2018年J1第34節 ヴィッセル神戸対ベガルタ仙台 レビュー「リージョのチーム作りはヨーロッパのトレンドとは真逆」

2018年J1第34節、ヴィッセル神戸対ベガルタ仙台は、3-2でヴィッセル神戸が勝ちました。

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1.ベガルタ仙台の守備の弱点をついたイニエスタ
2.速く走るから、速く攻撃できるわけではない
3.「一番上手い選手をいかに活かすか」から逆算したチーム作り

ベガルタ仙台の守備の弱点をついたイニエスタ

試合序盤のヴィッセル神戸は、ベガルタ仙台の守備に捕まってしまい、なかなか相手陣内にボールを運ぶことが出来ません。

ベガルタ仙台は守備時は「5-3-2」というシステム(チームオーガニゼーション)を採用しています。このチームオーガニゼーションをシーズン通して採用していたのは、ベガルタ仙台だけです。

このチームオーガニゼーションで守備をするには、FW2人とMF3人が上手く連携して、パスコースを消すことが求められる戦術を採用しているのですが、ベガルタ仙台は高いレベルで選手同士が連携できており、渡邉監督含めたスタッフがよい仕事をしているなぁと感じるチームです。

(5-3-2もしくは3-5-2と表記するチームの戦い方については、リーガ・エスパニョーラのレバンテを例に紹介しています。こちらもご覧頂けると理解が深まるかと思います。)

ヴィッセル神戸は藤田が出場停止のため、郷家が先発出場。伊野波は藤田が務めていた中央のMFでプレーし、郷家が右MFでプレーしました。

試合序盤は伊野波と郷家の2人が、ヴィッセル神戸のDFがボールを持ったときに上手く顔を出せず、なかなか相手陣内にボールを運ぶことが出来ません。

ベガルタ仙台の守備は、相手陣内でボールを奪い返しやすい守備ではありません。Football-labのデータによると、ベガルタ仙台が相手チームにシュートチャンスを作られる確率は、1試合平均12.4%でリーグ13位という数字からも、ベガルタ仙台がボールを奪うのが得意な守備をしているわけではないということが分かります。

そんなベガルタ仙台が何度も奪い返せていたということは、いかにヴィッセル神戸の攻撃が上手くいっていなかったかを示しています。

ベガルタ仙台の守備に捕まっているのをみて、動いたのがイニエスタです。イニエスタは左FWの位置でプレーしているのですが、DFがボールを持ったら、左MFの三田とポジションを入れ替え、ボールを受けようと試みます。

また、イニエスタはベガルタ仙台のMFの間や、DFとMFの間でボールを受けようと、左FWのポジションを外れて動き続けます。

イニエスタはボールの位置、相手の位置、味方の位置を頭の中に入れながら、常に「捕まらない位置」を探して動き、ボールを受けたら、相手をひきつけ、相手を外し、味方がフリーになれるパスを出します。

イニエスタがボールを受けることで、三田やティーラトンがフリーになり、伊野波や郷家が相手を外せるようになり、ヴィッセル神戸のパスが回りはじめました。ベガルタ仙台に退場者が出たこともあり、3得点を奪うまでは、ヴィッセル神戸にとっては理想通りの展開だったと思います。

速く走るから、速く攻撃できるわけではない

ところが、63分に郷家が3点目を奪ってから、ヴィッセル神戸の攻撃が機能しなくなってしまいます。3点目を奪い、相手チームは1人少ない。普通なら優位に試合をコントロールできるはずなのに、攻撃が機能しなくなってしまったのはなぜでしょうか。

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ヴィッセル神戸に就任したリージョ監督とはどんな監督なのか。第30節の川崎フロンターレ戦を見て、久しぶりに凄い監督が日本に来たと衝撃を受けました。第30節以降のヴィッセル神戸の戦い方をマガジンにまとめました。

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2018年J1第34節 ヴィッセル神戸対ベガルタ仙台 レビュー「リージョのチーム作りはヨーロッパのトレンドとは真逆」

西原雄一

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西原雄一

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