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「チームのことがよく分かる」書籍・DVD10点(プラスα)

僕は「勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方」という有料購読マガジンを運営していますが、この有料購読マガジンで書いているのは、「チームの話」です。勝ち負けではなく、チームの成長を分析しているのだと、最近ようやく気がつきました。

「西原さんの考え方や視点は独特だ」と言われることがあるのですが、独特な理由は、チームの事を分析して書く人がいないからだと思います。では、なぜ僕は「チーム」の事を書くようになったのか。そして、僕はどんなコンテンツから影響を受けて、チームの話を書いているのか。自分なりに考えてまとめてみました。

ここに並べた本やDVDは、どちらかというと最新のコンテンツというよりは、古いコンテンツが並んでいるので、中学から大学時代に読んだ本が、今の僕に影響を与えていることがよく分かります。

マジック・ジョンソン「My Life」

中学時代に最も読んだ本、といってよい本。NBAのスーパースターだったマジック・ジョンソンがHIVウイルス感染をきっかけに引退し、バルセロナ・オリンピックで金メダルを獲得するまでの半生をまとめた1冊。

この本で印象に残っているのは、全盛期のレイカーズのメンバーのチームワーク。練習ではバチバチ火花を散らすけど、練習が終わると仲がよく、映画を観に行ったり、コミュニケーションを取っているのを読んで、僕は強いチームの雰囲気とは何かを知った。日本版が絶版なので、洋書をご紹介。

決断―権藤博と東尾修の1年

1998年シーズンのセ・リーグとパ・リーグを制した、西武ライオンズと横浜ベイスターズの監督を務めた東尾修さんと権藤博さんの1年を追いかけたノンフィクション。僕はこの連載からチームのリーダーが何をすべきなのかを学んだ。

こだわるポイント、決断するポイント、そして我慢するポイント。全てがこの本には詰まっている。東尾さんの「勝っているときに必要なのはベテランだけでど、勝てなくなったときに真っ先にクビを切られるのもベテラン」という言葉は、今の自分にとっては重い。

NHK大河ドラマ 龍馬伝

普段ドラマは観ない一方で、はまったら同じ回を何度も繰り返し観るほどはまるのですが、どはまりしたのが龍馬伝。龍馬伝で描かれている坂本龍馬は、最初から高い志を掲げて日本を変えようとしたのではなく、自分が生まれ育った土佐を変えようとした結果、日本を変えることになるというストーリー設定が僕は好き。

チーム好きとしては、亀山社中を立ち上げた3巻以降を観て欲しい。後藤象二郎との対談はしびれるし、個人的には池内蔵太が亡くなった場面の坂本龍馬は、リーダーの孤独が出ていて好きです。

王様のレストラン

三谷幸喜さんの作品は「チーム」が題材になっている作品が多い。「有頂天ホテル」「ラヂヲの時間」「オケピ」「新選組」「真田丸」などなど。三谷さんはたぶんチームが好きなのだと思う。

三谷さんが描く「チーム」の作品の中で、一番印象に残っているのが「王様のレストラン」。山口智子さんが演じるシェフの生意気さは今でも忘れられないし、松本幸四郎さんの凛とした姿は今見てもかっこいい。

THE YELLOW MONKEY「BURN」

若き日の僕は、バンドのドキュメンタリーやインタビューから、チームとはどんなものなのかを学んだ。どれを選ぼうか悩んだけど、ロッキング・オン・ジャパンが好きで読んでいたとき、最も楽しみに読んでいたTHE YELLOW MONKEYのインタビュー本を選びました。

このインタビュー本には、バンドの楽しさ、魅力、そして苦しさが全て詰まってます。パンチドランカーツアーの時期のインタビューは重苦しい。何度も、何度も読み返したので、再結成は嬉しかった。

不揃いの木を組む

宮大工の棟梁をなさっていた小川忠夫さんの書籍は、現場で培った普遍的な仕事のメソッドが書かれているのでおすすめ。特にこの本は「不揃いな木」という喩えで、個性の違う人々をいかにチームにするか、いかに人を育てるのか、ということが書かれてます。

プロフェッショナル 仕事の流儀 第V期 洋上加工船 ファクトリーマネージャー 吉田憲一の仕事

「プロフェッショナル仕事の流儀」で一番好きな回を選べといわれたら、迷わずこの回を選びます。

この回は水産物の加工品を作る洋上加工船のファクトリーマネージャーを務める吉田憲一さんの仕事に密着しています。荒くれ者の船員たちを、いかに1つのチームとして機能させるのか。船の作業中に片腕を失い、自分で技を披露できないというハンディをかかえているのに、いかにして船員の技術を向上させるのか。チームを作るに必要なことを教えてくれる映像で、毎回観るたびに感動してしまう。

超「個」の教科書 -風間サッカーノート-

風間さんの著書のなかで、特に「チーム」の事を書いている書籍。「目を揃える」「自分の利益とチームの利益を一致させる」といった、風間さん独特の言葉も登場しますが、みんな一緒に、同じことをやるのがチームワークではない、ということを教えてくれる書籍。

信頼の構造

「正直者はバカをみる」ということわざがありますが、本書は起こりうるシチュエーションで、嘘をつくより、正直に対応する人の方が、最終的には利益を得ることを様々な実験で証明している書籍。

本書を読んでいると、チームで仕事をするには、いかに「正直」であることが大切なのか教えてくれます。

今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀

ブログを始めてから、一番衝撃を受けたといってもいい本が「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀」通称「ジャイキリ本」。

この本にはチームがどんな過程で作り上げられていくのか、ジャイアントキリングを例に説明されているのですが、僕が追いかけていて川崎フロンターレが、この本に書かれている過程を経てチームになっていたので、自分の考えていること、把握していること、理論を一致させることができたので、この本を読めたのは嬉しかった。

そして、著者の仲山進也とチームビルディング研修を手がけている長尾彰さんと知り合うことができて、長尾さんからチームの話を直接教えてもらえるようになったのは不思議な気持ち。世の中いろいろなことが起こる。

10パターン選んでみましたが、まだまだ他にもあるので、定期的におすすめ本は紹介していきたいと思います。

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