見出し画像

生き生きとしていること

生き生きとしていたい。生き生きしている状態とはなんだろう、と思う。

生き生きとしている人を見ると、安心する。生き生きと書かれた文章はなんとなくわかる。書きながら考えているのも、そうした感じを生み出したいからだ。

生きているものは、温かい。なんとなくみていて楽しい。みているだけで楽しい。小さい頃、公園の地面を歩く虫たちを眺めているときの気持ちを思い出す。虫は、哺乳類のように温かい血は流れていないけれど、その動きの中に温かさがあった。一生懸命に生きている感じがした。

ほとんどの場合、私たちは生きているものにこそ、働きかける。もう動かなかったり、死んでしまったものにはあまりできることはない。遠くから祈ったり願ったり、想ったりすることはある。しかし、それは生きている人とは別の関わり方だと思う。

ここでいう、「生きている」とはおそらく生物学的な「生」ではないだろう。意見を翻すようだけど、死んでいる人も「生きている」ことがある。それに、文章や作品にも命が宿ることがある。また、生物学的に生きていても、まるで死んでいるように活動が停止してしまうこともある。

生きていると、反応が返ってくる。それも、毎回違う反応が返ってくる。例えば、空模様を見ると、毎日違った色や、雲の形をしている。雨の日もあれば、晴れた日もある。空は、生き生きとしている。もし、晴れた日が好きであっても、晴れた日しかこの世界にないのなら、楽しくないだろう。空を見上げる人もいないだろう。

死んでいるとは、静かで凝り固まっていることだ。晴れることしかない空のように。気をつけなくてはいけないのは、生きていながら死んでいることもある。同じことしか言えなかったり、日常が同じことの繰り返しに見えたりするとき、私たちは「生き生き」しているとはいえない。

生き生きとするためには、まず感じることだ。そして、表現することだ。目をつぶってみる。自分の周りに何が起こっているのか、自分の中でどんなことが起こっているのかを、ただ受け入れてみる。そして、それに対してできるだけ素直な反応を返してみる。うまくいくとか、こうでなくちゃいけないとか考えずに、直感のまま反応してみる。方法はなんでもいい。ただ笑うだけでもいい、言葉にするのでもいい、歌ってみるのでもいいし、絵を描くのでもいい。それをするたびに、また新しいものを感じるだろう。

生き生きとしたものは、みんな好きだと思う。生き生きしているものをみると、触りたくなる。話しかけてみたくなる。一緒に遊びたくなる。生き生きしているということは、世界に対して心を開いているということだから、それをみた人は安心する。

生き生きとした文章を書きたい、と思う。

最後までお読みくださりありがとうございます。書くことについて書くこと、とても楽しいので毎日続けていきたいと思います!