沖縄戦全戦没者追悼式2023

2023年7月5日 15:50

皆さんこんにちは。

今年も生ぬるい風とともにこの季節がやってきた、そう78年前の第二次世界大戦で唯一我が国日本で地上戦となった沖縄戦が史実として終わった日だ。
筆者は本土で別の取材がない限りは、ほぼ毎年「慰霊の日」は取材している、今年は初めて前日の夜から平和の礎がある摩文仁の丘へと向かった、すると前夜にも関わらず多くの参拝者が訪れ祈りを捧げていた。

そして毎年平和の礎には新たな名前が追加で刻まれているのだが、今年も3000人以上の新たに追加で沖縄戦で亡くなった方の名前が刻印された。
がしかし、追加で3000名の方が刻印されても、まだ見つかっていない犠牲者の遺骨がある。
そして遺骨が見つかっていないとともに、ガマと呼ばれる防空壕も水道工事などで新たに見つかることも未だにある。

話がそれましたが、今年は4年ぶりに、コロナ禍で規制も取っ払ってコロナ禍以前同様の通常開催となり式典には4000名の参列者が集まった。
要人招待客は80名にも及び、安倍元総理殺害事件や、岸田総理襲撃事件が起きたからか？過去最大級の警備体制で実施された。

去年は完全招待制のみで、今年は式典一般参加者も全て含め遊園地のアトラクションのように列を作って厳重な荷物チェックも行われるほどだ、筆者は報道関係者専用の入り口から入場したのだが、去年までは報道関係者はスルーで入場できたのだが、今年からは、警察の荷物チェックも行われた。

そして11時頃になると要人客が次々と入場してくる、今年は維新の党の馬場代表、国民民主党の玉木党首、立憲民主党の泉代表も参列した。

11時35分頃に玉城知事と岸田総理がともに入場するもお互いに目を合わせることはなく、総理が着席するときに玉城知事は岸田総理にお辞儀をするのだが、そこでも目を合わせることはなかった。

そしてNHKの生中継では放送されなかった12時に黙祷を捧げ、その後式典が始まった。
玉城知事の今年の平和宣言は沖縄戦の悲惨さを冒頭で語り、今なお続く、在沖米軍基地が沖縄の面積70.3%占めている現実や、米軍機による航空機の騒音や航空機の事故、Pfos Pfas等の水質土壌の汚染問題、米軍や軍属による事件等により県民生活に様々な影響をもたらしている現状と、普天間飛行場の早期閉鎖、返還と「辺野古新基地建設」の断念を求めた。

岸田総理の挨拶は強い沖縄経済の発展に向けて最低賃金などの様々な課題があるなど発言し、基地問題に関しては、今年も「辺野古新基地建設」の文言はなく「米軍基地の負担を担って頂いています基地負担の軽減に全力で取り組む」とスピーチした。
今年は本当にセキュリティが厳しく、いつもは会場の外からも声が届く距離まで近づけるのだが、それも難しく、岸田総理への抗議の声はないと思われたが、最後に「岸田総理！！沖縄を戦場にするな！」という抗議の声が聞こえた。

そして、岸田総理の後にスピーチしたのが細田衆議院議長の時には「統一教会の話なんか聞けるか」などの声も上がり、式典を退席する方々が増えた。
そんな感じで今年も式典が終わった。

岸田総理は基地負担軽減に全力で取り組むというが、今まで米軍基地すらなかった石垣島に自衛隊ミサイル基地を作ったり、沖縄県本島のホワイトビーチがあるうるま市にもミサイル配備を計画していたりと、総理の言葉と相反する政策が進んでいっている、そして、来年度の小学校の教科書には、沖縄戦で「日本軍が沖縄の方々に対して集団自決を強要した、関与した。」という記載などを削除するなど、過去の過ちですら削除しようとしている。
今現在でも米軍基地配備のみならず自衛隊のミサイル基地配備や全国の教科書にまで手を出し沖縄島の軍事要塞化が進められていっている、これからどのようになっていくのか取材し続ける必要がある。