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殿堂ゼロ王決定戦第6試合 解説・考察

※この記事は殿堂ゼロ王決定戦第6試合のネタバレを含んでおります。
まだ動画を観ておらず、ネタバレされたくないという方は、一度視聴してから読む事を推奨します。

それでは本編に参ります。


本編

ジャックオービーメイカーミラーは単順に見えて極めれば極めるほどプレイングが難しくなっていくという実に解説考察殺しの対面となっております。
その為、漏れやミスがあるかもしれませんが、筆者の認識している範囲で解説と考察を出来る限りしていきます。(本当に詳しいプレイング等は本人達から語ってもらった方が正確で良いので)

※ジャックオービーメイカー自体のデッキの解説に関しては過去記事を参考にしてください。

基本定石について

まずこのミラー対面で一番楽に勝てる状況というのはやはり最速2ターン目《十番龍オービーメイカー Par100》を場に出せるということにならないでしょう。
2ターン目オービーメイカー自体はポンポン決まるものではないですが、そこまでレアケースというわけでもなく、

手札に
・《ベイB ジャック》+《ダンディ・ナスオ》+オービーメイカーの3枚
・ベイBジャック+《ソイソイミー》+オービーメイカーの3枚(1ターン目ジャック要求)
・ベイBジャック+1コストのベイBジャック以外のクリーチャー2体+オービーメイカーの4枚
・ベイBジャック+《桜風妖精ステップル》+1コストのベイBジャック以外のクリーチャー+オービーメイカーの4枚
・ベイBジャック+ダンディナスオ+ステップル+《陰陽の舞》+《樹占の風》の5枚(1ターン目ジャック要求、陰陽の舞のみステップルのマナ加速で落ちても可)

とそこそこなパターン数存在するのでなんだかんだ4割弱の確率で成立する気がします。(展開方法に関しては過去記事にある程度載っている為、割愛します)
今回は両選手ともにステップルが不採用だと思われるので下2つのルートは使えないとしても2-3割の確率で成立と実質的な特殊勝利条件としては悪くはないと思います。

この動きをされてしまうとクリーチャーの効果を使わずに盤面処理をしなければならない為、1コストのクリーチャーを2枚以上+ベイBジャックか陰陽の舞を用いたルートでオービーメイカーを場に出す事を早急に要求されることになります。
その為、手札にパーツが揃っていないと即敗北に繋がりますし、オービーメイカーを出された時に盤面を処理されても手詰まりになる事がほとんどなので序盤はクリーチャーを出さずに《トレジャー・マップ》や《ガガガン・ジョーカーズ》で足りないパーツを探してオービーメイカーを出せる盤面であれば早めに出してロックしに行くというのが主になってくると思います。(《未来設計図》などはこのデッキには重すぎて、使用しても3ターン目以降の展開になるので入ることは絶対無いのです)

難解要素について

基本定石だけを考えるのであればそこまで難しく無いのですが、ここから難解にしている要素が最低でも2つ存在します。

とこしえの超人について

1つ目は《とこしえの超人》の存在についてです。

今後デドダムと共に最低でも5年は見かけることになると思われるカード

このクリーチャーはオービーメイカーの展開としてもG・ストライクとしても使えるのですがミラーにおいては、陰陽の舞と樹占の風での展開ルートを止めるという非常に強烈なメタカードとなっています。

オービーメイカーの展開ルートを手札のみ使用するルート以外封じてくる他、樹占の風で零龍の復活の儀を達成する要素も止めてくるのでかなり使い道が難しいカードになっています。
オービーメイカーで勝利につながる要素と零龍の卍誕による不利盤面を捲る要素と真逆の要素をケアするタイミングを見極める事が大事になります。

オービーメイカーの複数着地に関して

2つ目はオービーメイカーが複数体場に出るような状況であると先にオービーメイカーを出しても逆にロックを決められて負けてしまうかも知れないという要素になります。

たとえ先攻をとって2ターン目にオービーメイカー1体ととこしえの超人などを展開できても、ジャック+ジャック以外の1コストのクリーチャー2体が揃っているとオービーメイカーは大体出ますし、オービーメイカーを出した後にもさらにオービーメイカーを追加で出す事ができるので、オービーメイカーをマッハファイターで相打して逆にオービーメイカーでロックをかけて展開して手札を使い切って疲弊した相手を詰めるという展開さえ存在します。

その為手札が揃っているのであればあえて盤面にクリーチャーを展開せずに、相手がオービーメイカー等で盤面を作ってきたところを返り討ちにして勝利するというプランを取るというのもプレイングに入ってくると思うので、対面との会話を拒否するデッキ同士ではありますが、揺さぶりをかけて交渉をせざるを得ないというかなり難しい要素であると思います。

零龍について

また、これも動画内でやっていましたが零龍卍誕も泥沼展開にもつれ込んだこの対面だと考えなければいけない要素になってきます。

いつでも零龍卍誕できるようにする事を考えるのであればまず手札の儀は素早く達成しておきたい事ではありますし、相手のとこしえの超人などを考えれば復活の儀も早めに達成しておきたいですし、破壊の儀は基本的に相手の盤面依存な上達成したら相手にも達成されるという常に考えなければいけない要素です。

特に復活の儀を達成しているかしていないかの有無は大きく、お互いにしているあるいは返しに達成できる状態だと零龍を先に卍誕してしまうと相手にも卍誕されて負けになってしまいます。
達成できていないのであればとこしえの超人を出すことで卍誕して零龍以外の攻撃できるクリーチャーを対応できなければそのまま攻撃して勝ちという盤面を作る事ができます。

ただこのプランを取るとしても、卍誕したらさっさと攻撃しに行くのが得策なのでタイミングがターン終了時の手札の儀は先に達成した方がいいというのもあるので一概にこれができれば勝ちとも言い切れないのが難しいところです。

正直、記事を読んで習得するというのはまず無理だと思うので何回か対面練習して体で覚えるということをした方が理解できていいと思います。(なので両選手ともに相当な練習をしてきていると思うので流石トッププレイヤーだなと思います)

動画での展開について

これを踏まえて動画での大きな展開があったところを見ていきます。

後攻2ターン目
この2枚のサーチ内容的にZweiLanceさんがオービーメイカーを出してきても対応できるようにすでに準備をしていると思われます。
《S級原始 サンマッド》のマナ送り能力は使えませんが盤面を並べてシールドを3枚割って殴り切る最終手段を用意していますし、オービーメイカーが着地できなければ複数枚使って盤面除去としての運用としても使えるので最良のカードは見つからなかったものの最善の選択はしたのではないでしょうか。

先攻3ターン目
このターンでオービーメイカーを出したいターンではあったのですが、出せない手札であった為、相手がオービーメイカーを出してくる事がほぼ確定していることから零龍卍誕して不利盤面を捲るプランをここから立てる必要が出てきています。
その準備としてオービーメイカーが出ると二度と墓地に行かなくなる樹占の風を墓地に送り、アーチーさんがオービーメイカーを出せなければトドメまで行けるような盤面展開をしてターンを返したと思われます。

後攻3ターン目
ZweiLanceさんが零龍卍誕とサンマッド利用によるジャストキルを狙っていることが展開で判明しているので、それをオービーメイカーの複数体展開を利用することで卍誕を強制させるプランを選択したと思われます。
ダンディナスオでとこしえの超人がシールドにいることが分かったのでサンマッド利用でのジャストキルは通らないことは確認しましたが、サンマッドの2枚目があると盾を無くされてしまう可能性が出てくるので、オービーメイカーで復活の儀を邪魔してくるとこしえの超人とサンマッドの侵略元を潰す選択をしています。
ここでとこしえの超人が召喚できなかったのが唯一の負けにつながる要素でありました。

先攻4ターン目
このターンで零龍卍誕しないと負けの盤面をアーチーさんに作られたので卍誕を仕方無くする事になりました。
そしておそらく勝敗の分かれ道となったのがさりげなく唱えたガガガンジョーカーズでもしここでとこしえの超人が加わっていれば勝っていたのはZweiLanceさんの方だったかも知れません。
ただ加えられなかったので先に零龍卍誕をするという行った方がカウンター卍誕を喰らってほぼ負けという行動をせざるを得なくなりました。
個人的にはアーチーさんが《シャギーⅡ》でガガガンジョーカーズを回収していたらもう少し楽な展開を作れたかも知れないとは思いました。(結果的にはあまり影響はありませんでしたがトップによっては盤石に構えれる盤面を作れたと思うので)

後攻4ターン目
涼しげな顔をしてはいましたが、正直とこしえの超人をZweiLanceさんに立てられていたらほぼ負けだったので内心ヒヤヒヤしていた状況だったと思います。
ただ立てられていなかったのでお望み通りとカウンター卍誕をして、勝ち確定のとこしえの超人を出して零龍は処理できないことからG・ストライクの事を考えて盾を吹き飛ばしに行っています。
ここで殴り行かなくとも勝てたとは思いますがとこしえの超人を複数枚見せられて負ける要素を無くせているのでプレイとしては合っていると思います。

先攻5ターン目
とこしえの超人を出されているのでどうやっても負け確定の盤面でした。
もし出されていなければ、陰陽の舞を利用して樹占の風を場に出してサンマッドを手札から出して零龍と共に攻撃してジャストキルを狙いにいくワンチャンを通す事ができたのですが、盾にG・ストライクがある事が確定していた為どちらにせよ運命は変わりませんでした。

といった解説・考察内容になります。
両選手ともに最速展開が出来なかった為もつれ込んだ試合にはなりましたが、手札に加わるカードと常時迫られる複数の選択肢の1つでも間違うと勝敗がひっくり返る試合だったのでかなり見た目以上のいい試合だったと思います。

改めて書きますが、このような試合展開ができるのも両者がトッププレイヤーであり、練習を積まれてきたからだと思うので拍手を送るべきだと思います。

ネタ扱いにされるカードでは無いぐらいには深淵に行ってしまっている気がします

以上が第6試合の解説と考察になります。
正直、合っているか怪しい部分もまあまあありますが、自分の知見の可能な限り書いてみましたがいかがだったでしょうか?
このデッキの奥深さを再認識できたというだけでも個人的にはこの試合を見れて良かったと満足しています。


さて第7試合ですが、いよいよここから準決勝です。
運ゲーによる即死の理不尽を押し付けるダーツデリートvsメタカードでデュエルマスターズを押し付ける理不尽のダッカルパラノーマルと異なる理不尽を押し付けあう試合となっています。
これも衝撃の結果となっているので是非観てください。

以上、ブライトンでした。


投げ銭部分には、自分の使用候補であったジャックオービーメイカーをちょこっと紹介しています。
強いかどうかは分かりませんが、興味のある方はみても良いかもしれません。

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