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青黒サカズキは何故強いか

※このnoteはサカズキというデッキタイプを評価・解説するものであり、構築内容について述べているものではありません。

みなさんこんにちは。にらです。

先日3on3 Autumnが開催され、「環境の答え」を垣間見ることができましたね。
上位入賞のデッキタイプは紫ルフィと青黒サカズキがほぼ固定、残りの一枠に各チームの特色が出ていました。

今回のトップtierは紫ルフィか青黒サカズキ、あるいはその両方で間違いないでしょう。
個人的には青黒サカズキが紫ルフィに有利を取っている関係上、サカズキのみがtier1で良いのではないかなと思っています。

このnoteでは、そんな環境の頂点に立ったサカズキが何故強いかについて分析していきます。
前述の通り構築やプレイ方法について述べているわけではありませんので、「強いサカズキを知りたい」という方の要望は満たせないことをご容赦下さい。

逆に、これからサカズキを使いたいと考えていらっしゃる方にとっては「何を意識して戦うか」の参考程度にはなるかもしれません。



ちなみに私のサカズキ歴は3日です。


大丈夫だ、問題ない


5弾環境概要

〜2023年10月上旬 紫ルフィ環境

環境初期から紫ルフィはその高いデッキパワーで環境の頂点に君臨しました。

個人戦なら紫ルフィを使わないのは舐めプとまで言われるほどの一強環境であり、デッキパワーで他のデッキを蹂躙していくその姿はまるで白ひげのよう。

初期はエネルなどもトップtierと呼ばれましたが、日を重ねることに数は減少。
大会に出場すれば少なくとも3〜4割は紫ルフィが占めており、紫ルフィに対して戦えることが環境入りする前提条件となりました。

緑ウタのSTが発売され、緑ウタもリーダーの優秀さから環境入りしたものの紫ルフィを玉座から下ろすには至りませんでした。


2023年10月中旬〜 青黒サカズキ環境

3on3 Autumnの一週間(?)ほど前、新たなデッキタイプが世に放たれました。
それがキャラのほとんどを4コスト以下にした青黒サカズキです。
世間ではアグロサカズキと呼ばれたり呼ばれなかったり、起源がどこにあるかで論争が起こっていたりする例のデッキですね。

私的には既にこの構築タイプが青黒サカズキの「一般」となっている為「サカズキ」と表現させていただきます。

前述の通り3on3では必須枠となり、強さがバレたことで流行。
今では紫ルフィをも打破し一躍環境トップの座に躍り出ました。


ルフィ環境に於けるサカズキ

環境終了まで揺らがないかと思われた紫ルフィ一強環境をサカズキが終わらせた訳です。
では何故新規カードが採用されたわけでもないサカズキがルフィを打ち倒し環境を支配するに至ったのでしょうか。

紫ルフィの強さ

紫ルフィが最強だった理由、それは理不尽なドン加速です。
お互いにキャラを投げ合った場合、大きいドンのカードを先に出したプレイヤーが有利になるのはあまりに明白。
4-6000の返しは通常5-7000のはずですが、紫ルフィは当然のように7-9000を出してきます。
早期のドン加速で盤面の殴り合いに負けないのが紫ルフィというデッキの特徴です。

殴り合いで勝てないのであれば搦手を使うのが定石。
しかし除去を使おうとしても紫ルフィには効きません。
紫ルフィが何故強いかというnoteでも触れましたが、ワンピースカードの除去はイベントの場合で+1コスト、キャラの場合は-1〜-2コストが相場となっています。

理不尽なドン加速により、登場するキャラが除去の圏外となってしまうのです。

先攻2T目の4-6000を後攻で除去するには三千世界、破壊剣、ジェッピでギリギリ。
3Tの7キッドに関しては6ドンで処理しなければならない為レッドロックぐらいでしか返せません。
また、もし仮に除去ができたとしてもキャラは展開できていない為に有利状況にはならないのです。

サカズキ

現在の型が流行する前、サカズキのメインの型はゼフ→7ボルサリーノ→9ミホークと順序良く大型を着地させていき、除去と強力な盤面で制圧していくタイプでした。

7キッドや9カイドウをしっかりと処理できるので紫ルフィの押し付けが成立しにくく、紫ルフィに対しても一定の勝率を出すことのできるデッキでした。

その反面、順序良く大型を着地できない場合は後手後手に回ってしまうことが多く、一度テンポを取られてしまうとそのまま負けてしまうという脆さがありました

また、低コスト除去が薄くルッチが引けない試合は物量で押し切られてしまうというのも典型的な負け展開でもありました。

総評としては紫ルフィにも勝てるデッキパワーがありながらも脆さが目立ち安定しないデッキ。
簡単に言ってしまえば、「強いは強いけど紫ルフィで良くない?」

低コスト中心へ

現在、低コスト主体の青黒サカズキが開発され環境を支配するまでに至りました。
では低コスト中心だと何が良いのか、何故かわる必要があったのかについて解説していきます。

変化の理由

元々サカズキは紫ルフィに対して不利がついていた訳ではありません
というのも青黒というデッキの性質上、コストを下げることで本来であれば届くはずのないコストのキャラまで除去できてしまいます

前述した通り、従来のサカズキの強さは5,7,9コストのキャラを適切なタイミングで展開していくことにありました。
しかし、いくら毎ターンハンドの入れ替えができるとはいえ順序良く適切なカードを持ってくることは容易ではありません

故に脆いデッキであり、プレイに関してもディスカードを一つ間違えるだけで負けに直結してしまうなどプレイ難度に関しても非常に高いデッキでした。
どんなデッキにも勝てるけどどんなデッキにも負ける、それが従来のサカズキです。

紫ルフィに有利なのはそのままに他のデッキに対しても勝率もとい安定性を上げるというのがサカズキに求められた変化でした。

「脆さ」への解答

「脆さ」の一番の理由は都合良くカードを引けないこと

では、引けるようにするにはどうすれば良いでしょうか。

最もポピュラーな方法はサーチのカードを増やすことです。
赤ゾロや白ひげは8枚以上のサーチカードを採用することで安定性を向上させています。
しかしこの方法はサカズキには取れません。
というのもサーチカードとして候補に上がるのはブランニューやスパンダム
3ルックしかできない上、回収したい対象が海軍や七武海、東の海にCPとバラバラなので使い物になりません。

よってサカズキは別のアプローチで安定性を向上させなければなりませんでした。

そうして編み出されたのが「組み合わせによる除去」
コストダウンのカードを多く採用することで除去カード1枚の持つ役割範囲を広げ、引きたいカードの水準を下げるという方法です。
引きたいカードが引けないなら何を引いても良いようにすれば良いじゃない、とそういう事です。

低コストの弱点

これまで低コストで固めてこなかったのには相応の理由があります。
低コスト中心にする最も大きなデメリットはハンドの消費が激しいことです。

9ミホークで面を処理する場合と比較し、3ヒナや氷河時代のようなコストを下げるカード+除去を撃つ場合とハンドが1枚余計に消費されます。元々リソースに乏しいこのデッキにとってこれは致命的。

故に一度は構想にあったとしても実現されてこなかった訳です。

レベッカとマンシェリー

この2枚がサカズキのリソース問題を解決させました。

マンシェリーは最強クラスのサーチ札。
トラッシュにさえ落ちていればルッチや2000カウンター、4クザンに4レベッカなど好きなカードを回収できます。
特にサカズキと相性が良く、相手の盤面を壊滅させた後に出せば相手はリーダーで攻撃せざるを得ません。リソースを回収しつつ場に出るカウンターとしてリーダーを守ってくれます。

レベッカは超優秀な潤滑油です。
主にヒナを登場させドンを下げながら返しのターンではブロッカーとして盤面やキャラを守ってくれます。

何より優秀なのがマンシェリーでレベッカを回収できる点。
相手の盤面を壊滅させながらマンシェリーとレベッカを展開すれば、マンシェリーへの攻撃をレベッカが守り、次ターンにマンシェリーの効果でレベッカをリサイクルできます
そこからはひたすら除去を続けながらヒナやリーダーの攻撃で相手のハンドを削りリソース差を広げていく展開へ。

このようにマンシェリーとレベッカがサカズキのリソース問題を解決させ、さらにはリソース勝負で相手を上回るまでになりました

除去こそ最強

ここまで何故低コスト中心のサカズキがこれほど評価されているかについて語りましたが、そもそも何故サカズキが強いのかには触れていませんでしたね。
最後にそこを解決しましょう

サカズキの強みはなんと言っても除去

そもそもワンピースカードは盤面で戦うゲーム。
基本的にはリーダーだけで攻撃するよりキャラを展開させて攻撃する方が強いです。
※ここではなんでキャラ出した方が強いかは解説しません。感じて下さい。

お互いに盤面を出し合い、少しずつ有利状況を作っていくのがワンピースカードの本質な訳です。
したがって、相手の盤面が少なく貧弱であればあるほど、自分の盤面が多く強力であればあるほど勝ちに近づいていくと言えます。

サカズキは相手の盤面の除去性能が全デッキでもトップクラスで、かつ除去の際に盤面の展開も同時に行うことができるデッキ。
ワンピースカードの本質において最強なデッキですね。

よってこのデッキの前では「キャラを出して勝つ」というワンピースカードの常識が通用しません。
サカズキに有利なデッキが少ないのはこういう訳なのです。

サカズキにどう勝つか

そうは言っても全員が全員サカズキを使うわけにもいきませんし、別のデッキノ可能性も見出したい方も多いでしょう。
そこでサカズキの攻略法について考えてみました。

1、除去耐性

除去がキツいなら除去されなければ良い。
とはいえデッキ下送りへの耐性があるのは現状だとエネルぐらいのものなのであまり現実的ではありませんね…

2、踏み倒して勝つ

THE⭐︎脳筋。
コストを踏み倒して相手の除去を上回りましょう
例えば次弾で登場するこのカード。

ジェルマが全面変身できれば一気に合計30コストぐらいの盤面が作れそうです。
いくらサカズキといえどもこれは返せないでしょう。

ただ、FILMの7ルフィ→ブルック→ナミ程度の展開であれば返せてしまったので生半可な踏み倒しでは勝てなさそうです…

3、登場時に効果を発揮する

一つ除去の大きな解答になるのが登場時に大きな効果を発揮するカードです。
登場時効果や速攻のカードは除去を撃たれる前に仕事をこなすことができるので試合展開を有利に進められます。

現状でもサカズキに抗っているデッキのカタクリ、エネル、麦わらゾロを見ても登場時に大きな効果を発揮したり速攻で攻撃できるカードが多いことが分かります

今後の展望

少なくとも今弾はサカズキの環境が続きそうです。
エネルなども良い線をいってはいますが紫ルフィが強いのもまた事実ではあるので、サカズキ、紫ルフィ、エネルやカタクリが続く…といったデッキ分布になるのではないでしょうか。

6弾環境に入っても純粋にデッキとしての完成度が高いこのデッキが突然弱くなるというのは考えられません。
しかしリーダーがダブルアタックで猛攻を仕掛けてくるヤマトがいる他、8モリアやジェルマ、9サンジなどサカズキでは返すのに苦労しそうなコスト踏み倒しギミックが出てくることもあり、白ひげのように長期間にわたって海を支配することは意外にないかもしれません



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