コロナ禍と私

実生活の方に意識が向いていた中偶々浮上して見つけ、気掛かりなポストがあった。

    これは、新型コロナ感染症対策分科会会長であった尾身茂の発言に対して制限をかけた側が感謝の言葉を述べる事に不満を感じていることを言っているポストだ。このポストに対しての感想は様々だと思うが、私は尾身茂が言うべきは謝罪であったと思う。
    私はコロナ禍の際に、大人が子供の成長を抑制していることが許せなかったことを理由に半ば狂気的に怒りながらも学校等に対して様々な文献などの情報を元に新型コロナが特定の身体的因子を持っている人が重症化しやすいこと、加えて感染対策は効果が見受けられないにも関わらず、若年層の成長過程で貴重な経験を得る機会を失わせる原因になっていることを主張し、状況の改善を訴えていたからだ。


新型コロナの病態

    新型コロナについて調べた事を私なりにざっくりまとめると、

1.動脈硬化の原因物質(=ホモシステイン:Hcy)葉酸を用いた代謝経路が複製目的でウイルスに乗っ取られる

2.ウイルスが体内で増加することで、免疫機能が反応し、炎症反応(発熱等)が生じる

3.ウイルス増加を他所にHcyが増加、Hcyにより動脈硬化が生じ重症度の高い症状へと発展する。

といった感じだ。ここでわかってもらいたいところはあくまでウイルスは物質の代謝経路を乗っ取っているだけであって、病気の症状自体は自身の免疫機能の活動によって生じているということだ。また、重症化や後遺症の類は3が遺伝的素質、ストレス、栄養状態といった諸々の要因で左右される。すなわち、症状の差異は宿主側により決定されるということだ。

   遺伝的要因として挙げられるもので、葉酸を用いたHcy代謝経路の活性に関わるMTHFR C677T遺伝子多型というものだ。このMTHFR C677T遺伝子多型の人口が多い地域で重症化率が高いと報告されている
    新型コロナ(=Covid 19)に関して綺麗にまとめている方がいるため、こちらも参考に読んでもらいたい。

   しかし、私の考えとしては遺伝的素質として重症化しやすい傾向であってもHcyを代謝する経路は複数あるため、他の代謝経路との噛み合わせによって重症化は回避できると考えている。また、笑顔も健康の上では非常に良い。笑顔にはウイルスに感染した細胞を破壊するNK細胞の働きを活性化させる効果がある。言ってしまえば、ウイルスの増殖そのものを抑えたら、炎症反応も減少するから症状が現れないわけだ。笑う門には福来るとは言い得て妙だ。

   私が述べた新型コロナの症状の流れを読んで「免疫機能による反応が症状の原因であるならウイルスが入ってこなければ、症状を予防できるため感染対策は行うべき」だと考えている人はいると思う。では、実際に社会的に感染対策を行った結果がどのようなものだったか述べていく。

感染対策の結果

新型コロナにおいて感染の原因になる飛沫感染を予防するマスクの効果について言及していこう。マスク着用の結果と考察を述べている論文によれば、次の通りに記述がある。

Effectiveness of the mask mandate should have been reconsidered as well. The survey in Europe and Texas state revealed that the mas mandate has no effect against COVID-19 infection, hospitalization, and mortality. In Kansas, counties with mask mandate had significantly higher case fatality rates than counties without mask mandate, with a risk ratio of 1.85 for COVID-19-related deaths.
マスク義務化の効果も再考されるべきであった。ヨーロッパとテキサス州の調査では、マスク義務化はCOVID-19感染、入院、死亡に対して効果がないことが明らかになった。カンザス州では、マスク義務化のある郡は義務化のない郡より有意に症例致死率が高く、COVID-19関連死のリスク比は1.85であった。
People wear masks for a long period of time and, it is considered that, due to the deposition of respiratory droplets released through multiple respiratory events, mask matrix becomes wet and secondary atomization of the droplets was promoted to produce aerosol. Contamination of the mask due to wearing for the prolonged period should also be considered. Park reported the result of culturing bacteria and fungi from outer and inner layers of the masks wore by 109 Japanese people, and it was found that the mean colony counts were 13.4-times higher on the face-side of masks. To sum up, the effectiveness of masks, especially universal masking, seems to be limited based on the evidence described above. Regarding this point, the effectiveness of mask rules in schools has not been proven as well. For example, upon comparison of two cities, it was found that recommendation of face mask use in schools for pupils aged 10–12 didn't lower the number of COVID-19 infections. Similar results were also reported in school settings in various countries such as Norway, U.K, and Spain.
マスクは長時間着用するものであり、複数回の呼吸イベントにより放出された呼吸飛沫がマスク基材に沈着し、マスク基材が濡れ、飛沫の二次霧化が促進されエアロゾルが発生したと考えられる。長時間の装着によるマスクの汚染も考慮すべきである。Parkは、日本人109人が着用したマスクの外層と内層から細菌と真菌を培養した結果を報告している。以上のことから、マスクの有効性、特にユニバーサル・マスクの有効性には限界があると思われる。この点に関しては、学校におけるマスク規則の有効性も証明されていない。例えば、2つの都市を比較したところ、10~12歳の児童生徒に学校でのマスク着用を推奨しても、COVID-19感染者数は減少しなかった。同様の結果は、ノルウェー、英国、スペインなど各国の学校現場でも報告されている。

Lessons from the health policies for children during the pandemic in Japan

引用では、マスク義務化を行った地域で効果が見受けられなかったことを報告している。また、効果が無かった要因として呼吸によりマスクを通して飛沫が霧状へと変化して排出される事と、長時間着用で菌の増加により汚染環境が作られている事が挙げている。
実際には、マスク着用方法を厳密にしていない状況だったことも踏まえると、「感染対策を行っていたことを理由に新型コロナの感染を抑えれていた」と主張するのは些かおかしな主張だという事になる。

感染対策による若年層への影響

ここからは、感染症とは全く別の話ではあるが感染対策によって生じている教育や保育面への影響についてだ。私が思うに感染対策の施行により生じた問題点は次の2点だ。

・自粛規制での人同士の物理的距離を置かせることで対面による他者との交流が阻まれる
例:友人等らとの生活、部活動、学校行事、地域行事
・マスクにより表情を交えたコミュニケーションが減少する

どちらも主旨としては、人との交流から得る経験が失われているということだ。私は、個人の人間性といった人格の形成上で、若年時での経験が非常に重要なものであると考えている。その中でも、人と交流する中で得る成功体験はものを言うと思っている。端的に言えば、思い出からその人らしさが作られていくと思っている。感染対策という名目であっても人との距離を取らせる事は、対象とされた人達が持っている貴重な経験を得る機会を奪っているのではないだろうか。
    次にマスクでの表情の問題だが、これは人によって考え方が様々な内容ではある。しかし、この問題において焦点を当てて考えるべきなのは乳児や幼児といったまだ表情学習や表情表出が発達途中である子供達に対してである。乳児では、自身の身体を動かすことで養育者とコミュニケーションを図る(=体動の引き込み現象)。この際に、乳児は養育者側の表情を確認したらコミュニケーションを行った成功体験を得る。つまり、乳児においては他者の表情が見やすいかはコミュニケーションの経験を積む上で非常に大事であるわけだ。

体動の引き込み現象
赤ちゃんは人の語りかけに対して手足をバタバタさせたりしますよね。
この時、語りかけた大人の方も無意識にうなずいたり笑ったりして反応します。
これが「体動の引き込み現象」と呼ばれるものです。(143ページ)
この現象は、赤ちゃんの「確認作業」だと言われています。どういうことかと言いますと、赤ちゃんと大人の間にコミュニケーションが成立していることを赤ちゃんが確認しているということです。
「あ!通じてる!」
と、赤ちゃんは実感しているはずです。
つまりは「成功体験」ですね。
いうまでもなく、こうした体験が脳の機能を発達させることになります。

『赤ちゃんと脳科学』 | コンサルティングファーム「子育てwin3計画」

また、幼児では2歳~4歳の間に表情理解力が急速に発達している。発達段階での大人と幼児での表情理解力の違いについて次のように書かれている。

表情は眉や目,口など様々な部位のそれぞれの形態変化によって表されるため,表情理解がすでに獲得されている大人が評価した場合,たとえ,顔の一部だけが感情を示したものであっても,該当の感情を示していると認識することができる。一方で,表情理解が未だ発達過程にある幼児では,感情を示す要素が一部のみの場合,理解することが難しくなる。つまり,ある刺激では顔の一部のみが感情を示しており,その他の刺激では顔の複数の部位が感情を示している場合,大人ではラベリングや分類を行った際に刺激間の成績に差は生じないが,幼児では刺激による影響が大きくなり,刺激間の違いを正確に把握することが困難となる。

幼児期における表情理解と表情表出
―理解しやすい表情素材と大人から見た幼児の意図表情の適切性―

   幼児は大人に比べて一部分のみでの感情表現から相手の感情を理解することが難しいわけだ。顔の複数の部位ごとに異なる感情表現がされていた場合でも正確に理解することが困難と言われている。つまり、保育者がマスクをしている状態であると保育されている幼児は相手の感情を正確に理解することが難しく、表情を用いたコミュニケーションの経験が減少させられているということになる。

    以上の事から社会的に感染対策を行った結果、被害を受けているのは若年層全般だと思う。学童や青年期の人達だと、対面での主体的に活動する機会が制限され、その期間で得るはずの貴重な経験が積めなかった。乳児や幼児においては感情表現を用いたコミュニケーションが減少し、彼等の他者と意思疎通を図る手段が狭まるようにさせてしまった恐れがある。
     感染対策を行うにしても個人の判断ではあるが、一律的に行うことでこれらのような成長過程へ影響があることを教育現場だけではなく、社会全体で考えられるべき事だ。

まとめ

では、私の主張をまとめると、
・新型コロナは、ウイルスが病気の一端は担っていても症状の重症度を左右するのは宿主側にある
・マスクが感染対策に効果があるというのは、現実的な話ではない
・社会全体での感染対策の施行は、若年層が成長時に得る経験を制限し、実りある生活を阻んでいる

ということだ。私は、コロナ禍と同様のことが再度訪れることがないように教訓として学んでおくべきだ。

コロナ禍から平常の生活へと戻って

    私が思うに人の意見に相違が生じるのは、それぞれ持っている知識や立場、生い立ち、といった様々な要因から成る判断基準の違いからだということだ。新型コロナやマスクそれぞれに対しても人によって考え方が様々であることからよく理解出来た。それに、私が学校等に対して主張していた中、相手側にも立場があることで苦渋を味わったのも大きい。
    コロナが5類へと変更されてからは、対面で人と接する機会が多くなった。コロナ禍当時、私は自分の行い自体が同年代(10代)には迷惑をかけると思いからあまり彼らと関わらない傾向にあったため、5類以降はとても新鮮な気持ちになることが多く、私の内面からも発見を得ている。他者と交流する中で見えるものは様々であり、時に辛い時もあるが、全て自分をより良くするためにあると考えると、人との交流をとても素晴らしいものだと思っている。

あとがき

   正直な話、この記事に書いてる内容はまだ足りていない。どうしても、人間社会になると心理学要素も働くのもあるからだ。その例として、視覚から病気の意識を彷彿とさせるマスクや毎日のようにコロナが危険と言い続けていたメディアでの大衆誘導。ここら辺を参考に読んでもらえると良い。

   それに加えて、感染症には切り離せない予防医学としてのワクチンについてもだ。ワクチンについては、反ワク集団であるBea:champを設立し、今は個人で活動しているMitNak氏から知り、「ワクチンにより免疫機能が過剰に働き、慢性腎臓疾患になる」くらいの認識でいる。


    コロナ禍全体で起きた事を俯瞰して見ようとすればするほど、それぞれの事象が単独的なものではなく、複数の出来事が相互に作用することで起きた結果だという印象をとても強く感じた。全部拾い切ろうとしたら自分の言語力の足りなさも痛感し、5類以降からは自分の無力感に押し潰され続けていた。そのせいか、内心1年近くメンタルダウンしていた。今は、人と関わるようになってコロナ禍の時よりも自身が見えるようになり、自分の改善点と向き合い前向きな姿勢でいる。
    その1つとして、独自の自然観を持っている福岡正信氏の本を読んでいる最中だ。福岡正信氏は百姓生活から得た自然観を用いて自然農法を編み出した人物だ。「病気について調べていた人が百姓の方に向かったのだろう」と疑問に思うかもしれない。だが、病理は生体、農は野菜や果物、どちらも共通して自然物を対象としている。ならば、両者には普遍的な自然原理が働いていると言っても過言ではない。要は、自然観を養うことで病気そのものを俯瞰的に見て冷静な対処が可能になるというわけだ。
    自分の言語化能力にまだ反省点が多いため、今後は不定期で読書感想文を記事に書いて行こうと思う。

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