2018年J1第15節 川崎フロンターレ対清水エスパルス レビュー「あれから4年後」

2018年J1第15節、川崎フロンターレ対清水エスパルスは、3-0で川崎フロンターレが勝ちました。

ボールを奪うポイントが定まっていなかった清水エスパルスの守備

この試合は、90分通して、川崎フロンターレがボールを保持し続け、攻撃し続けました。その要因は、清水エスパルスの守備にありました。

清水エスパルスは、前半は4-4-2というフォーメーションで守っていましたが、どこで、誰が、どのようにボールを奪おうとしているのか、チームとして連動して動けていませんでした。

FWの選手はボールを奪おうと、川崎フロンターレのDFに対してアクションを起こすのですが、MFとDFの選手がアクションのタイミングに合わせて動くわけでもなく、少し遅れたり、動かなかったりするので、FWの選手がアクションを起こして空けた場所にパスを通されてしまい、なかなかボールが奪えません。

川崎フロンターレは、2018年シーズンは、FC東京、セレッソ大阪、サンフレッチェ広島のように、4-4-2のフォーメーションで守り、FWとDFの縦の距離、横の選手同士の距離を短く保つチームに苦戦し続けていました。守備者の間が狭く、ボールが受けられず、無理して間を通すパスを出して、カットされて、相手の攻撃を受ける。このパターンで試合に敗れてきました。

ところが、この試合は清水エスパルスの守備が、FC東京やセレッソ大阪やサンフレッチェ広島のような強度ではなかったので、楽にボールを相手陣内に運び、相手の守備を崩すことが出来ました。

後半に入って、清水エスパルスはDFを3人にして、MFの大島や守田に対して、素早くボールを奪おうと仕掛けてきましたが、大きな効果はありませんでした。

試行錯誤が続く守田、大島、中村の配置

2018年シーズンのレビューでは、川崎フロンターレの問題点の一つとして、「左サイドに攻撃が片寄る」という問題を指摘し続けてきました。

DFに谷口というパスが上手い選手がいるため、どうしても左サイドから相手の陣内に侵入する回数が増え、左サイドでパス交換が増えると、右MFでプレーする家長が左サイドに移動するので、さらに左からの攻撃が増えるという悪循環が続いていました。

鬼木監督はこの問題を解決するために、様々な試行錯誤を続けています。家長に左サイドに移動しないようにうながしていますが(それでも移動してしまうのですが)、僕が気になったのは、中央のMFの配置です。この試合では、守田が右、大島が左を務めていたのです。

エドゥワルド・ネットが出場しているときは、エドゥワルド・ネットが左利きということもあり、ネットが左、大島が右を務めていました。守田がネットの怪我によって出場機会を増やしてからも、守田が左、大島が右でプレーしていたのですが、この試合では、守田が右、大島が左でプレーしていました。

この配置換えの意図として考えられる理由は2点あります。

1点目は、守田が攻撃を開始するときに、DFの間に下がりやすくするためです。

川崎フロンターレでは、攻撃開始時には、DFの間に中央のMFが下がる動きをするのですが、前節の柏レイソル戦を観ていると、守田が下がるのが遅く、なかなか攻撃が始まらないという場面がありました。

ただ、この試合を観ていると、守田は前節と比べると、スムーズにDFの間に移動していたので、慣れもあるとは思いますが、前節までの左→中央より、右→中央の方が動きやすいのかもしれません。

2点目は、大島のボールに寄ってしまう動きを制限するためです。

ボールを受けるために、ボールの近くに寄ってしまうのは、家長だけではありません。大島も同じように、ボールを欲しがって、ボールに寄ってしまう癖があります。大島や家長は、トラッキングデータをチェックすると、1試合平均の走行距離が11kmを超えていたりするのですが、その要因は、ボールを欲しがって横に動いてしまうからなのです。

大島が中央右MFでプレーしていると、家長、大島という二人が、左サイドに移動してしまうので、大島はボールが受けやすい左に配置して、移動距離を少なくしよう。そんな狙いが感じられました。

守田、中村、大島の攻撃時の配置については、試行錯誤が続いています。この試合の攻撃時は、主に守田が逆三角形の頂点に位置し、左に大島、右に中村という配置でした。

鬼木監督はMFの動きについては、シーズンがスタートした頃は、そこまで制限を設けていなかったようですが、最近の試合では、ある程度プレーするエリアに制限を設けるようになってきたと感じています。

この試合でリーグ戦は中断しますが、試行錯誤はしばらく続くと思います。鬼木監督がどのように調整するのか、注目です。

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・思い出した4年前の中村憲剛。そして、普段どおりプレーした車屋
・大久保と齋藤学のベンチ外から読み取れること

思い出した4年前の中村憲剛

この試合で2得点を挙げた中村憲剛のプレーを観ながら、僕は4年前の事を思い出していました。

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西原雄一

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