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500 Customer Success Nightに行ってきた!

こんにちは、なかむらあやか(@niloiv51)です。

2018年10月23日(火)に開催された、「500 Customer Succes Night」に参加しましたので、レポートをまとめました。

「500 Customer Succes Night」とは、500 Startups Japanの有力投資先スタートアップ4社が集まり、今、特にスタートアップ界隈で注目されている「カスタマーサクセス」についてぶっちゃけトークを行う!というイベントでした。

■主催の「500 Startups Japan」とは?
代表のジェームスさんからお話いただきましたが、世界でもっともアクティブなシードVCのひとつで、特徴としては①世界中で投資してるよ!②最近だと東南アジア・韓国は積極投資中だよ!③投資先は幅広いけどSaaS企業が多いよ!との事でした。

■会場を提供いただいた「Stripe Japan」とは?
決済プラットフォーム「stripe」を提供しているSaaS企業です。日本では2015年から事業展開されており、大手も多いけど中小SaaS企業に力を入れているとの事。
また、500 Startups Japanともコラボしており、投資先の企業は決済規模(合計)500万円までは手数料なしで利用できるとの事!


では、パネルディスカッションの内容に入っていきますが、今回のイベントではLive配信も行っており、その様子はこちらからご覧いただけるようです!
(そちらを見ていただくのが一番かと思いますが、動画だと諸事情で見づらいから文字で!って方のニーズがあると信じて書きます…!)

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*モデレーター*
◆HiCustomer株式会社 代表取締役 鈴木大貴さん(@dkzks)
CS界隈では知らない方はいないであろう、CSマネジメント様のプラットフォーム「Hi Customer(略称は"ハイタマ"らしい!)」を提供されています。ヘルススコア管理や、カスタムアラート設計などが簡単に出来るらしいです!
現在クローズドβの参加者を募集されています!

*パネリスト*
◆株式会社SmartHR 執行役員 高橋昌臣さん(@ebasaM)
こちらも速水もこみちさんのTVCMでご存知の方も多い「SmartHR」を提供されています。雇用契約とか年末調整とかweb・スマホで簡単に出来るそうです。羨ましい…!シェア率・認知度も高いと思うのですが、「歴史に残るHR SaaSプラットフォームになる!」というビジョンがあるとの事。熱い!!

◆株式会社カケハシ 執行役員 友杉 崇さん
薬局での体験を変えるプロダクトとして「Musubi」を提供されています。人が処方箋薬局を選ぶポイントは①立地②時間(混んでいない)だそうです。それ以外の部分でも顧客体験を得られる事で医療の現場を変えていこう!とされているそうです。

◆株式会社空 代表取締役 松村大貴さん(@dmattsun)
ホテル向けに、今まで経験とカンで実施されることが多かった価格設定をAIを使って最適化させる「MagicPrice」を提供されています。ミッションとして「世界中の価格を最適化し、売り手も買い手も嬉しい世界をつくる」と掲げておられ、今後ホテル業界以外にも広めていかれるんだろうなと思っており、私は勝手に派遣・アルバイト領域とか面白いのでは、と思いながら聞いておりました。

では、早速参ります!
※鈴:鈴木さん、高:高橋さん、友:友杉さん、松:松村さん

■CSのメンバーに課しているミッションは?
高:
前期(1~6月)はオンボーディングの仕組み化、後期はチャーンレートを目標に設定とアップセルプロダクトの契約をKPIにする
鈴:チャーンレート低いが更に抑えるのが重要なのか?アップセル重要視?
高:チャーンレートを比較的重要視している、
既存に有効にアプローチ出来ていなかったと思い、まずは知るところをやるというところで、レート維持を考えている、
今後もアップセルプロダクトが増える予定なので、今後の準備として、アップセルの仕組み化を重要視している
友:もともとCSやるつもりはなかったが、最所の顧客が使ってくれない状態があり、いかに使い始めてもらうかに注力したのがCSの始まり
1年位経ち、1ヶ月で利用している店舗数を今は追っている
掛ける工数はCSメンバーに任せ、とことん向き合いながらやっている
鈴:1人当たり何社くらい持っている?
友:具体的には数値明かせないが、一定決めている
鈴:オンボーディング後にやっていきたいのは?
友:①俗人的なものを生産性高く(遠隔でやる工夫等)②データを活用してチャーンの芽を摘んでいく、をはじめている
鈴:複数年契約があるというのはすごいと思った
松:ALL for Successとして社内の目標をCSにおいていて、全メンバーの活動が顧客の成功に向いている
CSは全体でうまくいっているかを図るチーム
CS回っていると営業は導入事例が増え、プロダクトへは情報がFBされ、ファイナンス・人事もプロダクトがうまく回っていれば勇気を持って投資できる等のつながりがある
鈴:何を達成したらCS達成としているのか
松:機能利用、NPS、定性でサクセス指標を作っていて、その割合を増やすようにしている

★CSは、全社での認識あわせ(意思込め)→とことん顧客に向き合う→それを仕組み化、という流れで発展していくところが多いのかな、と感じました。

■アップセルの責任は誰が負っている?
高:自分が持っている
アップセルプロダクトが営業のトップと共同提案で決まったと言うのもあるが…ただ売上予算は別が持つ予定
鈴:売りの責任を持つと、コンフリクトあるのでは?
高:個人が目標数値は持たないが、全体で目指していく、お金の話は営業に渡すが、それ以前のモチベを上げていこうとしている

■社内でCS文化を根付かせるか、具体的にやっているアクションは?
松:取組みとしては、CSを中心とした各部署連携のMTGを毎日している
VOC、活用状況を共有するようにしている
鈴:メンバーのマインドシェアはどのようにみているのか
松:採用時点で慎重に見ている
友:薬局でプロダクトが使われている現場を見てもらう事はやっている
鈴:開発を決定するのはどういう役割が?
友:プロダクトオーナーが最終的には決めている
ただ、POに薬剤師が含まれていたりCSにも関わるメンバーがいる
高:初期からCSがあるのでマインドは浸透しているが、発信が課題
コーポレート側とはCSの原則でコミュニケーションが出来ているので、プロダクト側にももっと発信したい
鈴:正しい顧客に売るために決めていることは?
高:コミュニケーション、実際にCS側が導入を止めたこともある

■1人CSで、理解していない他メンバーへの伝え方はどうしたら?
 (sli.doから質問)

松:トップダウンが大切で、トップが理解していないと難しい
数字で見せる、イベントにつれてくるなど、一番上から攻める
CSしたほうが業績良くなります、という話が出来ればよい
それでもだめだったらトップがCSをやっている会社に移った方が良い!
高:トップの意識がないと無理だと思う
SaaS=CS大事は、もはやルールレベルであるので、それがないなら転職検討では!?

★一人CSってやはり大変ですよね…私はこれから立ち上げ!って感じでまだまだペーペーですが、トップがCSに対してどの程度理解してコミットしているのかってのが需要だと肌で感じていて、分かりみがすごいです…。

■オンボーディングが重要と言われているが、今まで実施した施策でうまく言ったもの、うまくいかなかったものは?
友:以前は、最初からゴールを高めに設定しておりOBに時間が掛かっていたそもそもマインドを変えるのが必要なので短期間では変わらない、
今はゴールを少し低めにして、その後のステップ目標に変えた
鈴:リテラシーが高くない顧客への試行錯誤は?
友:現場に足しげく通っていたが、そこで貯めた知見を標準化している
鈴:削減できそうな工数イメージは?
友:4回訪問→1回訪問には出来そう
松:薬局チェーンに同時導入は各店舗にいっているのか?
友:その場合は集合研修が出来る様になってきている
最所は稼働日に総動員で1店舗1人はりつき、とかやっていた
高:元々設定代行も含めオンボーディングを有料で実施していた
設定代行は個人情報を預かったりしていたので危険でもあったので、やらない!と決め自分で解決出来るようにしたら工数削減できた
ゴール・設定期間も異なるので、勝手に立ち上がれる施策を考えている(オンラインe-ラーニング等)
鈴:顧客セグメントが幅広いが、役割分担は?
高:OBチームだけ独立して立ち上げている、OBはどうしても力を持っていかれるので、アップセルにも力を入れるために、分けた
松:①なんで使うとうまみがあるか、意思決定者と利用者が別の場合がいので、利用者のモチベをあげる部分からスタートする
②サクセスマップを各社に作成し、顧客に対してマネージする
目標ヒアリング→アクションプラン設計し先方の上長にも共有して握る
書き記して共有した、と言うのが良かった
鈴:リテラシー低かったり、めちゃ忙しい人にやって貰うためには?
松:導入初月は電話などでべったり対応している
Qごとにビジネスレビューを実施、そもそも時間がないことを解決するプロダクトもあるのでそれも提案
鈴:煙たがれるケースはない?
松:割と今のところはうまく行っている、顧客もイエスマンが欲しい訳ではないので、顧客を含めたPJTマネジャーになったほうが良い
友:出来れば自走して欲しいと思っている、そのためにやっていることは?
高:salesforceのトレイルを作れる、みたいなのでやってみようかな
松:本質的にはプロダクトが自走しやすいものだったら良いのでは?
簡単さを磨き上げていく!

■CSのメンバーで頑張っているタイプはこんな人!CSに取り組むメリット!
高:PJT管理能力が秀でている人が活躍している
CSのお勧めポイントは、いろんな会社がサブスク化しているので、CSは引く手あまたになる、今の内やっていけば1000万プレイヤーにも!
友:薬局の現場感を持ちながら出来るのが楽しい
知見もつまれていくのでフロントランナーになれるのでは
松:CS経験、ホテル経験ある人は0人、
サポート経験、セールスリーダーだった人とか、コンサルだった人とか
チームに多様性があるのが大切で、根っことして顧客の役に立ちたい、があるのが良い

★CSの人物像やキャリアについては、10月16日に開催された「Customer Success Entry」というイベントの記事も参考になると思います!!

■導入初期は決裁者とリレーションあるが、利用シーンで薄まり、一気に解約とかない?
松:Q毎に幹部が顔を合わせて結果を振り返る握りMTGをしている
サクセスマップにビジネスレビューも組み込んでおり、かつ継続契約もこのMTGで決めましょう、も会話している
高:現場がうまく回っているとビジネスレビューも不要かもだが、、、
うまく回っていると報告するためにどういう情報が必要かを考えて、それをすり合わせるためにMTG設定したりしている
松:MTG内で、プロダクトの未来像を共有するアジェンダは良い
顧客が期待しているのは、今ではなく未来のプロダクトなのでは

■CS専用の人事をやっているが、CS採用において工夫していることは?
友:面接官側がCS評価ポイントが不明なので、ジョブディスクリプションを社内に浸透させるところは必要
松:イベントに登壇しているとか、twitterでの情報発信している
鈴:twitter経由での応募はある!母集団形成では?
高:リファラルが多い、もともとCSやっていた人がいるのでそこから90%くらいの割合で受けてもらえるので、そこが強め
鈴:キラー質問はあるか?
高:「インターネット好きかどうか」
新しいもの好きが向いていて、新しいものを吸収して発信していけるか

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会場の熱気から、CS界隈の盛り上がりをヒシヒシと感じました!
まだまだサブスク×SaaSのCSがメインですが、もっと他の形態にもCSが広がっていけばよいのに、と思いながら、私も自社でCSに少しずつ取り組もうとしています。
CSはじめたての頃、noteやtwitterの情報に非常に助けられましたので、このnoteが少しでもそういった方のお役に立てたら嬉しいです!

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