iOS_の画像__3_

【レポ】「ファクトフルネス」について語るイベントを開きました。 #ファクトを活かそう

2019年7月4日、ピースオブケイク社で、イベント「みんなが使えるファクトフルネス」を開きました。最高の内容でしたので、レポートします。

■ライブ配信した録画はこちら(いま観れます)

■各界の論客が「私のファクトフルネス」を語りました

世界的にヒットしたビジネス書「ファクトフルネス」をテーマに、今をときめく有識者の方にそれぞれのデータ活用法などについて語っていただくイベントです。

賢い人ほど、世界を偏った目で見てしまう・・・」というのがファクトフルネスの要旨。間違いを侵さないため、ファクトを活かすために、どのようなことを気をつければ良いのか。私たちはどのようにファクトと向き合えばいいのか。4人の識者が熱く語りました。

■西内啓さん(統計家)

西内さんは「ネガティブ本能」が気になると話します。

「世の中はめっちゃ良くなってますよ。それを知ること、実感することは、きっとあなたの心の支えになると思います」

■樫田光さん(メルカリデータアナリスト)

データを使って物事を動かす方法について、樫田さんは
①物事を知る、②わかる、③変えるの3つが大切だ」と話します。
例えばダイエットでいうと
・何を知るべきか(体重など)
・どうやったら変化するのか(自分だったら体重はどうやったら減らせるのか)
・実際に実行してPDCAを回す(常に計測しながら試行錯誤する)
このように落とし込むのを意識されているそうです。

■深津貴之さん(ピースオブケイクCXO)

深津さんが気になっている本能は「直線本能」だそうです。

人間の脳みそはざっくり推定するようにできている。なので細かく計算するのは苦手。例えば、効果が逓減するとか、指数関数的に伸びるとか、S字カーブとか、こういうのはなかなか推定できない。ここを意識するだけで、ユーザー行動の分析がぐっと楽になる」と話します。

■中川ヒロミさん(書籍編集者)

ファクトフルネスを語らせたらこの方。中川さんは日経BPで「ファクトフルネス」の編集を担当されました。

■私のデータ活用法

深津さん「データを見せる相手の言葉にどうやって変換するか。経営者に細かいデータを見せても意味がない。この人に重要なデータはなにか。それを考えることこそがデータ活用法」

樫田さん「それこそ、ファクトの使い方ですね。データという言葉はもしかしたら相応しくないのかもしれない。相手に伝えてこそデータであり、ファクトです」

西内さん「それは言えている。どれだけ複雑なデータ処理をしたとしても、相手に見せる時は棒グラフにすることがある。特に、経営者には、いくら儲かるかというのをざっくり伝えられるみせ方を心がけている」

■データとの付き合い方

こんなこぼれ話(ファクト)もあったそうです。

こちら、ファクトフルネスのカバーデザイン。どちらがお好きですか?
あなたが編集者だったら、どちらのデザインを採用しますか?

実際に世に出たのは、ご存知の通り、こちらです(↓↓↓↓↓)。

中川さんは、「出版社としては目立つほうが良いということで赤にしようと判断し、赤の路線で動いていた。ただ、せっかくなのでSNSで聞いてみようよ、ということで、Twitterで聞いたら青が優勢。なので結果的に青を採用した。まぁ、Facebookは赤優勢だったのですが(笑)」

深津さん「ABテストにこだわりすぎると、ABテストなしでは生きていけない体になってしまう(笑)。気をつけているのは、このABテストは最終結果に対してどれほど重要なものなのか常に把握することですね」

■印象的だった質疑

Q:データの使い方が上手い人をどうやって見極めていますか?
A:樫田さん「上手い人は構造化、抽象化が得意。例えばダウンダウン松本さんはデータ分析が得意になれる人だと思う。物事やたら例えるな~という人は、データ分析上手ですよ。僕も例えツッコミ好きですね。深津さんみたいなデザイナーもデータ分析が得意なはずです」
A:西内さん「データの扱いが苦手な人は、1000人の経験より、自分の1個のディティールに対してこだわりが強い人。例えば、タバコが体に悪いのは自明だけど、『いや~僕のおじいちゃんはタバコ吸っていても80で生きていて・・・』みたいな人は、こりゃダメだと(笑)」
A:深津さん「データに強い人は、自分の知らないデータで自分の施策が否定されたときに、建設的な対応を提案してくる。苦手な人は、『それはそうなんだけど、ま、気にしないで進めよう』みたいな反応をする(笑)」

■ありがとうございました!!

7月11日(木)には、アンナ・ロスリング・ロンランド氏が来日されます。

こちらのイベントも今回と同じようにTwitterで生中継しますので、楽しみにいてくださいね!

■Twitterでも活動を発信しています


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?