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ag『COTSUBU for ASMR MK2』を買った(レビューのようなもの)

※注意!
 この記事は『COTSUBU for ASMR MK2』のレビューですがわたしが普段聴いているASMR作品の性質上どうしても成人向けなお話になりますので予めご了承ください。

はじめに

 最近、DLsite(R-18)のバナーをチェックするのが日課となっている。だいぶ嗜む程度にとは言えなくなってきた程度には創作をする身としては良い刺激になっているし、それを抜きにしても見ていて楽しいものである。

 そんなわたしだが、2024年3月に新しくイヤホンを買った。経緯やら何やらは記事内で触れるので一旦置いておくが、自分も買うか迷っていたものであるため、あくまで個人的な意見であるとしても情報は多いほうがいいかと思い、こうしてレビュー記事を書こうという次第である。まああと単純に良いものは紹介したいという気持ちもある。

 というわけで今回は新たに買ったイヤホンであるagの『COTSUBU for ASMR MK2』のレビューと、ついでにASMR/オーディオ関連の自分の遍歴を語る、そんな感じの記事である。

自己紹介

 好きなASMR作品はWhispさんの『【ライブフォーリーダブル】お耳セレブな高級ホテルで癒やされオーガズムの耳イキエステ♪』。昨年末に投稿した2023年の総括記事でも紹介したがわたしの中では本当に革命的な作品でライブフォーリーダブル概念は全人類に知れ渡るべきだと思っているが今回の趣旨とは逸れるので以下にリンクを貼っておくまでとする。

 さて、わたしがASMRという沼に足を突っ込んでいったのは2017年頃で(7年前!?)、全ての元凶は『MF文庫Jプレゼンツ のぞみとかなの××しようよ』である。当時ライトノベルのオタクをしていた中学生のわたしはメタルスライムに脳を焼かれ(第47回参照)、以降はWiiUのインターネットブラウザーからYouTubeを開いて立体音響やらバイノーラルやらという単語で延々と検索をかける日々。当然健全たる男子中学生が不健全な方面にに舵を取らないわけがなく、耳舐めというASMR界の一大コンテンツにぶち当たってしまう。高校受験を耳舐めと共に乗り切ったわたしは大学生になった今でも耳舐めがあるとレポートが捗ったりするのだがそれはさておき。そんなこんなで時は流れ、ついに18歳となったわたしは正式に耳舐め作品の購入を許され(厳密にはR-15の耳舐め作品もあるがやはり量・質共に劣る)、またPayPayにぶち込んだマイナポイントという免罪符を得たわたしはいよいよ本腰入れて音声作品と対峙しようと「国の金でASMR大作戦」を敢行、続々と作品を購入しては一つのコンテンツとして、あるいは大学のレポートのお供に、これを聴いているのである。

 そして今回のメインテーマとなるオーディオ的には、基本的に中学生の頃からヘッドホン派で、現在メインで使っているのは今回レビューする『COTSUBU for ASMR MK2』と同じagの『WHP01K』。1代目を2021年3月に購入し、既に2代目で今後も当面の間は使い続けるであろう愛機である。

 dアニメストアやABEMAでアニメを見るとき、またApple Musicで音楽を聴くときなど、家では基本常にこれ。使い勝手が良くコスパも良いので重宝している。

 外出時は同じくagの『COTSUBU』、最近MK2が発売されたがこれは初代無印。2021年9月に購入して以来愛用している。

 小型で持ち運びも楽なため映画遠征などには欠かせない。基本的には前述の『WHP01K』をパソコンに、この『COTSUBU』をスマホにそれぞれ接続しているため家で使うことは稀だが、それはそもそも家でスマホで音楽を聴くことが少ないためではある。

 そしてASMRを聴くときだけ有線イヤホンを、具体的にはagの音質の監修も行っているfinalの『E500』を使っていた。通称「えっちなイヤホン」(要出典)で、2020年5月から現在まで、基本的にASMRを聴く時以外はあまり使っていなかった。逆に言えばASMRを聴くときは専らこれを使っていたわけである。

 ちなみに余談だがわたしがfinalというメーカーを知ったのはこの時が初であったためこのツイートを見ていなければ今のわたしはないしこんな記事は書いていない。数奇な運命である。

購入経緯

 さて、当然理由があって購買行動に至ったわけなのでその部分に関してだが、『E500』の不調が一つ大きな理由である。まあ雑に保管していたわたしにも問題はあるのだが、もう4年も使っていたわけなので流石にガタが来る頃合いでもあり、ASMR作品を聴いている際に音声にノイズ……とはまた別だが、盛大に音声に異常を感じるところもあり、買い替え時だな、というのは感じていた。そして買い替えるならば有線から無線に、というのはそれこそ不調以前から考えており、final/agに全幅の信頼を置いていたわたしとしては先代『COTSUBU for ASMR』が購入候補筆頭であった。……というタイミングで『COTSUBU for ASMR MK2』の発売が報されたために、まあこのタイミングしかないということで購入に至ったわけである。

 ……ところで、『COTSUBU for ASMR MK2』とほぼ同時(厳密には1週間ほどの差がある)に発売された『COTSUBU for ASMR 3D』とどちらを買うか、というのは誰もが通る道だろうし、事実わたしも迷った。というかこの記事を読みに来てくれている方はここがメインな気はしている。差し当たっては公式のブログ記事を貼っておく。

 まあ公式見解としてはこういうものがあるので良いとして、個人的な意見としてはとりあえず発表当初のツイートを載せておく。ちなみに以下、『MK2』『3D』と表記する。わかるとは思うが一応。

 誤差レベルとはいえ先に発売された『3D』のレビューを眺めた限り、やはり近さ的な面ではやや劣るらしく、まあそんなもんだよな、というところはある(完全上位互換ならば差額500円とかにならないだろうというのもあるが)。まあつまるところ、より近いのが『MK2』、より広いのが『3D』という認識は、たぶん間違っていないと思う。いわばニョロボンとニョロトノ、あるいはヤドランとヤドキングである。必ずしもどちらか片方が良い、というものではない。

 とはいえこれを踏まえた上でどちらを選ぶかは完全に好みの問題な気はしており、どういう性質の作品を聴くのか、その作品の中でどういう音を聴きたいのか、というところに大きく依存するように思う(この辺は実際使ってみてわかったことなので後でまた触れる)。それからついでに言っておくと、ASMRというコンテンツに頻繁に触れる人は両方買っても楽しいと思う。

 まあ片方しか買っていない身でこれ以上言うのも変な話なのでこの辺にしておく。両方買った人のレビューなんかを見ると、たぶんもうちょっと詳しいのではないかと思うので。

使用

 発売日である3月29日の0時過ぎにAmazon直営のfinal公式ストアで購入し、翌30日の昼には届いた。発売直後の購入だったということもあるだろうが、思っていたよりすぐ届いた。

外箱

 ここで開封やら充電やら接続やら装着感やらの話をしてもいいのだが、まあ『for ASMR MK2』とはいえ『COTSUBU』シリーズなので、もう2年半も『COTSUBU』を使っているわたしにとっては特に何か大きなことがあるわけではなかった。それはそう。

 本格的に聴いていく前に対応コーデックの話をしておくと、『COTSUBU for ASMR MK2』はaptX™︎に対応しているが、わたしが使っているiPhoneが対応していないので、必然的にスマホに接続する際のコーデックはAACになる。一方パソコンはWindowsでaptX™︎に対応しているため、より『MK2』の本領を発揮できるのである。というわけで今回はパソコンを使って聴いている。ちなみにAACとaptX™︎とでわかる程度の違いはあった。それも驚きではある。

 さて、聴くからには何かしらのASMR作品を選ぶ必要があるので、色々考えた結果まあ最初は耳舐め特化が良いだろうということで、以下。

 これはわたしが耳舐めに沼った一因であるパステル×トリップさんの姉妹サークルである「パステル×トリップの小部屋」から販売されている作品で、30分強という短時間とはいえ550円という低価格で超高クオリティの耳舐めを思う存分堪能できる。耳舐め好きなら買っておいて損はないおすすめの一作である。この作品のトラック3の冒頭1分(接近→耳舐め→一時離脱まで)を、以前からASMR用に使っていた『E500』と聴き比べた。ちなみに試聴できる「Tr1『耳“奥”舐め』」の冒頭1分と同じなので(厳密にはファイル形式とかが違うのかもしれないが)、よろしければぜひ。

 実際聴き比べてみると、まず『MK2』は距離的に近さを感じる。というか確実に近い。音量とかイヤーピースの大きさとか色々な要因はあるのだろうが、少なくとも(4年近く使っていてくたびれているものとはいえ)『E500』より近いのはほぼ間違いない。エージング(イヤホンを使い続けることで設計意図本来の音質に近づいていく現象)前でこれなので、この先もう一段階化けるのでは……? という畏怖さえある。

 それから試聴を冒頭1分にした理由はここにあるのだが、耳舐めに関する接近・離脱はかなり良い感じだとは思う。わたしは耳舐めそのものも好きだが、離脱時に舌を抜くときのこう……開放感? が好きなので、ここの強さは相当気に入っているポイントである。たぶん『3D』のほうではここまでの開放感はないと思うので。

 しかし、前述した「近い」というのは長所である一方で短所ともなり得ることは考えなくてはならない。というのも、ASMRというものは近ければいいというものではないからである。具体的に言えば、例えば多くの成人向け耳舐め作品にはフ○ラとかセ○クスといったの描写(描写……?)もあるが、これは耳舐めと異なり近ければいいというものではなく(もちろん耳舐めも近ければいいとも限らないのは理解しているが)、むしろ適切な位置関係が没入感に直結する重要なファクターとなる。とはいえこの「全体的に近い」ということは『E500』にも言えるので、新たに生まれた問題点とかではないだろう。こちらの方面に重きを置くならば、実在感を謳っている『COTSUBU for ASMR 3D』が適しているんだろうなとは思う。同様の理由で、環境音とか添い寝とかマッサージとかも、たぶんそっち側。まあ一長一短といった具合であることが推測できるので、自分としては『MK2』で良かったように思う。

 あとASMR専用とはいえ音楽が聴けないということはないし、性質によっては合うと思ったので、何曲か音楽も聴いてみた。立体的な音響を活かした、例えば『ガジェットはプリンセス』みたいな曲は当然ながら得意っぽいし、(普段ヘッドホンということもあるが)全体的に近さは感じるので良い。とりあえず全体的に綺麗に聴こえているので、音楽を聴く用途でも全然使えるように思う。個人的に良かったのは高野麻里佳さんの『Hide & Seek』でした。

総括

 まあ一言で表すと「『E500』を無線機で代替するのに申し分ないな」となる。わたしとしては目的が達せられたわけだし、さらに今後が楽しみでもあるので、満足である。良い買い物したな。

 あと一つだけ言っておかなくてはならないことは、『COTSUBU for ASMR 3D』も気になってしまっている自分が間違いなくいる、ということである。この記事を読んで『COTSUBU for ASMR MK2』、あるいは『COTSUBU for ASMR 3D』のいずれかの購入を検討される方は……もう片方も買いたいという意思に抗う強い心か、あるいはもう片方も買ってしまえという金銭面の余裕か、そのどちらかを持ち合わせることを推奨したい。

 もしわたしの心が押し負け、もう片方を買うことになったら……そのときはまた記事を書こうと思う。

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