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日記 2024.2.12(月) タオルのにおい/野良着を揃えたい/文旦のおいしさ/好きな恋愛ドラマ/微妙な感情/ぬか床の酸味

静かな、日曜日みたいな朝。洗濯しなくちゃ。観ていたドラマを停止し、起き上がる。

顔を洗って棚の上からハンドタオルを取り出す。このとき毎朝パジャマの袖口が濡れる。パジャマが濡れるのはほんと嫌なのにどうしてもタオルを先に用意しておくことができない。
今日取り出したタオルはまいちゃんからむかしもらったお気に入りの麻のパイル地のタオル。手を拭きながら鼻を近づけてタオルのにおいを嗅ぐのが毎朝のルーティーン。石鹸の香りがして落ち着く。いつも通り気持ちよく朝を始められる。

お昼ご飯までもう少しだけれどパンをかじることにする。カットしておいたパンを冷凍庫から取り出し選ぶ。はしっこ部分がひとつあったのでそれにした。魚焼きグリルで焼いて、その間にお湯をたっぷりと沸かす。昨日の夜は咳で何度か起きてしまった。今日も生姜の粉末入り白湯を飲んでおこう。三年番茶もたっぷり出しておく。白湯をぐびっと飲み干してそのまま穀物コーヒーも入れた。おっと、ここでパンの焼けるにおい。縁の部分が少し焦げ始めようとしているところだった。セーフ。まだこんがりの範疇を越えてはいない。かりかりっと美味しい。

出かけるかどうか分からないけれど着替えておく。3日連続でおんなじ服を着ている。コーディネートが面倒くさくなってきている。というか毎年この時期はもう冬服に飽きている。早くスウェットに短パンの季節が来ないかな。
ルトリコチュールのボーダーのオーバーサイズのガンジーセーターに古着で買ったLeeのウォッシュデニム。ウォッシュデニムが楽ちん過ぎる。元々色もあせてるし元々しわっとなっているので何にも気にせずに履くことができる。緊張感なく着られてそのまま外でもゴロンと座ることができるのっていい。今年は野良着をそろえてみたい。畑にいるときにちょっとおしゃれに見えて、汚れも目立たず動きやすく、ちょっとハイキングにも着ていける着心地のいいものってどんなのかなと考える。

お昼ご飯は半分残しておいたそばを茹でて、おろしポン酢で食べた。わさびを入れたら辛い大根おろしみたいになって美味しかった。ちょっと味は濃かったけれど。近ごろほんとそばが好きになっている。また買ってこよう。
食後にTverを観ながら文旦とおぼしき果物を食べる。実家からの荷物に入っていてお母さんも何なのかわからないらしい。ぱっと明るい黄色で元気が出る。中の白いわたの部分がふわふわで分厚い。これをはがすのが気持ちいい。グレープフルーツのような雰囲気だけれど、それよりも粒がぷりっとしている。八朔のような雰囲気もある。酸味も甘味も抑えめ食感がよく気に入ってしまった。

『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマを昨日の夜から観返している。2021年放送だそう、当時友だちから教えてもらって多分7話くらいから観始めた。元住人にも教えて2人ではまって、その頃はまだ一緒には暮らしてなかったはずだから毎週遊びに来たときに録画しておいたものを一緒に観ていた気がする。
恋愛ドラマがどうもくすぐったく感じるようになっていて、きゅんとする気持ちがわからなくなってしまっていた時期だったのだが、このドラマはそんなこと考えずにすっと入り込めた。めったにおすすめしたりしない友だちが今からでも観てと言った理由が分かった気がした。去年まいちゃんにもこのドラマ面白かったと言ったらわかると言っていた。

最近気づいたことを思い出す。以前はスーパーに行ってきゅうりとか、玉ねぎとか、キャベツや白菜、もやし、豆苗をベースにして野菜の買い出しをしていた。なんでかって野菜嫌いの彼がそれらの野菜はかろうじて食べてくれるからだった。
今はカラダを温めるために根菜類を主に買うようになり、選ぶ野菜も以前とはずいぶんと変わってきている。
そういえばなんでわたし今まで根菜類をあんまり買ってなかったんだっけ、と考えたときはっと気づいてしまって愕然とした。元住人がいなくなったあともつい最近まで、同じように彼の食べられるような野菜を選んで買い続けていたのだ。彼がご飯を食べに来るかもしれないとか、それを待っているとかじゃなくて、本当に無意識だったのだ。
『大豆田とわ子と三人の元夫』を観ていると自分の中で起きた小さな出来事や小さな思い出を思い出す。簡単に言葉にできないような微妙な気持ちが存在することを肯定してくれている気がしてなんだかこれでいいんだと思える。

夕方洗濯物を取り込み畳む。夕飯は鶏むね肉のクミン唐揚げとお味噌汁とご飯にしよう。ぬか床にひと晩つけておいたにんじんを千切りにしておく。
ぬか床がなかなかおいしくならない。乾燥麹を入れたら甘さが出て少しは発酵が進んだのかもしれない、塩気はマイルドになってきた。しかしわたしのぬか漬けの大好きな要素である酸味の部分が全くない。調べてみるとどうやらかき混ぜすぎというのも発酵を妨げることになるらしい。捨て漬けを続けて、一回漬けたら2、3日はそのままにしてみよう。美味しいぬか漬けまでの道のりは長くてそれはそれで楽しい。
夕飯のクミン唐揚げは味付けもうまくできた。薄く削ぎ切りにすればうっすら油でも短時間でしっかり火を通せて飛び散りも少ないように感じる。苦手だった揚げ物も少しずつ自分なりの方法をみつけてできるようになってきた。
食後にこの間久しぶりに買ったノンアルビールを開けて飲む。冷蔵庫がパンパンなので邪魔だったので無理やり飲んだのもあるけれど、あんまり美味しく感じなかった。

お風呂に入ってお茶を入れて湯たんぽを準備する。鍋にはお味噌汁の残りがあるので鉄瓶で3度湯を沸かす。静かな3連休の最終日。よく休んだ、よく眠って満足した。
明日はちょっと踏ん張ることがあるので、そろそろ眠るとしよう。

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