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2024阿部ジャイアンツを語りまくり、予想しまくる

 皆さんこんにちは。久々にnoteを書いてみます、よろしくお願いいたします。

いや〜、来季が楽しみですね!

 読売ジャイアンツ史上初の同監督での2年連続Bクラスで終えた今シーズン、屈辱まみれでございました。ライバル阪神タイガースには6勝18敗と勝ち星を貢ぐだけ貢ぎ(笑)コーチ陣をテコ入れしても結局一番頭が同じなのでどう変わることもなく。
 門脇誠選手秋広優人選手といった若手が出てくることでなんとか救われましたが、それでも「弱くなった」と言われれば否定できない、そんな近年を象徴するようなシーズンとなってしまいました。

辞任した原辰徳・前監督

 そして今季最終戦セレモニーで責任を取り辞任した原辰徳・前監督に変わり、来季から監督を任されるのが、阿部慎之助・新監督であるわけですが。


阿部慎之助・新監督

 思えば01年オフに原さんが就任してから今年まで、巨人は言わば原時代と言っていいくらいでした。

 もちろんずっとやっていたわけではありません。しかし監督人事に関しましては常に原かそれ以外かで動いていたように感じます。

 第一次政権の時にはフロントの人事介入によるゴタゴタで“人事異動”させられ、代わりに堀内恒夫さんが就任。と思えば2年で辞任する事となり、球団が星野仙一さんなどにオファーした挙げ句、結局原さんが2回目の指揮を取る事に。

 10年かけて黄金期を築いた第二次政権でしたが、2015年のシーズン終盤、突如として野球賭博問題が浮上。これは正直原さんの行き過ぎた能力主義が原因ではないかと思われますが…とにかく、これが理由ではないですが直後に原さんは勇退。

 球団はイメージ払拭の為、当時まだ現役であった高橋由伸さんを半ば強制引退させる形で監督に据えたのでありました。

 ただ由伸さんも3年やってチームを優勝させられず、責任を取り辞任。しかし次の監督に適した人材が、当時は誰もおりませんでした。当時の有力候補といえば斎藤雅樹さんか、吉村禎章さんか、はたまた禁じ手江川卓さんか――。

 そんな時に白羽の矢が立ったのは、なんとまたしても原さん(笑)異例の3期目となったわけです。

 ここまで書いてきて、ここ20年の読売ジャイアンツがいかに原さん中心に回ってきたかがご理解いただけたかと思います。正直言いまして、ここ10年はちょっと飽きてました(笑)一回由伸さんに戻って新時代の幕開けかと思ったら、まだ時代戻るんかいと。

 ただ、そんな第三次原政権も今年で終わり。

 原さんは現在65歳。阿部監督が3年契約でありますから、契約が終わる頃には68歳。

 つまり、第四期目があるとしてもその時既に69歳のシーズンになっているわけです。

 いかに超人的な原さんであっても、さすがに無理というもの。それに、いつまでも原さんの力に頼っているわけにもいかない。

 僕はここ数年の凋落はどうしても原さんに責任があると言わざるを得ませんが、それと同時に安易に原さんに託してしまった読売球団にも責任があると思ってるんです。

 ここ数年のセパ優勝チーム、オリックスやヤクルト、今年日本一の阪神タイガースなんかを見ても、どこも長期的な戦略を練ってチームを作り上げています。特にオリックス・バファローズなんかは、現場とフロントが一体になってチームの強化に取り組んだ結果の3連覇。

 見事というほかありません。

 しかし、本来はどこもこうあるべきなんですよ。もう監督の力量だけに頼る時代は終わったんです。そんな事をして強くなっても、長続きしないわけです。

 そういう意味でも、もう原さんに頼るのはやめといた方が良いと。おそらく今回よりももっと悲惨な結末が待ち受けているだけです。

 今回阿部監督にバトンタッチしてから今までずっと球団を観察し続けてきたのですが、今まで語った文脈で言うと希望を持てる事がいくつかありまして。

・阿部監督の意見を聞いた戦力補強と、現場の意見を介さなかったドラフト補強

 まずこのオフにトレードが2件行われたのですが、これが凄く興味深い。

 まずはアダム・ウォーカー選手と福岡ソフトバンクホークス高橋礼投手・泉圭輔投手の1対2トレード。その直後にオリックス近藤大亮投手を金銭トレードで獲得。この補強はあくまで僕の予想ですが現役ドラフトの制度が影響したトレードとなっており、「戦力になり得る選手を同リーグに放出したくない」とする2球団の思惑を汲み取り巧みに交渉したものであると思われます。

 高橋礼投手、近藤大亮投手は現役時代に阿部監督が打てなかった投手として名を挙げていて、これもおそらくですが阿部監督が欲しがったものと推測されます。巨人にとっては幸運なことにソフトバンク、オリックスが現役ドラフトで放出候補とする選手と合致し、獲得に至ったのであろうと考えると辻褄が合う。

 近年原さん主導で行われていたチーム編成ですが、由伸さん時代にはフロント主導で戦力補強していた事もあり、今回もフロント主導になるのかなと少々危惧しておりました。監督の望んでいない戦力補強がどういった結果をもたらすかについては、由伸さん時代を思い返せばわかると思います(笑)

 しかし今回編成部長に吉村禎章さんを置いた事もあり、また現在の球団社長、オーナーも今までよりも現場に理解ある方が就かれている事もあってか、今オフは確実に現場の意見を聞いた補強にシフト。限りなく阿部監督の動かしやすいようにしていて、個人的にはとても好印象のオフです。

 一方で、どうやらドラフトはスカウト陣にすべて“おまかせ”した形となったようで。

 報知プロ野球チャンネルさんに投稿されたこちらの動画で水野雄仁スカウト部長が語っているように、今回は阿部監督から「すべてお任せします」と言われたと。

 それで夜寝れなくなるくらい悩んだそうなのですが(笑)その結果はファンの方であればご存知の通り。

①西舘勇陽(大卒)
②森田駿哉(大卒社会人5年目)
③佐々木俊輔(大卒社会人2年目)
④泉口友汰(大卒社会人2年目)
⑤又木鉄平(大卒社会人3年目)

 まさかの2位以下全員大卒社会人(笑)

 かなりの大冒険ですよ。こんだけ偏っているドラフト、正直見たことないです。最悪の場合、西舘以外全員3年以内に辞めている可能性だってありますよね。その時にはある意味伝説として語られるでしょう(笑)

 個人的にも、正直この指名が上手くいくかどうかわかりません。

 ただ、実は僕、このドラフト自体は評価しているんです。

 まず、監督に「すべてお任せします」と言われてもこんなに振り切ったドラフトできますか?(笑)僕だったら保険をかけて高卒2〜3人指名しますよ。高卒なら外れても叩かれにくいですからね。

 でも水野スカウト部長はそれをしなかった。

 この攻めの姿勢、責任は自分が取るという決意の指名。素晴らしすぎます。これほど決意を持って指名したのであれば、僕は水野スカウト部長を信じます。佐々木選手と泉口選手は観れる映像が少なすぎてどうなのか判断付かないですが、スカウト陣の皆さんの目を信じます。

 当然去年までのドラフトの当たり具合を鑑みてもいますが、やはり中途半端に逃げないで今欲しいと思う選手を指名しきった、その姿勢はまず評価しなければなりません。

 …とこのように阿部監督の意見も聞く、阿部監督もスカウトを信じて任せる。この協力関係があるのであれば、期待を持てるチームになるだろうと思えます。

 当然新米監督ですし、まだちゃんとした采配を見てませんから順位がどうなるかまではわかりません。しかしコーチ陣も阿部監督の意向に沿った若い人選。これまでとは違う新しい姿を見せてくれる期待感があります。

 ヘッドコーチの二岡智宏さんは独立リーグから一軍コーチまで経験された巨人では珍しいタイプの方で、今年は二軍を優勝に導きました。

 投手コーチには杉内俊哉さんが就任。今季は三軍コーチで一軍コーチ経験は2021年の前半戦だけという異例の抜擢といえば異例の抜擢ですが、今年までの投手運用からは完全に外れている人選でありますので、運用の改善は期待できるかなと感じます。

 更に来季から、内海哲也投手コーチ矢野謙次打撃コーチが巨人に復帰!2人とも今年まで他球団にいたわけですが、阿部監督からの誘いに二つ返事で来てくれたわけですから男気を感じますね。

 他にも亀井善行打撃コーチの外野守備走塁コーチへの配置転換など、適材適所な人選も光ってます。この若いメンバーであれば、僕は一度くらい失敗しても許容できます。

 新しい巨人に生まれ変わるには、ファンもこれまでとはまったく違う見方をする必要も出てくるでしょう。

 まったく違うといえば、来季は本当に戦い方が変わってくるかと思います。

・野手は最小限、投手は最大限

 入団した選手と退団した選手を見ていきましょう。

入団した選手(支配下のみ)
・投手
西舘勇陽(ドラフト)、森田駿哉(ドラフト)、又木鉄平(ドラフト)、高橋礼(トレード)、泉圭輔(トレード)、近藤大亮(トレード)、馬場皐輔(現役ドラフト)7名
・野手
佐々木俊輔(ドラフト)、泉口友汰(ドラフト)2名

退団した選手(支配下のみ)
・投手
鍵谷陽平、T・ビーディ、鍬原拓也、高木京介、田中豊樹、三上朋也、堀岡隼人、Y・ロペス(自由契約)、小沼健太(育成落ち)9名
・野手
松田宣浩(引退)、A・ウォーカー(トレード)、北村拓己(現役ドラフト)、中島宏之、中田翔、香月一也、L・ブリンソン(自由契約)7名

 まあ書かなくても皆様お気付きかとは思いますが。

 投手に比べて野手減らしまくってんすよね(笑)

 日本人選手に関しては、投手は減らした分をちゃんと埋めてるんです。しかし野手に関しては日本人選手だけでも3人減っている。

 現在の野手支配下人数、27ですよ(笑)

 昇格が有力視されている立岡宗一郎選手を加えても28人。これまでと比べて相当絞っていると言わざるを得ません。

 しかし、おそらく編成ミスではないと思います。結果的にそう言われるかはわかりませんが、おそらくこれって阿部監督の現時点での合理的な編成なのかなと。

 ここらへんから阿部監督の来季の戦い方が見えてくるような気がします。投手はできるだけ分厚くしておいて、数で勝負する。怪我などにも備えつつ、入れ替えながら戦っていくのでしょう。

 一方で野手はミニマリストというか、競争させるところはさせつつ無駄と言える部分は削った。中田翔選手にしても半分出ていってもらった形でしょうし、ウォーカー選手にしても使えば戦力になるでしょうが、来年中途半端に起用したり落としたりするよりは売れるうちに放出しといて投手を貰った方が良いという結論に達したのでしょうね。

 外野2枠には秋広選手、浅野翔吾選手を筆頭に、萩尾匡也選手岡田悠希選手、新人の佐々木選手や去年現役ドラフトで加入したオコエ瑠偉選手なんかも競争に加わるでしょう。


浅野翔吾選手

 無論実績ある選手がいた方が安心はするんですが、そこは丸佳浩選手梶谷隆幸選手長野久義選手に絞って、運用でゴタつかないようにしたんでしょうね。

 今年の二軍とかウォーカー選手や中島選手を使わざるを得ない状況になっていて、多少若手の出番が奪われていた部分はありましたから、それを防ぐ狙いもあるでしょう。

 おそらく来季5月くらいまでのスタメンの骨組みはこんな感じ。

①丸/梶谷(右)
②門脇(遊)
③坂本(三)
④岡本(一)
⑤大城(捕)

 6番以降は流動的でしょうが、おそらく上位はこう固めるものと思われます。そしてこの中でフル出場するのは岡本和真選手、門脇選手の2名のみ。大城卓三選手坂本勇人選手は週に1〜2程度休ませつつ、休んだ時の代役は丸、梶谷選手が務める。

 こうすれば打力を落とす事なく5番までは組めるかなと。

 下位をセカンドと外野の競争枠にしつつ、大城選手が休む時は岸田行倫選手山瀬慎之助選手を起用。山瀬選手は西舘投手や井上投手と同い年で若手バッテリーを組んでもいいですし、岸田選手は森田投手と同い年。また今季後半から赤星優志投手と組んで好成績を引き出したというのもありますから、代役にもしやすいかなと。

 で交流戦くらいまで競争させていって、そのぐらいまでに頭一つ抜けてくる選手がいればその選手に重点的にチャンスを与えていく…というのが理想ですよね。出てこない可能性も当然ありますが、それはその時に考えれば良い事でしょう。

 投手運用に関しては

先発
A(ローテ確約)
戸郷、山崎伊、グリフィン
B(開幕前ローテ候補)
メンデス、横川、菅野、赤星、西舘、森田
C(シーズン途中候補)
松井、井上、直江、高橋優、高橋礼、又木

中継ぎ
A(勝ちパターン)
大勢、中川、バルドナード、菊地
B(リード〜同点時)
畠、高梨、船迫、森田
C(同点〜ビハインド時)
今村、鈴木康、田中千、直江、メンデス、松井、西舘、泉、近藤、馬場
D(ビハインド時)
平内、山田、高橋優、横川、大江、堀田、井上、又木、高橋礼
E(高卒4年目以内)
石田、代木

 こんな感じで仮ですが作って、枚数で勝負していく方向で戦えばいいと思いますね。

 今年は“お前さん達”などと揶揄されたりする事がありましたが(笑)個人的にはそこまで酷い戦力ではないと思っております。正直言って運用が悪すぎましたよ(笑)

 ちゃんとした運用で戦略的に出しさえすれば、補強もしましたし十分に機能してくれるのではないかと期待しております。

 これに+外国人選手を獲得するなり育成から上げるなりして補充していけば仮にイレギュラーがあっても対応していけるでしょうし、優勝は少し夢見すぎでしょうが、少なくとも運用さえしっかりしておけばそれなりに良い結果が生まれるのではないかと。

 長くなりましたが、ここらへんで終えようかと思います。とにかく個人的には来季が楽しみで仕方ありません!パンデミックの影響もあり、近年の巨人のつまらなさもあってここ数年はほぼ現地に行っていなかったのですが、来季は久しぶりにガンガン現地観戦してみようかと思っております。

 そして来年の秋には、巨人ファン皆様で喜べる結果になっているといいですね😊

 それではこのへんで失礼させていただきます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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