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リーガ・エスパニョーラ 2018-19シーズン 第38節 ヘタフェ対ビジャレアル レビュー「シーズン通して追いかけたから分かることがある」

リーガ・エスパニョーラ 2018-19シーズン 第38節 ヘタフェ対ビジャレアルは、2-2の引き分けでした。

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動機づけが難しい試合

この試合は両チームの動機に差がある試合でした。ヘタフェは勝てばチャンピオンズリーグ出場の可能性がある試合でしたが、ビジャレアルは前節に残留が決まり、この試合で特に何かが変わるわけではありません。したがって、ヘタフェのほうが動機づけはしやすい試合だったと思います。

僕はビジャレアルがどう試合に臨むのか、とても興味がありました。なぜなら、普段試合に出ない選手が出場することが予想されましたし、出場した選手がどんなプレーをするのか、とても興味があったからです。

監督やフロントスタッフとすれば、動機づけが難しい試合に選手がどう臨むのか分かると、来シーズンも残すのか、それとも移籍させるのかといったチーム編成の参考になります。あるいは、普段はリーダーのあとについていくような選手が、リーダーが不在となる試合でリーダーのように振る舞うことを求めたときにどんなプレーをするのか。そこに注目していました。

2018-19シーズンのビジャレアルを象徴する試合

ただ、結果を先に書くと、どの選手も期待通りのプレーを披露したとは言いがたかったのではないかと思います。VARで取り消されたヘタフェの2点目が入っていれば、一方的な展開になっていた気がしますし、同点に追いつく得点は普段からリーダーとして振る舞っているイボーラの得点でしたし、1-2とリードされてから追いつけたのは、カソルラのおかげだと思います。

そういう意味では、イボーラとカソルラという、普段からリーダーとして振る舞っている選手が、普段どおりの力を披露した試合だった、と言えると思います。後半途中で交代したバッカがスタンドで観戦していた人にユニフォームをプレゼントしていたシーンを観ると、チームとしては強い動機を持っている試合ではないのだな、と思いました。

2018-19シーズンのビジャレアルを観ていて、シーズン通して感じたのは、選手たちがどこか他人任せにプレーしているようにみえることです。自分ではなく、チームメイトがなんとかしてくれる。何かが上手くいかなかったら、責任は自分ではない。そんな雰囲気がチームから感じられました。

そんなチームが残留できたのは、カソルラやイボーラといったチームのためにプレーできるリーダーがシーズン途中から現れたということと、チャックエズのように、自分のエゴを強く押し出してでも責任を背負う気持ちをプレーで表現する選手が現れたからだと思います。

決して選手個人の力が他のチームより劣っているとは思えません。ただ、ビジャレアルのサッカーは、細かく「この場所にボールがあったらこうする」という約束事が細かく決まっているサッカーではなく、選手同士の「あ、うん」の呼吸のような連携で成り立つサッカーを志向しています。したがって、選手自らが率先して課題解決や技術向上のために取り組まなければ、レベルが上っていかない。そんなサッカーなのです。

レベルが上がるには時間が上がるサッカーを志向しているのに、監督の2度の交代やリーダーの不在といった点が追い打ちをかけ、ビジャレアルは残留争いに巻き込まれていきました。とてももったいないシーズンだったと思います。会長が2度の監督交代を決断するといった、リーダーシップを発揮していなければ、降格していた可能性も充分にありました。

この試合は、選手たちがどれだけ自主的に自分自身の力を発揮してプレーしようとしているか、サッカーに対してどれだけ真摯に取り組んでいるか、その事を証明するための試合だったにもかかわらず、証明したのは普段試合に出ているアルバロ、フネス・モリ、イボーラ、そしてカソルラといった選手たちでした。2018-19シーズンのビジャレアルを象徴する試合だったと思います。

この試合だけ観ていたら、つまらない消化試合を見せられた。そんな気分がしたと思います。シーズン通して観ていたからこそ、分かることがある。そんな事を感じた試合でもありました。

1シーズン追いかけたからこそ分かることがある

2018-19シーズンのビジャレアルのレビューはこれで終わりです。リーグ戦1試合を除いて、全試合をレビューするということは、とても骨の折れる作業でしたが、本当にいろいろなことが分かりました。FCバルセロナ、レアル・マドリー、アトレティコ・マドリーといったチームを追いかけていたら分からないことが、たくさん分かりました。

次回は「なぜビジャレアルだったのか」「ビジャレアルを追いかけたから分かったこと」を中心に、ビジャレアルのシーズンレビューを書きたいと思います。

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西原雄一

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西原雄一

プロ・スポーツレビュアー。note「勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方」で #川崎フロンターレ #ビジャレアル と #Bリーグ のレビュー連載中。趣味は愉快な人同士をつなぐこと。#coffee ☕好き。

勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方

勝ったら嬉しい、負けたら悔しい。それがスポーツの楽しみ方の原点だと思う一方で、スポーツの楽しみは勝ち負けだけじゃないはずだ。勝ち負けだけじゃない、スポーツの楽しみ方とは何か。
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