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マシュマロお返事「なぜ客演と劇団員でチームを分けたの?」

お返事遅くなり大変申し訳ありません。
『コバルトの季節』において、なぜ客演と肉サイのメンバでチームが分かれているのかというご質問にるんげがお答えします。文字数が多くなりすぎたのでnoteで失礼します。
「相性です~」は、そりゃそうだろという話なのでもっと内実のことをお話しします。


初手からたとえ話をしてしまって申し訳ないのですが、楽器でたとえさせてください。
「秋姉妹」では、全然ジャンルがばらばらの楽器を奏でていただきたい! という気持ちがありました。あくまでイメージの話なのですが(実際全然あるから)、鍵盤ハーモニカと堂鼓とエレキベースでバンドを組んでいただきたい、みたいなことです。
対して「秋夫婦」では、ジャンルが統一された楽器を奏でていただきたい! という気持ちがありました。ヴァイオリン、チェロ、クラシックピアノでバンドを組んでいただきたい、みたいなことです。

お互いがそうできないだろうという意味ではなく、この分け方にしたほうがそうしやすいというか、そうしようとした場合にすてきな音になるのでは、みたいな考えです。

「秋姉妹」は、どうなることやら私も最初は全く見当がつきませんでした。もちろん、はじめから見当がつくことなんてないというのはどの劇でもそうですが、そういうことではなくてです。
出演陣の普段の性情や振る舞いの表出傾向と、演じる登場人物たちの像?にどのくらい距離があるのか? 登場人物たち同士、出演陣同士はどんな距離感なのか?
自分でも見当がつかないところから始めたいという気持ちがありました。
窪寺さん小林さんは長らく友人として仲良くしてくださっているので、普段の表出傾向を全く知らないというのは言い過ぎかもしれませんが星澤さんは今回本当の初めましてで、全く知らないところからでした。出演陣としても登場人物としても、この三人がえいっと集まったときどうなってしまうんだ!? それをぜひ見せておくれ! という気持ちです。
またしてもたとえ話ですが、私の知らない食べ合わせをやってみたい、のような……。不味そうだからとかでは全くなくて、単におそらく試す機会がなかっただけの食べ合わせです。そういえば最近、オリーブオイルと醤油を初めて合わせたのですが、かなり美味しかったです。お試しあれ。

「秋夫婦」は、出演陣の普段の性情や振る舞いの表出傾向と、演じる登場人物たちの像?には距離があるのではないか、と推測しました。
その距離をなんとなく私が感知したうえで始めたいという気持ちがありました。
三人は、自身たちと登場人物たちに距離があるならどのようにその距離を扱っていくのかというコミュニケーションのようなものを、本人たちの意識無意識とは無関係に、呼吸から整えていける出演陣だと思います。呼吸から、というのは、必ずしも言葉を介さなくても、という意味です。
これは不思議なことを言いますが、三人で吹かせられる風というのがあると私は思っていて、その風が「秋夫婦」にずっと吹いているような気がします。
またしてもたとえますが、慣れている人が平然と、しかし極めて繊細に作る和食、のような……。料理に慣れている人って、いちいち計らなくても適量の調味料がわかるって言いますよね。あれはなんでなの? 私などは、計っても平気で失敗するのですが。

ただ、はじめから「よしゃ!客演と肉サイで分けてやりましょうや!」と企図していたわけでは実はないです。
ここで初出しの情報なのですが、二本立てではなく一本にして姉妹チームと夫婦チームに何かしら交流があるような形も最初は頭をかすめました。でもなんだか、これはうまく言えないのですが「そうじゃないな」という電流が走って、やめました。これはうまく言えない……申し訳ありません。ただ、このあたりを言葉で完全に説明しきれるなら、劇という形にしないと思います。
結局二本立てにして、肉汁サイドストーリーという団体の二面性をご覧いただくようなスタイルになりました。るんげの二面性ではなく、肉汁サイドストーリーの二面性です。





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