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誰のために?

お花を生けるのは、誰のためにだろう?
と、考える。

最初は・・・
自分のためでした。
趣味らしい趣味がなかったから、
「お花を習っています😊」
と言えたらいいなぁ〜
という、軽〜い気持ちでした。

そして、お稽古しはじめたわけですが、初めて見る枝やお花たちに戸惑いながらも生けていると、その時間は普段悩んでいる事も辛い事も忘れていて、生け終わった後は笑顔になっている私がいました。

そうです。
お花たちに癒されていたのですよね。
なかなか上達しなくても、お稽古の日が楽しみになり、花包みを抱えて帰る時の充実感が私の中の何かを変えていったのではないかと思います。
気がつけば、いけばなは人生とも重なって、結婚しても出産しても、子育てに仕事に忙しくても、今まで続けてきたわけですね。

続けていると、師範になった頃に職場の後輩から教えてほしいと言われ、そんな自信もないしと尻込みしていたら、師匠の先生から
「ぜひ、やってみるといいわよ! 教える方も、教わる方も良い経験になるのだから!」
と背中を押して戴きました。
この時に、自分だけでなく、自分以外の人のために生けるという意識が生まれたのだなぁと思います。
お花を生けることを伝えることが、誰かを笑顔にするなんて、すごいなぁと思いました。

そして、花展で生けるようになると、さらに「誰のために?」と考えるようになりました。
自分のためでもあり、また、誰かのためでもあり、そう思うと、好きな花材ばかりでなくて、その時期に合うものを選んだりするようになりました。
自己満足で終わらぬように、観てくださる方の心が少しでも和まれますように、という願いというか祈りになってきます。

いけばなは、心の問答の場でもあるのですね?
その問答を繰り返してゆくことで、少しずつ世界観も変わってゆくような気がします。


   雪柳 スイートピー ガラス花器



さらに深いいけばな探究は、
【華まつり🌸天咲】で!

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