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【ヒヤリハット談】The show of 座礁

セイラー君子危うきに近寄らず
セイラー徳ある者は自分自身を律し、危険な浅い場所には最初から近づこうとしない事。

今回の教訓はまさにこれ

毎週末1回更新をうたこのブログ非航海日誌ですが、今週は書く事が無い…
なぜなら、世間では多くの人々が大型連休ゴールデンウィークと言う甘美な響きの連休を享受する中、ここ1ヶ月の私の行動を見ると…

  • 城ヶ島→竹岡→保田へシングルハンドセイリング(1泊2日)

  • 八丈島でダイビングと島遊び(2泊3日)

  • 愛媛に行って知人のヨットで瀬戸内海セイリング(2泊3日)

平日仕事の日にこなすと言う、なんとも社会人離れした遊興のツケを払う日々だからです。
憲法記念日も、みどりの日も、こどもの日も無関係、むしろ土日すら仕事でBoots on the groundですよ。
世間の休み浮かれをよそに、しっかり地に足をつけて働かされてますわ。
いっそブーツ軍靴のままでもいいからOn the seaにならんかな?と思ってもどうにもならず。

仕方がない… ネタがない時の定番、入港方法シリーズでも書くか…

と思いましたが、このシリーズって動画を作ったりとか面倒くさいんですわ。
そもそも仕事の昼休みとかにこれ書いてるから、携帯ですし。

と言うわけで却下。

んーーー、色々とデータを取り揃えてから書こうと思ったけど、アレを書くか!

THE SHOW TIME!


ちがった、座礁タイム!(座礁とTHE SHOWを…)。
ちょうどね、GoProで動画を撮ってたんですわ。

座礁ざしょうとは、船舶が暗礁や浅瀬に底触したり乗り揚げる事象。
厳密には座礁と座洲は区別されるが、座洲を含めた広義の総称として「座礁」ということもある。元々の用字は坐礁。

ってWikipediaに書いてあるよ

座礁しかかった話… と言っても、そのまんまの内容だけで、特に何かそれ以上の話があるわけじゃないんですけどね。

◾️経緯

時はちょうど1ヶ月前、保田漁港に一晩係留して食事やお風呂を楽しもうと思っていた

↑この時ですわ。

平島を越えて、保田漁港の入り口の堤防に数人の釣り人が見えるくらいまで近づいた頃、
「平日だし桟橋はどうせ貸切だろ?急ぐことは無いから、ちょっと漁港周りの浅場を探検してみるか…」
と、変な冒険心を出したのが運の尽き。

◾️実際のトラック航跡と映像

現在の潮汐は+100cm弱、波も風も無し。
このまま保田に入る前に、ちょっとあの辺をチャレンジして行けるんじゃないか?と思って変針したのが下記のポイント(この場合は変心と書いてもいいのかもな…)。

おとなしく入港していれば… と、悔やむトラック

手元のiPadで(海底が写ってる)航空写真を見ながら、このコースなら行けるんじゃないか?と言う予想を立てて、そこにオンコース。
1〜1.5ノットくらいに減速して、フルに落としていたセンターボードを半分くらい上げ、そろりそろりと進み…

アップしたところ

目標としていたコースを、あと僅かで踏破!と言うところでガツンですわ…こんなGPSのトラック航跡を見るより百聞は一見になんとか、その時の動画をご覧あれ。

◾️実際の映像

せっかくなので、音声付きで見て下さい。
音が生々しいから。

いやぁ、こんな感じですよ。
一瞬ヨットが下から突き上げられた感があるように見えますが、乗ってる本人は映像以上に突き上げられてる感すごかったですわ。

◾️ダメージ被害は?

えっ?ボトム船底|やっちゃった?って一瞬思いましたが、当たったのは一番喫水の深いラダー(約130cm)。

なぜわかるかと言うと、ウチのヨットの(リフティング)ラダーは何かにヒットすると、ラダーを固定しているクリートが外れて、ラダーブレードがブラブラと自由にリリースされるんですが、ちゃんと(?)そうなったから。

これはクリートの説明書

しかしラダーが当たっただけで、あんな下からの衝撃が??もしかして同時に船底、竜骨キールも接触した??と疑問が。

それは保田の桟橋に係留し、チェックしている時に原因がわかりました。
過去の写真ですが、

このラダーユニットを支える2つあるピポットの上の方のやつ。
拡大すると、これ↓

このピポットが…

んが!?
同じ部品??(同じ部品です)
おそらくラダーブレードのほぼ真下から力が加わったのでしょう。
クリートがリリースされてラダーブレードがフリーになり、本来なら後ろに力が逃げるはずが、真下からの突き上げだったので力の逃げ場が無く、思いっきりここに力が集中してしまったようです。

幸いな事にハルが破損する事も無く、ラダーユニットが外れてしまう事も無く、むしろこれを発見するまで気が付かなかったくらい動作に不具合は無いので、それだけが幸い。
オートヘルムも通常通り使えているし。

いやぁ、ここ壊すの2回目だなぁ…

2年前にポーランドから取り寄せた時の写真

このピポット、ハルに密着する部分に微妙なアール局面がついてて、自分の手持ちの道具では作れないんですよねー。
SUS329ステンレスを曲げ戻すオプションなんか無いし、またポーランドのビルダーさんに注文するしか無さそう。
絶対に向こうは「あのヤポンスキー日本人は、なんでここばっかり壊すんだ?」と思うんだろうな…

とりあえずこの部品ピポット、今は不具合がないのでそのままにします!
ビルダーさんがクレジットカードとかPayPalのような決済や送金手段が使えず、銀行からの送金になるんですよね、それがとっても面倒。

いやぁ、妙な冒険心出しちゃダメですな。
一歩間違えれば(私的には)大惨事でしたわ。

もう浅場にチャレンジにはイグアナ無限軌道キャタピラー付ボート)でも買うしか無いですな!

イグアナは日本にも入ってきてるらしいですよ

もう一回言いますよ!

セイラー君子危うきに近寄らず
セイラー徳ある者は自分自身を律し、危険な浅い所には最初から近づこうとしない事。

この一言に尽きる今回の教訓