柄が全体の約7割を占めた。一方で電気ガス、銀行、ゴム製品など6業種が上昇した

  • 銀行株などは、米国の金利上昇による収益改善への期待から資金が流入。高配当銘柄の一部も値を上げた

  • 市場の焦点は次に日銀の金融政策決定会合に移る。大規模な金融緩和政策の現状維持が予想されており、植田和男総裁の記者会見が注目される

  • 日経225先物12月限は前日清算値比480円安の3万2410円で日中取引終了、この日の日経平均株価の現物終値3万2571.03円に対しては161.03円安

  • 英中銀が政策金利を5.25%に据え置き、14回にわたる利上げサイクルが一旦終了


―――【チャート】―――

◆直近2営業日の値動き=15分足チャート(日経225先物ミニ12月限)


日経225先物ミニ12月限15分足チャート2023/09/19(火)16:30~2023/09/21(木)15:15

◆過去6ヵ月の値動き=日足チャート(日経225先物ミニ12月限)


日経225先物ミニ12月限日足チャート2023/03/22[半年前]16:30~2023/09/21(木)15:15

―――【経済イベント指標】―――

◆2023/09/20(水)の経済指標結果



◆2023/09/21(木)の経済イベント予定



―――【欧州市況】―――

◆欧州市場サマリー(20日ロイター)

2023/09/21(木)02:46

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • ロンドン株式市場は続伸し、8月の英インフレ率の鈍化を受け、イングランド銀行の利上げ終了観測が強まった

  • 英ポンドがドル対して下落、FTSE100/250種指数上昇、特に住宅建設関連株が主導

  • 米連邦準備理事会とイングランド銀行の金融政策の据え置きが市場予想されている

  • 欧州株式市場も上昇、欧州国債利回りの低下を背景に不動産株などが買われた

  • ユーロ圏銀行株も上昇、特にウニクレディトやコメルツ銀行が注目される

  • ユーロ圏債券市場で国債利回りが低下、特にドイツやイタリアの10年債利回りの動きが顕著

  • 欧州中央銀行の次回金利決定は10月下旬、市場の大部分は金利据え置きを予想している

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

欧州株式20日終値
英FT100  7731.65(+71.45 +0.93%)
独DAX  15781.59(+117.11 +0.75%)
仏CAC40  7330.79(+48.67 +0.67%)

<ロンドン株式市場>
 続伸して取引を終えた。8月の英国のインフレ率が市場予想に反して鈍化したことで、イングランド銀行(英中央銀行)が利上げ局面の終了に近づいているとの観測が強まった。英ポンドがドルに対して下落し、輸出企業が多くを占めるFTSE100種指数を押し上げた。中型株で構成するFTSE250種指数は1.55%高と、4営業日ぶりに反発した。英国立統計局(ONS)が発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比上昇率が6.7%と、7月の6.8%から予想に反して減速した。エコノミストの予想は7.0%だった。これを受けて、投資家は英中銀が早ければ21日にも金融政策委員会で利上げの一時停止を決めるとの見方を強めた。短期金融市場は、英中銀が21日に政策金利を5.25%に据え置く確率は約52%と予想している。また、米連邦準備理事会(FRB)も連邦公開市場委員会(FOMC)で20日に政策金利の据え置きを決めることが広く予想されている。金利に敏感なFTSE350種住宅建設株指数は4.35%高と、相場の上げを主導した。住宅建設のテイラー・ウィンペイ、バラット・デベロップメンツはそれぞれ5.6%、4.7%上昇した。保険大手のM&Gは1.7%高。上半期決算の営業利益が31%増と予想を上回ったことが好感された。

<欧州株式市場>
 上昇して取引を終えた。欧州全域の国債利回りが低下し、不動産株などが買われた。投資家はこの日発表される米連邦準備理事会(FRB)の金融政策決定を注視している。STOXX欧州600種不動産株指数は2.17%上昇。英国の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比上昇率が市場予想に反して鈍化した。イングランド銀行(中央銀行)が21日に金融政策委員会で利上げの一時停止を決めるとの観測が強まり、英国債利回りが低下幅を広げた。STOXXユーロ圏銀行株指数は2.02%上昇。イタリアの銀行ウニクレディトが4.7%上げ、トレーダーはアンドレア・オーセル最高経営責任者(CEO)が会見で「強気の」発言をしたことが買いを促したと指摘した。ドイツのコメルツ銀行は1.6%高。政策金利の上昇が寄与して今年の純金利収入の見通しを80億ユーロ(85億ドル)に引き上げたことが材料視された。20日に発表されたドイツの8月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比下落率は、1949年の統計開始以降で最大となった。欧州最大の経済大国、ドイツのインフレが一段と緩和するとの期待が高まった。

<ユーロ圏債券>
 米連邦準備理事会(FRB)の政策決定を控え、域内国債利回りが低下した。ドイツの10年債利回りは3.5ベーシスポイント(bp)低下の2.706%。19日には3月初旬以来の高水準となる2.751%を付けていた。金利期待の変化に敏感な独2年債利回りは2.5bp低下の3.262%だった。英国立統計局(ONS)が20日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が市場予想に反して鈍化した。イングランド銀行(中央銀行)の金融政策決定を翌日に控え、利上げ継続について不透明感が強まった。英10年債利回りは11bp低下し4.235%。低下幅は8月23日以来の大幅なものとなった。投資家はFRBがこの日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くものの、必要であれば将来の利上げの可能性を残すと予想している。市場はむしろドットチャートを精査し、利下げ時期を巡るヒントを探るとみられる。イタリア10年債利回りは6.5bp低下の4.462%だった。独伊10年債利回り格差は175bpに縮小した。18日には約3カ月ぶりの水準となる180.9bpを付けていた。欧州中央銀行(ECB)は次回10月下旬に金利を決定する。市場は、金利据え置きの可能性は90%、0.25%引き上げの可能性は10%とみている。

ロイター

―――【要人発言】―――

◆主な要人発言(OANDA証券)

2023/09/21(木)05:10

20日08:11 神田財務官
「為替相場、米当局とは日ごろから極めて緊密に意思疎通」
「過度な変動が好ましくないという認識を共有」
「行き過ぎた変動に対して適切な対応をあらゆる手段を排除せずに取る」

20日13:15 中尾元財務官
「主要中銀との金融政策の違いが拡大し、行き過ぎた円安であることに変わりない」
「日銀が為替は政府の責任分野と考えているなら、介入の必要性高まる」
「今後再び円安に振れる局面で為替介入することは十分考えられる」
「国債流通利回りが安定的に推移している今こそ(YCC修正)検討始めるチャンス」

20日23:01 マクルーフ・アイルランド中銀総裁
「利下げはもうそこまで来ている」
「2024年3月の第1回利下げは時期尚早だろう」
「次回の会合で利上げを実施するとは言っていないが、我々は頂上付近にいる」

20日23:08 米政府高官
「バイデン米大統領が21日にウクライナへの大規模な軍事支援策を発表」

21日01:24 マッカーシー米下院議長
「暫定法案が明日通過するとは保証できない」

21日02:40 カナダ中銀(BOC)議事要旨
「9月会合で利下げは議論されなかった」
「政策引き締めは潜在的な選択肢にとどまるべき」
「現在の賃金の伸びは物価の安定と矛盾している」
「過剰需要は減少する見通し」

21日03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
「最近の指標は、経済活動が堅実なペースで拡大していることを示している」
「ここ数カ月間、雇用の増加は鈍化したが依然として堅調で、失業率も低いままだ」
「インフレ率は引き続き高止まりしている」
「米国の金融システムは健全で強固だ」
「家計や企業の信用状況の引き締まりが経済活動、雇用、インフレの重しになる可能性がある」
「これらの影響の程度は引き続き不透明だ。委員会は引き続き、インフレのリスクに大いに注視している」
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す」
「これらの目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを5.25-5.50%で据え置くことを決定した」
「委員会は追加情報と金融政策への影響を引き続き評価する」
「徐々にインフレ率を2%に戻すために適切とみられる追加的な金融政策の引き締めの程度を決めるに当たり、委員会は金融政策の度重なる引き締め、金融政策が経済活動とインフレ率に及ぼす影響の遅れ、および経済と金融の動向を考慮する」
「さらに、以前発表された計画で説明されている通り、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける」
「委員会は、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む」
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する」
「もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」
「委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する」
「今回の金融政策決定は全会一致」

21日03:32 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「二つの責務に正面から取り組む」
「FOMCの決定は今後のデータを基に行う」
「FRBは金利決定について慎重に進める」
「労働市場は依然として逼迫しており、需要と供給のバランスは改善し続けている」
「失業率は3.8%と依然として低い」
「名目賃金の伸びはある程度緩和の兆しを見せている」
「労働需要は依然として供給を上回っている」
「2%のインフレ目標への道は長い」
「FRBは8月のコアPCEが前年比3.9%上昇と予想」
「現在の金融政策スタンスは制限的だと見ている」
「FOMCはこれまでの進展を考慮して金利据え置きを決定した」
「適切であれば追加利上げの用意がある」
「インフレ低下にはトレンド以下の成長期間と労働市場の若干の軟化が必要」
「金利を据え置いたからといって、我々が求める政策スタンスに到達したという意味ではない」
「経済活動は予想以上に好調」
「実質金利は有意にプラス」
「経済活動の力強さが、金利の引き上げを必要とする主な理由」
「到達すべき地点にかなり近い」
「1回の利上げに大きな重要性はない」
「ソフトランディングは基本シナリオではない」
「ソフトランディングはFOMCの第一の目標」
「エネルギー価格の上昇が続くとインフレに影響を与える可能性がある」
「ストライキ、政府機関の閉鎖、学生ローンの支払い再開、長期金利の上昇がリスクの一つである」
「経済が予想より強ければ、さらに行動する必要がある」
「自然利子率が高くなった可能性があるが、まだわからない」

※時間は日本時間

OANDA証券

―――【日経先物ナイトセッション】―――

◆日経225先物夜間取引クロージング:21日夜間取引終値=140円安、3万2750円

2023/09/21(木)06:03

 21日6時00分、大阪取引所の日経225先物期近2023年12月限は前日比140円安の3万2750円で夜間取引を終えた。日経平均株価の現物終値3万3023.78円に対しては273.78円安。出来高は1万2392枚だった。
 TOPIX先物期近は2383ポイントと前日比6ポイント安、TOPIX現物終値比23ポイント安だった。

銘柄       清算値(終値) 前日清算値比   出来高
日経225先物        32750     -140    12392
日経225mini        32755     -130   241807
TOPIX先物         2383      -6    12572
JPX日経400先物      21455      -55    1445
マザーズ指数先物      718      -5     761
東証REIT指数先物  売買不成立

株探ニュース

―――【主要ニュース】―――

◆今朝の主要ニュース(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)06:01

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • FOMCは金利の据え置きを決定、年内に1回の追加利上げを示唆

  • 四半期経済予測で、12人が年内の利上げ支持、2024年の金融緩和幅は縮小予想

  • パウエルFRB議長は、政策を景気抑制的に維持する方針を示唆

  • 米銀BofAのボースウィックCFO、米国のリセッション入りは薄いとの見解

  • 個人消費の増加に伴い、リセッションの可能性は低いとコメント

  • イングランド銀行の利上げサイクル終了予想が拡大

  • 英国のインフレが予想外の減速、ゴールドマン・サックス・グループとノムラは金利ピーク到達の見解

  • 米自動車ストライキ、ゼネラル・モーターズとUAWの交渉は合意に遠い

  • ステランティスは保管に制約、UAWがメルセデス・ベンツグループ供給工場のストを発表

  • 米国中小企業の半数、金利上昇で利益率低下と指摘

  • 3ポイントの金利低下が事業活動の持ち直しに必要との回答あり

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

年内あと1回
FOMCは主要政策金利の据え置きを決定。一方で、年内あと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利をより長期にわたって維持する公算が大きいことを示唆した。最新の四半期経済予測では、FOMC参加者19人のうち12人が年内あと1回の利上げを支持していることが示され、2024年に見込む金融緩和の幅は縮小。パウエルFRB議長は「適切であれば追加利上げに動く用意があり、インフレがわれわれの目標に向かって持続的に低下していると確信が持てるようになるまで、政策を景気抑制的な水準に維持する考えだ」と述べた。

「予想し難い」
米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアラステア・ボースウィック最高財務責任者(CFO)は、米国がリセッション(景気後退)に陥る見込みは薄くなりつつあるとの見方を示した。ボースウィックCFOは同行主催の会議で、「個人消費が前年比4%増となっている状況で米国がリセッションに陥るとは予想し難い」とし、「リセッション入りするとしても極めて軽度、また先送りされるというのがコンセンサスだろう」と述べた。

サイクル終了近い
イングランド銀行(英中央銀行)の利上げサイクル終了が近いとの見方がトレーダーの間に広がった。英国のインフレが予想外に減速したためだ。8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比6.7%と、予想に反し前月(6.8%)を下回り、過去1年半で最も低くなった。ゴールドマン・サックス・グループとノムラ・インターナショナルはさらに踏み込み、英中銀の金利は既にピークを付けたとの見解を示した。

解決の兆し見えず
米自動車ストライキに解決の兆しは見えていない。ゼネラル・モーターズ(GM)と全米自動車労組(UAW)の交渉は依然として合意には程遠い状態にあると、複数の関係者が明らかにした。メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)はホワイトカラーの社員らに対し、UAWからの最新の対案はまだ高額過ぎると述べたという。ステランティスはストの影響で保管に制約が生じているとし、350人超のレイオフに踏み切る可能性を明らかにした。一方でUAWは、独メルセデス・ベンツグループに部品を供給する工場で組合員がストに入ったと発表した。

痛手は深刻化
米国の中小企業経営者の半数は、過去18カ月の金利上昇により利益率が低下し、収益が減少、成長が損なわれたと指摘したことが、中小企業向けにオンライン紹介ネットワークを運営するアライナブルの調査で明らかになった。全体の3分の2余りが、事業活動の持ち直しを想定するには、少なくとも3ポイントの金利低下が必要になると回答。こうした痛手は深刻化しつつあるとも経営者らは指摘した。

その他の注目ニュース
ゼレンスキー氏が国連安保理で演説、ロシア国連大使は再三妨害 (1)
カフェラテだけで3830億通り、スタバは顧客を待たせない店になれるか
英国、ガソリン・ディーゼル車の新車販売禁止を2035年まで延期へ

ブルームバーグ

◆オーバーナイト・ヘッドライン一覧(21日ロイター)

2023/09/21(木)06:22

・FRBが金利据え置き、年内あと1回の0.25%ポイント利上げ想定
・原油先物1%安、FRBのタカ派姿勢受け
・米金融・債券市場=利回り上昇、2年債は17年ぶり高水準
・〔表〕NY外為市場=対ドル/各国通貨相場(20日)
・NY外為市場=ドル上昇、FRBがタカ派色強める
・アゼルバイジャン係争地、アルメニアが停戦に合意 死者200人か
・中南米金融市場=通貨指数下落、FRBのタカ派的利上げ休止で
・米国株式市場=下落、FRBが高金利長期化を警告
・シカゴ日経平均先物(20日)
・〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨
・FOMCこうみる:一時停止でなくスキップ、タカ派バイアス維持=コーペイ
・FOMCこうみる:利上げ見送りで信用市場に恩恵=トランスユニオン
・米FOMC声明全文
・欧州市場サマリー(20日)
・米イスラエル首脳、イスラエルとサウジの関係正常化に向けた協力確約
・欧州株式市場=上昇、域内債券利回り低下 米FRBの金融政策発表注視
・ウクライナ大統領、安保理で支援呼びかけ 「国連憲章順守を」
・ロンドン株式市場=続伸、予想外のインフレ率鈍化を好感
・BUZZ-南アランド上昇、FOMC結果発表控えたドル安で
・欧州議会委、ECB銀行監督委員長にブーフ氏承認
・ユーロ圏金融・債券市場=利回り低下、FOMC結果控え
・ステランティス、一部従業員を一時解雇へ 米自動車労組スト受け
・仏のアップルストア、iPhone15発売日にストライキ検討
・中国の対北朝鮮輸出額、8月は4.1%増 前月から伸び加速
・ウクライナ軍、セバストポリのロシア黒海艦隊司令部を攻撃
・米景気後退の可能性低下、堅調な個人消費で=BofA
・ロシアとイランの関係、「新たな段階」に到達=ロシア国防相
・独、中国機器の5G使用禁止を計画 通信事業者反発
・中国の王外相、プーチン大統領と会談 協力継続の意向伝える
・英国王が訪仏、マクロン大統領と会談 凱旋門で歓迎式典
・米著名投資家バフェット氏の息子、ウクライナ「疲れ」を警告
・ECB、来年3月の利下げは時期尚早=アイルランド中銀総裁
・プーチン氏、10月訪中の招待を正式に受諾=ロシア紙

ロイター

◆TOP_NEWS_海外主要ニュース一覧(21日ロイター)

2023/09/21(木)06:03

●FRBが金利据え置き、年内あと1回の0.25%ポイント利上げ想定
ワシントン20日ロイター--米連邦準備理事会(FRB)は9月19─20日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%で据え置いた。

●米FOMC声明全文
ワシントン20日ロイター--最近の指標は、経済活動が堅調なペースで拡大していることを示している。雇用の伸びはここ数カ月間鈍化したが依然として力強く、失業率は低いままだ。インフレ率は高止まりしている。

●アゼルバイジャン係争地の軍事衝突、アルメニアが停戦に合意
エレバン20日ロイター--アゼルバイジャン領ナゴルノカラバフで起きた軍事衝突を巡り、アルメニア系勢力は20日、ロシアの停戦案を受け入れた。

●中国の王外相、プーチン大統領と会談 協力継続の意向伝える
モスクワ20日ロイター--ロシアを訪問している中国の王毅国務委員兼外相は20日、プーチン大統領と会談し、中国はロシアとのビジネス協力を継続し、共通の利益を保全する用意があると伝えた。

●米イスラエル首脳、イスラエルとサウジの関係正常化に向けた協力確約
ニューヨーク20日ロイター--バイデン米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は20日、イスラエルとサウジアラビアの外交関係を築く画期的な合意に向けて協力することを確約した。

●ウクライナ大統領、安保理で支援呼びかけ 「国連憲章順守を」
国連20日ロイター--ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、国連安全保障理事会の特別会合に出席し、国連憲章を守るための行動として、ウクライナの軍備、対ロシア制裁、国連決議支持の正当性を訴えた。

●英国王が訪仏、マクロン大統領と会談 凱旋門で歓迎式典
パリ20日ロイター--英国のチャールズ国王が20日、カミラ王妃と共にフランスを国賓として訪問した。22日まで3日間の日程で、パリのほか南西部の都市ボルドーを訪問する。

●仏のアップルストア、iPhone15発売日にストライキ検討
パリ20日ロイター--米アップルの仏アップルストアの労働組合が、待遇改善を求めて新型iPhone15の発売日である22日および23日にストライキを呼びかけている。

●ロシアとイランの関係、「新たな段階」に到達=ロシア国防相
20日ロイター--イラン訪問中のロシアのショイグ国防相は20日、ロシアとイランに対する西側諸国の制裁圧力は「無益」とし、両国の関係は「新たな段階」に達していると述べた。インタファクス通信が報じた。

●日本の円買い介入、米の姿勢は「状況次第」=イエレン財務長官
ニューヨーク19日ロイター--イエレン米財務長官は19日、日本が再び円買い介入に踏み切った場合に米国が理解を示すかどうかは「状況次第」だと述べた。ニューヨークで開かれたイベントの合間に、記者団の質問に答えた。

ロイター

―――【米国市況】―――

◆NY株式市場クローズ(20日)

2023/09/21(木)06:27



◆20日の米国市場ダイジェスト=NYダウは76ドル安、追加利上げを警戒

2023/09/21(木)07:57

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米国株式市場続落、ダウ平均76.85ドル安、ナスダック209.06ポイント安

  • FRBは政策金利据え置き、ただしインフレの目標達成まで長く、追加利上げの可能性を除外せず、株に弱材料

  • 電気通信サービスやヘルスケア機器・サービス上昇、メディア・娯楽や半導体・同製造装置下落

  • コティ、ルルレモン、ビルド・ア・ベア・ワークショップ、ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズは上昇

  • ウォルマートがペットサービスセンターを開始、チューイ下落

  • クラビヨがニューヨーク証券取引所に上場、公開価格を23%上回る初値

  • フェデックスが取引終了後に決算を発表、内容が予想を上回る

  • 20日のNY外為市場でドル・円が148円33銭で引け、ドル売りが強まったが後にドル買い再開

  • 英国の8月CPI伸びが鈍化、英中銀が金利据え置きの憶測強まる

  • NYMEXのWTI先物11月限が前営業日比で0.82ドル下落、FOMC会合後の時間外取引で下落

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

■NY株式:NYダウは76ドル安、追加利上げを警戒
 米国株式市場は続落。ダウ平均は76.85ドル安の34,440.88ドル、ナスダックは209.06ポイント安の13,469.13で取引を終了した。
 利上げ終了観測などに連れた金利の低下を好感し、寄り付き後、上昇。政府機関閉鎖リスクが低下したことも買い材料となり続伸した。その後、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利据え置きを決定したが、インフレの目標達成までの道のりは長いと追加利上げの可能性も除外しなかったため金利上昇に連れ相場は下落に転じ、終盤にかけ下落幅を拡大し終了。セクター別では電気通信サービスやヘルスケア機器・サービスが上昇した一方で、メディア・娯楽や半導体・同製造装置が下落した。
 化粧品メーカーのコティ(COTY)は香水を中心に美容関連の需要が強く通期見通しを引上げ、上昇。ヨガアパレルのルルレモン(LULU)、手作りぬいぐるみの専門小売り、ビルド・ア・ベア・ワークショップ(BBW)はアナリストの投資判断引上げでそれぞれ上昇。地銀のファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ(FCNCA)は購入したシリコンバレー銀の資産を巡る利益に期待ができると、アナリストが投資判断を引上げ買われた。また、ディスカウント小売りのウォルマート(WMT)は初のペットサービスセンターをダラス、ジョージアにオープン、同事業参入期待に、上昇。競合でオンラインペット用品小売りのチューイ(CHWY)は下落した。
 マーケティング・データ自動化プロバイダーのクラビヨ(KVYO)はニューヨーク証券取引所に上場し、36.75ドルの初値をつけた。公開価格の30ドルを23%上回る水準。
 運送会社のフェデックス(FDX)は取引終了後に決算を発表。内容が予想を上回り、時間外取引で買われている。

■NY為替:ドル・円は148円35銭、米追加利上げの可能性残る
 20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、147円48銭まで下落後、148円35銭まで上昇し、148円33銭で引けた。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え米国の利上げ終了の憶測に金利低下に伴うドル売りが強まった。その後、連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで市場の予想通り政策金利を据え置いたが、声明では依然インフレが高過ぎと言及、成長見通しを引上げ、さらに、スタッフの過半数が年内あと1回の利上げを想定していることが明らかになったため追加利上げ観測が強まり金利上昇に伴いドル買いが再開した。
 ユーロ・ドルは、1.0737ドルまで上昇後、1.0650ドルまで下落し、1.0661ドルで引けた。ユーロ・円は、158円45銭まで上昇後、157円91銭まで反落。ポンド・ドルは、1.2421ドルまで上昇後、1.2332ドルまで反落した。英国の8月の消費者物価指数(CPI)が想定外に伸びが鈍化したため英中銀が明日の会合で金利を据え置くとの憶測も強まり、高値からポンド売りに押された。ドル・スイスは、0.8932フランへ下落後、0.8996フランまで上昇した。

■NY原油:弱含みで89.66ドル、節目の90ドルを下回る
 NY原油先物11月限は弱含み(NYMEX原油11月限終値:89.66 ↓0.82)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比-0.82ドルの89.66ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは88.97ドル-91.07ドル。ロンドン市場の前半にかけて88.97ドルまで反落したが、米国市場の後半にかけて91.07ドルまで反発。しかしながら、将来的な金利引き上げの可能性は高いことから、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果判明後は売りが再び強まり、通常取引終了後の時間外取引で89.18ドルまで値を下げた。

■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 28.55ドル -0.10ドル(-0.35%)
モルガン・スタンレー(MS) 87.14ドル -1.37ドル(-1.55%)
ゴールドマン・サックス(GS)336.70ドル -5.19ドル(-1.52%)
インテル(INTC) 34.69ドル -1.65ドル(-4.54%)
アップル(AAPL) 175.49ドル -3.58ドル(-2.00%)
アルファベット(GOOG) 134.59ドル -4.24ドル(-3.05%)
メタ(META) 299.67ドル -5.40ドル(-1.77%)
キャタピラー(CAT) 278.61ドル -1.06ドル(-0.38%)
アルコア(AA) 29.38ドル +1.04ドル(+3.67%)
ウォルマート(WMT) 163.91ドル +0.53ドル(+0.32%)

フィスコ

―――【日中取引OPEN前まとめ】―――

◆日経225先物テクニカルポイント(21日夜間取引終了時点)

2023/09/21(木)07:10

●本文ここから--------------------------

 21日ナイトセッションの日経225先物は前日清算値比140円安の3万2750円で取引を終えた。夜間取引終了時点のテクニカルポイントは以下の通り。

34048.64円  ボリンジャーバンド3σ
33515.76円  ボリンジャーバンド2σ
33023.78円  20日日経平均株価現物終値
32988.00円  5日移動平均
32982.88円  ボリンジャーバンド1σ
32810.00円  一目均衡表・転換線
32750.00円  21日夜間取引終値
32608.80円  75日移動平均
32565.00円  一目均衡表・先行スパン2(雲上限)
32450.00円  25日移動平均
32400.00円  一目均衡表・先行スパン1(雲下限)
32340.00円  一目均衡表・基準線
31917.12円  ボリンジャーバンド-1σ
31384.24円  ボリンジャーバンド2σ
30851.36円  ボリンジャーバンド3σ
29699.15円  200日移動平均

株探ニュース

◆日経225先物(寄り前コメント)=FOMCは予想通り、押し目狙いのロング対応に

2023/09/21(木)08:29

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米国の主要株価指数(NYダウ、S&P500、ナスダック)が下落

  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置き

  • FOMCは年内に金利を1回追加引き上げることを示唆

  • パウエル議長は追加利上げの可能性を否定せず

  • S&P500業種別では、電気通信サービスなどが上昇、メディアなどが下落

  • シカゴ日経平均先物の清算値は3万2795円、日経225先物はナイトセッションで3万2750円で取引終了

  • 売り優勢の展開が予想され、売り一巡後の底堅さが意識される可能性

  • 市場の注目は日銀の金融政策決定会合へ

  • 日経225先物はボリンジャーバンドの+1σを下回り、3万2890円が抵抗線となる可能性

  • オプション権利行使価格の中心は3万2750円、上下のレンジは3万2625円と3万2875円を想定

  • VIX指数は15.14に上昇、過度なリスク回避の動きは予想されない

  • NT倍率は先物中心限月で13.76倍、FOMC前のリバランスが考えられる

  • 米国市場の流れを受け、再びNTショートに振れやすいとの見込み

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32750 -140 (-0.42%)
TOPIX先物 2383.0 -6.0 (-0.25%)
シカゴ日経平均先物 32795 -95
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利据え置きを決定し、年内あと1回追加で金利を引き上げることを示唆した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はFOMC後の会見で、前回の声明を繰り返し、追加利上げの可能性を否定しなかった。予想通りの内容だったものの、FOMC前には期待感からNYダウは250ドル超上昇する場面が見られたが、金融引き締めが長期化するとの見方が広がるなか下げに転じた。S&P500業種別指数は電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービス、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、メディア、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が下落した。
 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比95円安の3万2795円だった。日経225先物(12月限)は日中比20円高の3万2910円で始まり、その後は3万2940円~3万2990円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り上げ、3万3000円~3万3070円での推移を見せていた。しかし、FOMC後の米国市場の下げに連動する形で終盤にかけて下へのバイアスが強まり、3万2750円とナイトセッションの安値で取引を終えた。
 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。ただし、FOMCは予想されていた内容だったこともあり、結果判明後にバイアスが強まる動きも想定されていた。朝方はインデックスに絡んだ売りが集中するため下へのバイアスが強まるものの、売り一巡後は底堅さが意識されてくるだろう。
 また、市場の関心は日銀の金融政策決定会合に移る。ショートが先行したとしても、早めのカバーに向かわせそうである。日経225先物はボリンジャーバンドの+1σを下回ったことで、同バンドが位置する3万2890円辺りが心理的な抵抗線となりそうだが、同水準を意識した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
 そのため、オプション権利行使価格の3万2750円を中心に上下の権利行使価格である3万2625円と3万2875円のレンジを想定。底堅さが見られてくるようであれば、3万2875円から3万3125円辺りへの切り上がりを予想する。
 VIX指数は15.14(前日は14.11)に上昇した。14.80辺りで推移を見せていた25日移動平均線を上回ってきたが、大きく上放れる動きではなく、過度なリスク回避には向かわないとみておきたい。
 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.76倍に上昇した。前日の低下分を概ね埋める格好であり、FOMC前にリバランスが入ったと考えられる。FOMCの結果を受けた米国市場の流れを受けて、再びNTショートに振れやすいだろう。

株探ニュース

―――日経225先物08:45~15:15取引中―――

―――日本株09:00~15:00取引中―――


―――【日本市場】―――

◆日経225先物日中取引クロージング:21日清算値=480円安、3万2410円

2023/09/21(木)15:17

 21日15時15分、大阪取引所の日経225先物期近2023年12月限は前日清算値比480円安の3万2410円で取引を終えた。出来高は5万4452枚だった。この日の日経平均株価の現物終値3万2571.03円に対しては161.03円安。

株探ニュース

◆東京株式市場クローズ(21日)

2023/09/21(木)



◆日本株市況クロージング=心理的な節目の33000円を割り込む(21日フィスコ)

2023/09/21(木)16:01

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 日経平均が3日続落で、33000円を割り込んで終了。FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果がタカ派的に受け取られた影響で、売りが優勢となった

  • 東証プライムにおいて、値下がり銘柄が全体の約7割を占めた。一方で電気ガス、銀行、ゴム製品など6業種が上昇した

  • FOMCにより、政策金利は据え置かれたが、利上げ長期化への懸念が高まった。これが東京市場でもハイテク株の弱さを引き起こした

  • 銀行株などは、米国の金利上昇による収益改善への期待から資金が流入。高配当銘柄の一部も値を上げた

  • 市場の焦点は次に日銀の金融政策決定会合に移る。大規模な金融緩和政策の現状維持が予想されており、植田和男総裁の記者会見が注目される

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 21日の日経平均は大幅に3日続落。452.75円安の32571.03円(出来高概算15億6000万株)と終値ベースでは5営業日ぶりに節目の33000円を割り込んで取引を終えた。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果がタカ派的と受け止められ、米国市場の弱い流れを受けて東京市場も売りが優勢となり、日経平均は33000円を割り込んでスタート。その後短期筋による売りが断続的に入り、日経平均は終盤にかけて32550.65円まで下げ幅を広げた。あす午後にも判明する日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの見方も多く、押し目待ち狙いの買いは入りづらかったようだ。
 東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、電気ガス、銀行、ゴム製品など6業種が上昇。一方、精密機器、鉱業、電気機器、医薬品など27業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ダイキン<6367>、味の素<2802>、ブリヂストン<5108>、クラレ<3405>がしっかりだった半面、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>が軟調だった。
 FOMCでは、政策金利は予想通り据え置かれたものの、フェデラルファンド(FF)金利の予想中央値の引き上げやパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の声明がタカ派的と受け止められ、利上げ長期化への懸念が重しとなった。東京市場でも米金利上昇への警戒感から値がさハイテク株がさえないなか、日経平均の下げ幅は一時450円を超えた。一方、米金利上昇による収益改善への思惑から銀行株に投資資金が向かったほか、海運や鉄鋼など高配当銘柄の一角にも値を上げるものが目立っていた。
 FOMCが通過し、市場の関心は日銀の金融政策決定会合となる。金融政策については、大規模な金融緩和政策の現状維持が大方の見方となっている。注目はその後に行われる植田和男総裁の記者会見での発言内容になるだろう。

フィスコ

◆日経平均大引け【↓】=3日続落、米株安や金利高でリスク回避の売り継続 (9月21日)

2023/09/21(木)18:30

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米国市場の続落とFRBによる金融引き締めの長期化の懸念により、東京市場も売りが優勢となり、日経平均株価が大幅に下落

  • 東京市場での取引では、リスク回避目的の売りが目立ち、FOMC後の米国のハイテク株安が影響して全体指数が押し下げられた

  • 取引時間中に米株価指数先物が軟調で、アジア株市場も全面安になるなど、投資家心理が冷え込んでいる状態が続いた

  • 個別株では、キーエンス、ソフトバンクグループ、半導体関連株が大きく値を下げた。一方で、メガバンクや海運株が買われ、明暗が分かれている

  • 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄とマイナス寄与度上位5銘柄があり、それぞれ約8円の押し上げ効果と約148円の押し下げ効果をもたらした

  • 東証33業種のうち、上昇したのは6業種で、下落した業種は精密機器、鉱業、電気機器、医薬品など。TOP5業種の上昇率と下落率も明記されている

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

日経平均株価
始値  32865.56
高値  32939.89(09:22)
安値  32550.65(14:29)
大引け 32571.03(前日比 -452.75 、 -1.37% )
売買高  15億6758万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆7397億円 (東証プライム概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
 1.日経平均は3日続落、450円超える大幅な下げ
 2.FOMCは利上げ見送りもタカ派的で米株安に
 3.米長期金利上昇に追随し国内金利も上昇傾向
 4.アジア株もほぼ全面安、センチメント冷やす
 5.銀行など高く、値下がり数1200強にとどまる

■東京市場概況
 前日の米国市場では、NYダウは、前日比76ドル安と続落した。FRBによる金融引き締めの長期化が懸念され売りが優勢となった。
 東京市場では、前日の米株安を引き継いで売りが継続、主力の値がさ株が大きく売り込まれたことで日経平均株価は大幅安となった。
 21日の東京市場は、朝方からリスク回避目的の売りが顕著だった。前日の米国株市場ではFOMC通過後にハイテク株中心に値を崩しNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落。FOMCでは事前の予想通り追加利上げは見送られたものの、パウエルFRB議長の記者会見がタカ派的とみられ、米長期金利の上昇を横目に売りに押される展開となった。東京市場でも国内長期金利の上昇がグロース株に逆風となり、全体指数を押し下げる格好となった。取引時間中は米株価指数先物が軟調な値動きを示したことや、アジア株市場がほぼ全面安に売られたことも投資家心理を冷やした。ただ、個別株でみるとプライム市場の値下がり銘柄数は1200強で全体の67%にとどまった。業種別でも銀行や電力、海運、鉄鋼などが上昇し、ハイテク株と明暗を分けている。
 個別では、キーエンス<6861>が大きく値を下げ、ソフトバンクグループ<9984>も下値を探った。東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、イビデン<4062>など半導体関連が総じて安い。INPEX<1605>、三菱重工業<7011>も下落した。ファーストリテイリング<9983>が軟調。フリュー<6238>、ジェイテックコーポレーション<3446>が急落、アンビスホールディングス<7071>、日東紡績<3110>なども大きく水準を切り下げている。
 半面、売買代金トップとなった三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や売買代金3位の三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが高い。川崎汽船<9107>、商船三井<9104>など海運株も買われた。東京電力ホールディングス<9501>が大きく上昇、ネクステージ<3186>も大幅高。DDグループ<3073>が値上がり率トップに買われ、楽天銀行<5838>、丸三証券<8613>も値を飛ばした。
 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367>、味の素 <2802>、ブリヂストン <5108>、クラレ <3405>、日立建機 <6305>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約8円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、ファストリ <9983>、アドテスト <6857>、東エレク <8035>、ファナック <6954>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約148円。
 東証33業種のうち上昇は6業種。上昇率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)銀行業、(3)ゴム製品、(4)海運業、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)精密機器、(2)鉱業、(3)電気機器、(4)医薬品、(5)その他製品。

■個別材料株
△DDグループ <3073> [東証P]
 好業績背景に株価上昇トレンド突き進む。
△八洲電機 <3153> [東証P]
 大型工事案件好調で24年3月期利益予想を上方修正。
△Kudan <4425> [東証G]
 中国自動運転ソリューション会社と基本合意。
△大和工 <5444> [東証P]
 大和証券が投資判断を「2」へ引き上げ。
△JMC <5704> [東証G]
 「ギガキャスト」対応の大型低圧鋳造設備を導入。
△中発条 <5992> [東証P]
 トヨタ系自部品株人気で見直し買い。
△マルヨシ <7515> [東証S]
 株主優待制度を新設。
△スリーエフ <7544> [東証S]
 高粗利商品の販売好調で24年2月期業績予想を上方修正。
△サンウェルズ <9229> [東証G]
 業績と配当増額し中計も大幅上方修正。
△プロカン <9246> [東証G]
 SBI <8473> と資本・業務提携に向けた検討を開始。
▼神戸物産 <3038> [東証P]
 為替予約の時価評価損計上し8月度は経常29%減益で着地。
▼ソフトバンクG <9984> [東証P]
 米ハイテク株安にアームのセカンダリー不調が追い打ち。

 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)DDグループ <3073>、(2)楽天銀 <5838>、(3)丸三 <8613>、(4)八洲電機 <3153>、(5)ネクステージ <3186>、(6)マネパG <8732>、(7)中発条 <5992>、(8)三菱紙 <3864>、(9)ウェルビー <6556>、(10)東電HD <9501>。
 値下がり率上位10傑は(1)フリュー <6238>、(2)Jテック・C <3446>、(3)アクシージア <4936>、(4)アンビスHD <7071>、(5)サツドラHD <3544>、(6)日東紡 <3110>、(7)テノ.HD <7037>、(8)オープンドア <3926>、(9)アズワン <7476>、(10)Jディスプレ <6740>。

【大引け】
 日経平均は前日比452.75円(1.37%)安の3万2571.03円。TOPIXは前日比22.59(0.94%)安の2383.41。出来高は概算で15億6758万株。東証プライムの値上がり銘柄数は536、値下がり銘柄数は1229となった。東証マザーズ指数は712.52ポイント(19.52ポイント安)。

[2023年9月21日]

株探ニュース

◆日経225先物テクニカルポイント(21日日中取引終了時点)

2023/09/21(木)16:10

●本文ここから--------------------------

 21日の日経225先物は前日清算値比480円安の3万2410円で取引を終えた。テクニカルポイントは以下の通り。

34024.53円  ボリンジャーバンド3σ
33495.15円  ボリンジャーバンド2σ
32965.78円  ボリンジャーバンド1σ
32920.00円  5日移動平均
32810.00円  一目均衡表・転換線
32604.27円  75日移動平均
32571.03円  21日日経平均株価現物終値
32565.00円  一目均衡表・先行スパン2(雲上限)
32436.40円  25日移動平均
32410.00円  21日先物清算値
32400.00円  一目均衡表・先行スパン1(雲下限)
32340.00円  一目均衡表・基準線
31907.02円  ボリンジャーバンド-1σ
31377.65円  ボリンジャーバンド2σ
30848.27円  ボリンジャーバンド3σ
29697.45円  200日移動平均

株探ニュース

◆日経225先物(引け後コメント)=前週のリバウンド分を帳消し

2023/09/21(木)18:10

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 日経225先物(12月限)は大幅に下落し、取引終了時には前日比480円安の3万2410円となった。朝から売りが優勢で、一時は3万2360円まで下落

  • 金融政策決定会合の結果を待つ状態で、リバウンド狙いのロングポジションはほとんど入らず。後場はボトム圏での保ち合いが続いた

  • 日銀会合の結果による市場の初動は、アルゴリズムトレーディングによって荒れる可能性が高い。オーバーシュートや需給状況に注意が必要

  • 一部の証券会社による買い越しと売り越しの動きがあり、手口面での動きが活発。SBI証券、野村証券などが買い越し、モルガンMUFG証券、バークレイズ証券などが売り越し

  • TOPIX先物も特定の証券会社によって買い越しと売り越しの動きが見られた。バークレイズ証券、ソシエテジェネラル証券が買い越し、ゴールドマン証券、モルガンMUFG証券が売り越し

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

大阪12月限
日経225先物 32410 -480 (-1.45%)
TOPIX先物 2363.0 -26.0 (-1.08%)

 日経225先物(12月限)は前日比480円安の3万2410円で取引を終了。寄り付きは3万2680円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万2795円)を下回り、オーバーシュート気味に下落して始まった。その後は3万2650円~3万2700円辺りで下げ渋る場面も見られたが、前場中盤にかけて保ち合いレンジを下放れると、終盤にショートの動きが強まり、ランチタイムで3万2360円まで下落幅を広げた。日銀の金融政策決定会合の結果待ちとなるなか、リバウンド狙いのロングは入らず、後場はボトム圏での保ち合いを継続。中盤には3万2350円と日中の安値を更新したものの、概ね3万2350円~3万2440円辺りの狭いレンジでの推移が続いた。
 日経225先物は午前の取引で75日移動平均線水準まで売られた。同線を支持線としたリバウンドとはならず、3万2290円辺りで推移している25日線が意識されてきた。ただし、前週のリバウンド分を打ち消す格好となり、日銀会合前のリバランスの商いは一巡したであろう。週足では13週線が3万2250円辺りで推移しているため、同水準まで下押すようなら、いったんはリバウンドを狙ったロングも入りそうである。
 日銀会合の結果を受けた初動は、アルゴリズム発動によって荒い値動きになりそうだ。オーバーシュート気味に振れやすい需給状況のなか、3万2000円割れを狙ったショートも意識されよう。反対にリバウンドが強まったとしても、3万2880円辺りで推移するボリンジャーバンドの+1σが抵抗線となり、戻り待ち狙いのショートも入りやすいと考えられる。そのため、オプション権利行使価格の3万2375円を中心とした、3万2000円~3万2875円辺りのレンジを想定しておきたい。
 なお、NT倍率は先物中心限月で13.71倍に低下した。前日のリバランスに対する持ち高調整とみられる。日銀会合では金融政策の現状維持が決定される見込みだ。ただし、植田和男総裁が「2%の物価目標の達成が可能と判断すればマイナス金利を解除する選択肢もある」との見解を示したことをきっかけに、円安抑制に向けた政策修正への思惑が燻っており、仕掛け的な商いには注意が必要だろう。
 手口面では、日経225先物はSBI証券が1492枚、野村証券が1059枚、BNPパリバ証券が944枚、ABNクリアリン証券が923枚、シティグループ証券が598枚の買い越しに対して、モルガンMUFG証券が1705枚、バークレイズ証券が1440枚、HSBC証券が1180枚、ドイツ証券が606枚、ゴールドマン証券が550枚の売り越しだった。
 TOPIX先物は、バークレイズ証券が4025枚、ソシエテジェネラル証券が3549枚、SMBC日興証券が2202枚、BNPパリバ証券が2001枚、野村証券が419枚の買い越しに対して、ゴールドマン証券が7899枚、モルガンMUFG証券が1228枚、ドイツ証券が1189枚、三菱UFJ証券が1076枚、JPモルガン証券が617枚の売り越しだった。

株探ニュース

―――【NEWS】―――

◆海外ヘッドライン一覧(21日ロイター)

2023/09/21(木)20:50

・スイス中銀、予想外に金利据え置き 様子見モードとの見方
・インドネシア中銀、金利を予想通り据え置き ルピアの安定重視
・スウェーデン中銀、予想通り0.25%利上げ 追加措置も示唆
・ノルウェー中銀、0.25%利上げ 物価予想引き上げ12月引き上げ示唆
・台湾中銀、金利据え置き 物価注視し引き締めバイアス維持
・英中銀、利上げ見送り 5対4の僅差で決定
・ECB追加利上げも、インフレに上振れリスク 複数の理事指摘

・〔アングル〕米FRBのタカ派姿勢、市場に衝撃 高金利維持に懐疑的見方も
・〔アングル〕需要高まる「排出量ゼロ配送」、新興企業はEVバンで攻勢
・〔アングル〕シーク教徒殺害巡りインドと対立、カナダの主張に同盟国沈黙の理由
・〔情報BOX〕米議会、政府機関閉鎖の回避なるか 道筋は限定的

・スイス中銀、金利据え置き 追加利上げの可能性排除せず
・スウェーデン中銀、予想通り0.25%利上げ 追加措置も示唆
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・米ブラジル首脳が会談、労働者の権利推進への取り組みを開始
・FRBが金利据え置き、年内あと1回の0.25%ポイント利上げ想定

ロイター

▶[NEWS]【市場反応】FOMCは政策金利据え置き、年内の利上げ予想根強くドル買い再開(21日フィスコ)

2023/09/21(木)03:30

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • FRB、政策金利を5.25-5.50%に据え置くことを全会一致で決定

  • ドットチャートは来年の利下げ観測を後退させる内容

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を5.25-5.50%に据え置くことを全会一致で決定した。
 声明では「経済活動は堅調なペースで拡大」「インフレは引き続き高止まり、リスクを注視していく」、と指摘された。スタッフ予想では12名のメンバーが年内あと1回の利上げを想定。あとの7名は据え置きを予想。追加利上げの可能性が存続するとの見方から米国債売りが再開。2年債利回りは5.04%から5.14%まで急伸した。ダウは上げ幅を縮小。
 ドル買いも強まり、ドル・円は147円48銭から148円10銭付近まで上昇。ユーロ・ドルは1.0737ドルの高値から1.0673ドルまで下落した。ポンド・ドルは1.2421ドルの高値から1.2351ドルまで反落。

【金融政策】
・米連邦公開市場委員会(FOMC)
・政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を5.25-5.50%に据え置き決定

フィスコ

▶[NEWS]FOMC、政策金利を据え置き-年内あと1回の追加利上げを示唆(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)03:06 更新日時 2023年9月21日 5:04 JST

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • FOMCは主要政策金利の据え置きを決定し、年内に追加の利上げがありそうと示唆

  • 前回の声明での「追加的な政策引き締め」の文言を再確認

  • パウエル議長は、インフレが目標に到達するまで金利を引き上げ続ける考えを表明

  • FF金利の誘導目標レンジは5.25-5.5%

  • FOMC参加者19人中12人が年内の利上げを支持、インフレ鈍化の確実性を求める

  • パウエル議長は「慎重に政策を進める」と強調、ジャクソンホール会合での発言を再確認

  • 四半期予測で2024年の金融緩和が縮小、FF金利は24年末に5.1%に

  • インフレ率は24年に3%未満、26年に2%を予想

  • 経済成長率は23年に2.1%、24年は1.5%と予想

  • 24年の失業率予測は4.1%、パウエル議長は「ソフトランディング」を主要な予想としないものの、インフレ抑制の目的と説明

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 米連邦公開市場委員会(FOMC)は19、20日に開催した定例会合で、主要政策金利の据え置きを決定。一方で、年内あと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利をより長期にわたって維持する公算が大きいことを示唆した。
 FOMCは会合後に発表した声明で、前回声明での「適切となり得る追加的な政策引き締めの程度」を決定するとの文言を繰り返した。
 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は会合終了後の記者会見で、「適切であれば追加利上げに動く用意があり、インフレがわれわれの目標に向かって持続的に低下していると確信が持てるようになるまで、政策を景気抑制的な水準に維持する考えだ」と述べた。
 また「われわれは時間とともにインフレ率を目標の2%へと押し下げる上で十分に景気抑制的となるような金融政策スタンスを達成し、それを維持することにコミットしている」と述べた。
 フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは5.25-5.5%。声明と同時に発表した最新の四半期経済予測では、FOMC参加者19人のうち12人が年内あと1回の利上げを支持していることが示され、当局としてインフレ鈍化の継続を確実にしたいと考えていることが浮き彫りとなった。
 パウエル議長はまた、入手するデータと変化する見通し、そしてリスクを精査しつつ、「慎重に政策を進めていく」と強調し、8月のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)での発言内容を繰り返した。
 昨年の急速な利上げにより「われわれは到達すべきところにかなり近づいていると考えられる」とも議長は語った。
 四半期予測では、2024年に見込む金融緩和の幅が縮小。経済と労働市場が再び力強さを増していることを反映している。
 予測の中央値では、FF金利を24年末までに5.1%に低下させることが適切だと予想されている。前回6月時点での4.6%から上向きに修正されたことになる。その後は25年末に3.9%、26年末で2.9%への低下が見込まれている。
 インフレ率については、24年に3%未満に低下し、26年に2%に下がるとの予想が引き続き示された。経済成長率については、23年が2.1%に上方修正され、24年は1.5%に減速すると見込まれている。
 高金利をより長期にわたって維持するとの当局予想は、失業率に関するより楽観的な見通しも反映している。24年の失業率は6月時点の予測では4.5%だったが、今回の最新予測では4.1%とされた。
 パウエル議長は会見で、「ソフトランディング」は米経済に関するFOMCの基本予想ではないが、インフレ抑制を目指す中での第1の目的だと説明した。

原題:
Fed Leaves Rates Unchanged, Signals Another Hike This Year(抜粋)

関連記事:
FOMC声明:経済活動は堅調に拡大、雇用の伸び鈍化も力強さ維持
パウエルFRB議長、必要に応じて追加利上げの用意-高金利維持へ (2)

ブルームバーグ
最新のドットプロット
出典:FRB

▶[NEWS]FOMC声明:経済活動は堅調に拡大、雇用の伸び鈍化も力強さ維持(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)03:29

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 経済活動が堅調に拡大している

  • 雇用の伸びは力強さを保ち、失業率は低い

  • インフレは高水準を保っている

  • 米国の銀行システムは健全

  • 家計・企業向けの与信状況の引き締まりが経済に影響を及ぼす可能性

  • 委員会はインフレリスクに注意、最大限の雇用と2%のインフレを目指す

  • フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを5.25-5.5%に据え置く

  • 2%のインフレ率を目指し、追加的な政策引き締めの程度を検討

  • 財務省証券とエージェンシー債、MBS保有の削減を続行

  • 委員会は2%のインフレ率の実現に強くコミット

  • 経済見通しの情報と金融政策スタンスの監視

  • インフレ、労働市場、金融・国際情勢を考慮し、政策調整の用意がある

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が20日に発表した声明は以下の通り。

 最近の複数の指標は、経済活動が堅調なペースで拡大してきていることを示唆する。雇用の伸びはここ数カ月に鈍化してきたが力強さを維持しており、失業率は低いままだ。インフレは依然として高水準にある。
 米国の銀行システムは健全で強靱(きょうじん)だ。家計と企業向けの与信状況の引き締まりは、経済活動や雇用、インフレに影響を及ぼす公算が大きい。こうした影響の度合いは不確かなままだ。委員会は引き続き、インフレリスクに細心の注意を払っている。
 委員会はより長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。これらの目標実現を支えるため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを5.25-5.5%に据え置くことを決めた。委員会は追加情報とその金融政策への含意を引き続き見極めていく。インフレ率を時間とともに2%に戻すために適切となり得る追加的な政策引き締めの程度を決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する。
 さらに委員会は以前公表した計画に記載したように、財務省証券とエージェンシー債、GSE保証付き住宅ローン担保証券(MBS)保有の削減を継続する。委員会はインフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしている。
 金融政策の適切なスタンスを見極める上で、委員会は今後の情報が経済見通しに与える意義を引き続き監視する。委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが出現した場合、委員会は必要に応じて金融政策スタンスを調整する用意がある。委員会は労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待を示す各指標のほか、金融・国際情勢などを幅広く考慮して判断する。
 今回の金融政策措置に対し、パウエル議長とウィリアムズ副議長、バー連邦準備制度理事会(FRB)副議長、ボウマン理事、クック理事、グールズビー総裁、ハーカー総裁、ジェファーソン理事、カシュカリ総裁、クーグラー理事、ローガン総裁、ウォラー理事が賛成した。

前回7月26日の声明はこちらです。

原題:
US Federal Open Market Committee Sept. 20 Statement(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]FRB、より高くより長く金利据え置きのシグナル-利上げほぼ終了(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)12:05

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • パウエル米FRB議長、利上げ終了の近さを示唆

  • 米経済の底堅さを背景に、高い金利を長期間維持の可能性

  • FOMC会合後、パウエル議長が「注意深く進める」ことを強調

  • FOMC参加者のうち12人が年内の追加利上げを予想

  • 労働市場の堅調さを背景に、2024年の利下げ幅の予想を圧縮

  • PCE価格指数の上昇率、24年に3%以下で26年に2%に回帰の予想

  • 米経済のソフトランディングの可能性が高まりつつあることを示唆

  • 米経済、急な利上げにもかかわらず底堅さを保持

  • 労働市場は堅調、しかしインフレ対策の闘いが長期化の懸念

  • 当局の予想、来年末のFF金利の中央値は5.1%

  • パウエル議長、高度の不確実性を強調し、市場に影響を与えない決意を示唆

  • ガソリン価格上昇、ストライキ、政府機関閉鎖などの経済的逆風に対する投資家の懐疑的見方

  • 年内の追加的な政策引き締めの確率は五分五分との先物市場の見方

  • 失業率とコアインフレ率の予想、利上げのリスクは低いとの業界専門家の見解

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は20日、金融当局が利上げ終了に近づいているとの判断を明らかにした。ただ、当局者が発したメッセージは、米経済の底堅さを背景に金利をより高くより長く維持する必要があるという内容だった。
 金利据え置きを決めた連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の記者会見でパウエル議長は、当局として今や「注意深く進める」ことができるとの趣旨の発言を少なくとも12回繰り返した。
 同日公表された最新の四半期経済予測では、FOMC参加者19人中12人が年内もう1回の追加利上げを引き続き予想していることが示された。投資家にとってさらに重要な情報は、力強い労働市場などを理由に当局者が2024年に予想する利下げ幅を従来見通しよりも圧縮した点だ。
 このほか最新予測によれば、個人消費支出(PCE)価格指数の上昇率は24年に3%を割り込み、26年までに2%の当局目標に回帰すると見込まれている。換言すれば、3カ月前の前回予測時には、米経済のソフトランディング(軟着陸)の可能性は低めとみられていたのに対し、今では達成の可能性が高まっているとの見方を示唆するものだ。
 ドイチェ・バンク・セキュリティーズの米国担当シニアエコノミスト、ブレット・ライアン氏は「基本的にソフトランディングのシナリオには一段と引き締め気味の政策が伴うと言っている部分が要点だ」と話した。
 急ピッチで進められた利上げにもかかわらず、米経済はこれまでのところ底堅さを維持し、個人消費は力強さを保っている。雇用の伸びは鈍化しつつも労働市場は堅調だ。リセッション(景気後退)を招くことなくインフレ沈静化を目指す金融当局には良い兆候である一方、インフレ退治の闘いが長期化するとの懸念を生じさせるものでもある。
 こうした状況は最新予測にも反映され、当局者が予想する来年末時点のフェデラルファンド(FF)金利は中央値で5.1%と、6月の前回予測の4.6%よりも高い数値となった。
 パウエル議長は会見で、金融当局が高度の不確実性に直面している点を強調し、市場には相場押し上げにつながる理由を一切与えない決意である様子がうかがわれた。  
 一方、ガソリン価格の上昇や全米自動車労組(UAW)によるストライキ、連邦政府機関閉鎖の可能性など一連の経済的逆風を踏まえ、投資家の間には金融当局が年内に追加利上げを実際に行うか懐疑的な見方が根強い。先物市場が織り込む年内の追加的な引き締めの確率はほぼ五分五分だ。
 ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏は「10-12月(第4四半期)の失業率が当局者予想よりも高く、コアインフレ率は低くなる公算が非常に大きい。もう1回の利上げのリスクは極めて小さいだろう」との見通しを示した。

関連記事:
FOMC、政策金利を据え置き-年内あと1回の追加利上げを示唆
【FOMC】据え置き決定は最良の一手だった-市場関係者の見方
FRBは利上げ継続必要となる可能性-JPモルガンのダイモン氏
FOMCの政策金利据え置き決定、最良の一手だった-ガンドラック氏
パウエル議長、中立金利は推計値よりも高い可能性-まだ分からない

原題:
Fed Signals Higher-for-Longer Rates With Hikes Almost Finished(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]日銀会合注目点:政策正常化へのヒント探る、総裁のタカ派発信あるか(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)08:50

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 市場の注目は日本銀行の金融政策の「正常化」、特にマイナス金利の解除に移行

  • 21、22日の金融政策決定会合で、植田総裁の記者会見が焦点。タカ派的な発信が予想される

  • 前回の会合ではイールドカーブコントロール(YCC)の運用柔軟化を決定、今回は現状維持が見込まれる

  • 消費者物価が日銀の見通しを上回っている。政策の正常化に向けたヒントが出るか注目

  • ブルームバーグの調査により、全員がこの回の会合での金融政策変更を「無風」と予想

  • 植田総裁の9日付の読売新聞インタビューで、マイナス金利解除の想定時期が前倒しとなる見解が出た

  • 米FOMCが金利据え置きを決定、日本の金融政策と為替の関連性が高まる可能性

  • イエレン米財務長官は日本の円下支えの市場介入について、ボラティリティの滑らかな調整が目的なら理解できると表明

  • 日銀内では、7月以降の経済・物価情勢やリスクについて、大きく認識を変える材料は出ていないとの見方

  • 植田総裁が今回の会見で、円安進行にどのような認識を示すかが注目される

  • インタビューで示唆した年内に2%の物価目標達成の見極めが付く可能性について、植田総裁がどのように言及するかが焦点。来年の賃上げを見通す上で、重視する指標や材料に関する発言にも注目

  • 植田総裁のハト派姿勢を強く印象付けた「引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクよりも、拙速な引き締めで2%を実現できなくなるリスクの方が大きい」との見解に変化があるか

  • 政策正常化の具体策に関する質問が出る可能性もある。YCC撤廃やマイナス金利解除、バランスシートの縮小のタイミングや順番に加え、マイナス金利と同時に導入した日銀当座預金の三層構造や誘導対象金利の取り扱いなども焦点

  • 現在の政策運営は以下参照

  • 日銀当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用

  • 長期金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債を買い入れ

  • 長期金利の変動幅は上下0.5%程度をめどとし、長短金利操作についてより柔軟に運用する。10年物国債金利について1.0%での指し値オペを明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日実施する

  • 金融市場調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため、大規模な国債買い入れを継続するとともに、各年限で機動的に買い入れ額の増額や指し値オペ、共通担保資金供給オペなどを実施する

  • ETFとJ-REITはそれぞれ年間約12兆円、約1800億円に相当する残高増加ペースを上限に必要に応じて買い入れ

  • CPは約2兆円の残高維持。社債は感染症拡大前と同程度のペースで買い入れ、残高を感染症拡大前の水準(約3兆円)へ徐々に戻していく。ただし、社債の買い入れ残高の調整は発行環境に十分配慮して進める

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 日本銀行の金融政策を巡っては、マイナス金利の解除など正常化のタイミングに市場の関心が移っている。21、22日に開かれる金融政策決定会合では、植田和男総裁の記者会見を中心に、政策運営方針や経済・物価・賃金動向、リスクなどに関してタカ派的な情報発信が行われるかが注目される。
 前回7月会合でイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の運用の柔軟化を決めたばかりで、金融政策は現状維持が見込まれている。ただ、外国為替市場で円安が進んでいることもあり、市場の一部には政策修正の思惑もくすぶる。消費者物価が日銀の見通しよりも上振れ気味に推移する中、声明文や総裁会見で政策の正常化に向けたヒントが示されるかどうかが焦点となる。
 ブルームバーグがエコノミスト46人を対象に6-12日に実施した調査によると、今回の会合では金融政策の微調整を含めて、全員が無風を予想した。一方、9日付の読売新聞が報じた植田総裁のインタビューを受け、マイナス金利の解除想定時期が前倒しされた。来年4月の会合までの解除が39%となり、7月会合直後の前回調査の21%から増加した。
 植田総裁はインタビューで、賃金と物価の好循環を見極めるのに十分な情報やデータが年末までにそろう可能性もゼロではないことに言及した。賃金上昇を伴う持続的な物価上昇に確信が持てた段階になれば、マイナス金利政策の解除を含めていろいろなオプションがあるとも指摘した。
 もっとも、複数の関係者によると、総裁の発言は従来と比べて踏み込んだ内容ではないと日銀内では受け止められている。現時点では、7月会合における経済・物価情勢や先行きのリスクに関して認識を大きく変えるような材料は出ていないという。
 野村証券の松沢中チーフストラテジストは、総裁発言を政策修正に向けたいわゆる「長距離砲」と受け止めている。その上で、政策修正への道のりには相当の不確実性があり、この時点で既定路線化する意向はないだろうとしつつ、「市場にその意識を植え付けることがまさに政策の地ならしだ」としている。
 総裁発言について、市場では足元で進む円安をけん制したとの見方が出ている。円安対策の意味合いを含め、緩和方向に傾いているフォワードガイダンスの修正・撤廃を見込む声も一部にある。タカ派的な対応や発信が行われた場合、金融政策と為替との関連性が一段と高まったと解釈される可能性もありそうだ。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)は20日、主要政策金利の据え置きを決めた。一方で、年内あと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利をより長期にわたって維持する公算が大きいことを示唆した。FOMCの結果発表後、円は対ドルで1ドル=148円36銭まで下落し、昨年11月以来の安値を更新した。
 イエレン米財務長官は19日、日本の当局による円下支えの市場介入について、為替レートの水準に影響を及ぼすことでなく、ボラティリティーを滑らかにするスムージングが目的であれば理解できるとの認識を表明。神田真人財務官は20日、米国など海外当局と「過度な変動が好ましくないという認識を共有している」とし、行き過ぎた変動にはあらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る考えを示した。
 日本政府は1年前の9月22日夕に24年ぶりとなる円買い・ドル売り介入を実施した。日銀が同日の会合で金融緩和の維持を決定するとともに、黒田東彦総裁(当時)が当面の利上げに否定的な見解を示したのを受けて、1ドル=145円90銭まで円安が進んでいた。植田総裁が今回の会見で円安進行についてどのような認識を示すか注目される。

インフレ
 一方、足元の消費者物価は、7月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で示した見通しに比べやや強めと日銀内ではみられている。今回の会合では、10月会合での新たな展望リポートの議論に向け、原油高や円安を含むコスト転嫁の動きや賃金・価格設定行動の変化など物価上昇の要因を中心に、内外経済動向を含めて入念な点検が行われる見通しだ。
 7月会合でYCC政策における長期金利の変動上限を事実上1%に拡大して以降、足元の長期金利は0.7%台に水準を切り上げている。柔軟化の決定に反対票を投じた中村豊明審議委員は8月の会見で、柔軟化後の市場に「今のところ大きな混乱は起きていない」とし、むしろ市場機能が再び低下してしまうことが避けられていると評価している。

他のポイント
・インタビューで示唆した年内に2%の物価目標達成の見極めが付く可能性について、植田総裁がどのように言及するかが焦点。来年の賃上げを見通す上で、重視する指標や材料に関する発言にも注目
・植田総裁のハト派姿勢を強く印象付けた「引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクよりも、拙速な引き締めで2%を実現できなくなるリスクの方が大きい」との見解に変化があるか
・政策正常化の具体策に関する質問が出る可能性もある。YCC撤廃やマイナス金利解除、バランスシートの縮小のタイミングや順番に加え、マイナス金利と同時に導入した日銀当座預金の三層構造や誘導対象金利の取り扱いなども焦点

現在の政策運営方針
日銀当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用
・長期金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債を買い入れ
・長期金利の変動幅は上下0.5%程度をめどとし、長短金利操作についてより柔軟に運用する。10年物国債金利について1.0%での指し値オペを明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日実施する
・金融市場調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため、大規模な国債買い入れを継続するとともに、各年限で機動的に買い入れ額の増額や指し値オペ、共通担保資金供給オペなどを実施する
・ETFとJ-REITはそれぞれ年間約12兆円、約1800億円に相当する残高増加ペースを上限に必要に応じて買い入れ
・CPは約2兆円の残高維持。社債は感染症拡大前と同程度のペースで買い入れ、残高を感染症拡大前の水準(約3兆円)へ徐々に戻していく。ただし、社債の買い入れ残高の調整は発行環境に十分配慮して進める

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ブルームバーグ
出所:ブルームバーグ・サーベイ
出典:ブルームバーグ

▶[NEWS]米国で成績低迷した注目のクオンツ取引、アジアと欧州では好調(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)14:00

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • バリュー株がアジアと欧州で注目を集め、パフォーマンスが良い

  • 日本のバリュー株は、成長株をMSCIの指数で17ポイント上回っている。これは日本銀行が金融緩和の終了に近づいているとの見方から

  • 米国ではAIブームなどで成長株がバリュー株を大きく上回っており、バリュー株のパフォーマンスは2020年以降で最悪

  • バリュー株は高金利でも経済成長が続く環境で有利とされ、エネルギーと金融セクターが特に強い

  • ウォーレン・バフェット氏が日本の商社に投資を増やし、日本のバリュー株が年初来で38%急騰

  • 欧州ではECBの利上げがバリュー株を後押し。特に金融機関とエネルギー関連の株が好調

  • 米国のハイテクセクターが非常に強く、それが他の地域でのマルチファクター戦略(複数の企業特性で銘柄選定を行う戦略)の妨げになっている

  • 日興アセットマネジメントのジョン・ベイル氏は、バリュー株の上昇は日銀が経済を急速に減速させる意志がないとの信号であり、インフレも一定水準を維持するとの見方が強まっていると述べた

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

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 昨年最も注目されたクオンツ取引の一つが、米市場では失敗しながらも、他の地域で再開されつつある。
 ファンダメンタルズに対して割安な価格で取引される、いわゆるバリュー株が再び人気になっている。バリュー株投資は今回アジアと、もっと最近では欧州で盛んになっている。
 投資家は基本的に、世界的に高金利が長期化するが経済成長を妨げないことに賭けている。MSCIの指数によれば、日本では割安感のある株式がいわゆる成長株をトータルリターンで17ポイントも上回っている。これは、日本銀行が歴史的な金融緩和キャンペーンの終了に近づいているとの見方が強まっているためだ。
 アジアの他の地域では、バリュー株が成長株を7ポイント上回っている。欧州ではバリュー株投資が今月復活を遂げ、割安株が2023年のトップパフォーマーとなった。
 バリュー株のいわゆるファクター投資家は、株価の割安度で銘柄を選別している。この投資戦略は米国では損失をもたらし、米国外での利益が痛みを和らげている。米国では熱烈な人工知能(AI)ブームが成長株をけん引し、リターンでバリュー株を30ポイントも引き離している。これはバリュー株にとって、新型コロナウイルス禍で急落した2020年以降で年間ベースで最悪となる。
 エマニュエル・コー氏らバークレイズのストラテジストは、「高金利長期化の新体制では、割安株がアウトパフォームする確率が高くなるはずだ。最近の大半の時期のように業績が好調なら特にそうだ」とリポートで分析した。
 経済トレンドとクオンツファクターの関連性については専門家の間でも議論が分かれるところだが、バリュー株は短期的なキャッシュフローを提供するため、景気見通しとともに金利が上昇した場合、一般的にアウトパフォームすると考えられている。アジアでも欧州でも、エネルギーや金融といった一般的に割安なセクターが市場全体を上回っている。

増幅効果
 特に日本では、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が日本の商社への投資を増やし、証券取引所が株価純資産倍率の低い企業に対してバリュエーションの改善を促したことも、バリュー株の上昇要因となった。バリュー株は年初来38%急騰し成長株を上回っている。
 日興アセットマネジメントのチーフグローバルストラテジスト、ジョン・ベイル氏(東京在勤)は「バリュー株の上昇は、日銀が景気を減速させ過ぎたり、急速に減速させたりするつもりはないことを示している。投資家が、日本や世界のインフレが正常な水準以上に維持されると考えていることを示唆している」と話した。
 日本では「インフレが収益に非常に良い影響を与えている」とベイル氏は付け加え、「利益率が非常に低いため、利益に対する値上げの効果が増幅される」と説明した。

ECBの後押し
 欧州では、バリュー株は成長株に比べて年初からの大半の期間で出遅れていたが、今月に入り、欧州中央銀行(ECB)が先週10会合連続で利上げを実施したことを受けて急伸した。借り入れコストの上昇は、バリュー株の主役である金融機関を支え、原油価格の上昇はシェルやBP株の上昇に拍車を掛けた。
 結局のところ、米国のように全能のハイテクセクターが存在しないことが、他の地域のマルチファクター戦略を後押ししている。このようなシステマティック投資ポートフォリオは通常、バリューなど一握りの企業特性に従って選択された数百の株式に分散投資されるため、少数の大型株が上昇を独占すると、運用成績が悪化する傾向がある。
 BNPパリバ・アセット・マネジメントのクオンツポートフォリオ運用責任者、オリビエ・ラプレニー氏は「今年の米国に特有なのは、AIに関連するいくつかの大型株のパフォーマンスだ」と指摘した。

原題:
A Popular Quant Trade Misfiring on Wall Street Rallies Overseas(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]英中銀、2年ぶりに金利据え置き-政策委員会が僅差で決定(21日ブルームバーグ)

2023/09/21(木)20:01 更新日時 2023年9月21日 20:55 JST

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • イングランド銀行が政策金利を5.25%で据え置き、14回にわたる利上げサイクルが一旦終了した。金融政策委員会(MPC)内でも意見が分かれ、5人が据え置き、4人がさらなる利上げを主張した

  • 決定後、ポンドは下落し、3月以来の低水準を記録。市場での追加利上げの期待も25bpから18bpに縮小した

  • イングランド銀行は、インフレ率が目標の2%よりも高いレベルで推移している場合、再び金利を引き上げる可能性があると示唆。MPCは2025年第2四半期までにインフレが目標まで低下すると予測

  • ベイリー総裁はインフレ率の低下が朗報であるが、油断できないとコメント。必要なら追加の金融引き締めを行うとも語った

  • ゴールドマン・サックスとノムラは、英国の金利がピークに達したとの見方を示している。一方で、MPCは金利が「十分な期間、景気抑制的」な水準にとどまるとのガイダンスを繰り返し発表した

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

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 イングランド銀行(英中央銀行)は21日、政策金利を5.25%で据え置いた。インフレ率の低下と景気後退懸念の中で、過去30年余りで最も積極的に進めてきた利上げサイクルを停止した。
 政策金利がわずか0.1%だった2021年12月以来14回続いた利上げは、いったん終了した。9人から成る金融政策委員会(MPC)の5人の委員が金利据え置きに賛成し、4人が5.5%への利上げを主張。決定票を持つベイリー総裁は据え置きを選択した。
 今週、8月のインフレ率が6.7%まで低下するというサプライズがあったため、市場の見方は二分され、据え置きの可能性はおよそ50%と予想されていた。投資家はまだあと0.25ポイントの利上げを見込むものの、ゴールドマン・サックスとノムラは金利はピークに達したとみている。
 決定発表後にポンドは下げ幅を広げ、3月以来の低水準を付けた。市場が織り込む追加利上げ幅は約18ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と発表前の25bpから縮小した。
 ただ、据え置きは利上げの一時停止に過ぎず、2%の目標の3倍以上にとどまるインフレ率が予想通りに低下しなければ対応すると中銀は示唆した。MPCは、消費者物価上昇率が2025年4-6月(第2四半期)に目標まで低下すると予測している。
 ベイリー総裁は書面で「インフレ率はここ数カ月で大きく低下し、今後も低下が続くと思われる。これは朗報だ。しかし、油断できる余地はない。われわれはインフレ率が正常に戻ることを確認する必要があり、そのために必要な決断を下していく」と表明した。
 MPCはこれまでのガイダンスを繰り返し、金利は「十分な期間、十分に景気抑制的」な水準にとどまり、「より持続的な物価圧力の証拠があれば、さらなる金融引き締めが必要になる」と説明。他の主要中央銀行と同様、金利はより長く高止まりすると示唆した。

原題:
BOE Keeps Rates Unchanged for First Time in Nearly Two Years (1)
BOE Keeps Rates Unchanged for First Time in Nearly Two Years(抜粋)

ブルームバーグ
The BOE Holds Rates For First Time in Almost 2 Years
Source: Bloomberg
UK Inflation Eased In August To Lowest Level Since February 2022
Source: Office for National Statistics
Note: Core CPI excludes energy, food, alcohol and tobacco

▶[NEWS]Bank of England halts run of interest rate hikes as economy slows イングランド銀行、景気減速を受け利上げを中止(21日ロイター)

2023/09/21(木)08:27 PM GMT+9

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • イングランド銀行(BoE)はイギリス経済が減速する中で、利上げを一時停止した

  • 金融政策委員会(MPC)は5対4の僅差で、基準金利を5.25%に据え置くと決定

  • 2021年12月以来初めて、BoEは借入金利を上げなかった

  • 7月から9月の経済成長予測を0.1%に下方修正し、住宅市場の弱さも指摘

  • 今年の残りの成長は以前の予測よりも弱い可能性が高いとBoEは述べた

  • BoEは、必要に応じて再び借入金利を上げる用意があると繰り返した

  • 政府債券の大量の在庫を縮小するプログラムのペースを速めることに合意。次の12ヶ月で1000億ポンド削減する予定

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

LONDON, Sept 21 (Reuters) - The Bank of England halted its long run of interest rate increases on Thursday as the British economy slowed, but it said it was not taking a recent fall in inflation for granted.
A day after a surprise slowing in Britain's fast pace of price growth, the BoE's Monetary Policy Committee voted by a narrow margin of 5-4 to keep Bank Rate at 5.25%.
Four members - Jon Cunliffe, Megan Greene, Jonathan Haskel and Catherine Mann - voted to raise rates to 5.5%.
It was the first time since December 2021 that the BoE did not increase borrowing costs.
"There are increasing signs of some impact of tighter monetary policy on the labour market and on momentum in the real economy more generally," the MPC said in a statement.
It cut its forecast for economic growth in the July-September period to just 0.1% from August's forecast of 0.4% and noted clear signs of weakness in the housing market.
Growth for the rest of the year was likely to be weaker than previous forecasts, the BoE said.
Record growth in workers' pay, which has been a big concern for the central bank, was not backed up by other measures of the labour market, it noted, suggesting the BoE's policymakers expected it to slow down soon.
"CPI inflation is expected to fall significantly further in the near term, reflecting lower annual energy inflation, despite the renewed upward pressure from oil prices," the BoE said.
But it said services inflation was expected to remain elevated.
The BoE's decision to pause its rate hikes came a day after the U.S. Federal Reserve also opted to keep borrowing costs on hold. Last week, the European Central Bank raised rates but suggested it might be the last for now.
The MPC reiterated its message that it was prepared to raise borrowing costs again if needed.
"Further tightening in monetary policy would be required if there were evidence of more persistent inflationary pressures," the statement said, and it repeated the guidance that monetary policy would be "sufficiently restrictive for sufficiently long" to get inflation back to its 2% target from 6.7% in August.
Governor Andrew Bailey and other MPC members have recently suggested the BoE was close to pausing its run of interest rate increases but they have also stressed that borrowing costs are likely to remain high to ensure inflation pressures are squeezed out of the economy.
In a separate statement on Thursday, Bailey welcomed the recent fall in inflation and BoE forecasts that it would continue to ease. "But there's no room for complacency," he said. "We need to be sure inflation returns to normal and we will continue to take the decisions necessary to do just that."
The MPC agreed to speed up the pace of its programme to shrink the massive stockpile of government bonds that the central bank acquired over the past decade and a half as it sought to steer the economy through the global financial crisis and the coronavirus pandemic.
As investors had widely expected, the stockpile will be reduced by 100 billion pounds over the next 12 months - by a combination of sales and allowing bonds to mature - to a total of 658 billion pounds, the BoE said, faster than the 80 billion pounds reduction over the past year.

ロイター

▶[NEWS]タイトル(21日ブルームバーグ/ロイター/株探ニュース/ダウ・ジョーンズ/MINKABU PRESS/フィスコ)

2023/09/21(木)06:00

●要約(ChatGPT併用)---------------

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