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ご冥福をお祈りします

あれから7年の時もの時が経ったのかぁと思う。
反対にもう7年も経ったのかとも思う。

僕はあれから毎年3月11日には津波が来た瞬間の映像を見ることにしている。
いったいどれほどのことが起きたのか、毎年この日だけはその当時撮られた映像で改めて意識に確認させる為に。

あの出来事をきっかけに、色々なことが根底から覆された。
被害者ではない人々の意識や世界の見え方も変わったという人が少なくないと思う。

僕が生まれて、自我をしっかり持ち始めてから、本格的に日本が底から大きく揺らいだ出来事だったから、僕の意識も大きく変わった。
なんとなくどうにかなるだろう。とたかを括っていたが、どうにもならないことが突然やってくるという当たり前の事実を始めて教えられた気持ちだった。


2年前の夏に、福島・岩手の特に被害の大きかった沿岸部を周ったが、その時点では震災のことは3月11日前後に特番が組まれるくらいで、ほとんど報道されることはなくなっていたけど、あの時点では復興完了とは程遠く、まだまだあるべき姿とはとても言えない状態だった。
そこら中で毎日工事が行われていたし、土地の形もそこら中でえぐれたままになっていて、仮設住宅はまだまだ乱立していた。

でも、図らずも福島・岩手はすごく美しかった。
元々あった自然はもとより、新しく建て直された建築物が立ち並んで、また新しい価値の美しい街を形作りつつあった。



震災で本当に辛い経験をされた方の時間は、先に進めている方もいればあの時のトラウマのまま必死にそれを忘れようとしている人もいると思う。
そういう人に、あの日を忘れないで。
次に伝えていこう。
とは言えない。そんな無責任な正しさを上からぶつけることはとても出来ない。

むしろ、忘れてはならないのはそれを実際に経験していない周りの人々だろう。
辛いことは忘れることで生きていけると良く言われるけど、辛いことは忘れないことで、前より力強く前に進めると思っている。
前とは違う自分で、進めることができる。

部外者だからこそできることもある。
お金に余裕がある時には、その日1日の労働分くらいのお金を寄付すればいい。
実際に現地に足を運んだことがない人は、一度行ってみてもいい。
別にしんみりとその深刻さを感じる必要なんてなくて、ただ美しく生まれ変わろうとしているその土地を純粋に楽しめばいいと思う。
足を運んで人が集まることが、何より現地の人の励みや力になるはずだ。(2年前に岩手県で話した地元の方は、そう話していた。)

人それぞれ違う形でいいから、今日くらいはあの日起きたことについて少し考えよう。
そして、もう少し動きやすい季節になったら、
東京からは結構近いから、思いたった時にでも実際に現地を訪れよう。
美しい海と地形を持った街が多いから、それを見るだけでも行く価値はあると思うよ。



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