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木村被告に懲役1年6月求刑

 昨年4月の江東区長選を巡り、買収などの公職選挙法違反に問われた前区長の木村弥生氏の公判が24日にあり、検察は木村氏に対し懲役1年6月を求刑し、結審した。判決は6月14日。
 論告で検察側は、違法な有料広告配信や買収事案について「いずれも法を無視した身勝手な犯行」と主張。犯行を隠ぺいするなど犯行後の態度も悪質などとして厳しい処罰を求めた。区長選挙に与えた影響も大きいとし、「区長という立場を顧みず犯行に及んでおり、非難は免れない」と述べた。
 弁護側は「いずれの犯行もくむべき事情がある」と主張。区長選は「柿沢プロディース」で主導的立場でなかったとし、区長を辞職したり、今後の選挙への立候補を行わないなど反省の態度を示しているとした。木村被告は最後に「これからは現場に近いところで社会の役に立てるよう再スタートを切りたい」と述べた。
 木村氏は選挙応援の見返りに元区議に100万円を提供したとする買収と選挙期間中に有料ネット広告を配信した罪に問われている。昨年4月に区長選には当選したが、同年11月に辞職をした。
 同区長選をめぐっては、元衆院議員の柿沢未途氏が昨年2~10月ごろ、自民党区議や陣営スタッフらに現金約280万円を提供するなどしたほか、木村氏に関連した違法な動画広告を約37万円で配信したとして懲役2年、執行猶予5年の判決が言い渡された。
 柿沢氏と木村氏は起訴事実を認めているが、他に公判が続いている元区議や柿沢氏の元秘書は、いずれも起訴事実を否認している。


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