入院。

入院したい。

やっとの思いで絞り出した言葉。

昨晩のことである。

2018年9月、9年間勤めたパートを辞めた。

9年勤め上げた、と周囲に告げると、

ほとんどの人から驚かれた。

すごいことだ、と。

その反応に、わたしは驚いた。

わたし、すごかったのか…

誇りに思った。同時に違和感が襲う。

あの日々。

ただ過ぎて行った、あの日々。

仕事は好きだったし、褒められることもあった。

だから、しんどくても頑張れた。

だから、磨耗した。

だから、泣きながら仕事をした。

そんな日々が、いつの間にか、剥がそうとしても剥がせない、

「当たり前の日常」として覆いかぶさった。

沢山の嬉しいことよりも、あの日の涙が勝った。

退職してから半年が過ぎ、

再就職を目指しながら休養を続けている。

そして、昨晩。

わたしの口から出た言葉は、

「入院したい」だった。

初めて入院したのは、20年前。

2回目の入院は10年前のことだ。

自分も家族も、大切な人も全て巻き込み、

傷つけた結果の２つの入院。

二度と繰り返さない。思い出さない日は無い。

それなのに。

わたしの口から出てきた、呪いのような言葉。

その謎を解き明かすことで、大切なことが見つかりそうな気がする。

そんな気持ちで、今、スマホを叩いている。