天皇杯 第98回全日本サッカー選手権大会 準々決勝 モンテディオ山形対川崎フロンターレ レビュー

天皇杯第98回全日本サッカー選手権大会準々決勝 、モンテディオ山形対川崎フロンターレは3-2でモンテディオ山形が勝ちました。

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1.素晴らしかったモンテディオ山形の守備
2.スペースの作り方が上手くなった知念
3.負けてる試合で日本代表選手は途中交代しないはず

素晴らしかったモンテディオ山形の守備

この試合は90分通して、モンテディオ山形の守備が素晴らしかったです。

モンテディオ山形は守備時は「5-4-1」というフォーメーション(チームオーガニゼーション)で守ります。僕が驚いたのは、FWの阪野の位置です。J1でも5-4-1のチームオーガニゼーションを採用するチームはありますが、採用するチームのFW「1」を務める選手は、川崎フロンターレの中央のDF(この試合なら奈良と谷口)に対応するのですが、阪野が対応したのは、川崎フロンターレの中央のMFで、攻撃時にDFの位置まで下がってくる選手でした。

川崎フロンターレの攻撃は、DF2人と中央のMFが担います。ただ、相手の守備を外すきっかけを作ることが多いのは、MFの選手のパスやドリブルです。この試合だと、大島がDFの位置まで下がることが多かったのですが、大島に阪野がほぼマンマークのようについていたため、なかなか相手の守備を外すきっかけが作れません。

たとえ、大島が外せたとしても、モンテディオ山形の残り9人が5-4のチームオーガニゼーションを崩さずに守っているので、次のアクションを起こすスペースがありません。

ただ、阪野が大島に対応しているということは、谷口と奈良は楽にボールを持てているということになります。もちろん、奈良も谷口もそのことは承知していましたが、ボールを運ぼうにもスペースがないし、相手が守っている場所に飛び込むのは避けたい。そんな考えがあったからなのか、なかなかボールが相手ゴール方向に運べません。

もちろん、FWとMFのアクションも少ないので、パスが出せないのですが、DFの背後にパスを出すなり、工夫があっても良かったと思います。結果的には、モンテディオ山形に川崎フロンターレは、ボールを持たされてしまいました。

モンテディオ山形の守備が素晴らしかったのは、川崎フロンターレが対応してきた後に、対応したことです。

川崎フロンターレは、後半から守田に代わって知念を入れて、小林を右MFに、家長を中央のMFに配置し、「4-5-1」というチームオーガニゼーションに変更します。ヴィッセル神戸戦の後半と同じチームオーガニゼーションです。

この変更の狙いは、阪野が対応したい位置に大島だけではなく、中村憲剛を配置し、阪野の守備を外すことでした。中村憲剛と大島のパス交換によって、パス交換のテンポが上がり、3点目を奪われましたが、2点を奪い返します。

2点目を奪われる直前に、モンテディオ山形は中村駿に代わって本田を入れ、中村憲剛と大島に対して、中央のMFがマークする守備に変更します。家長にボールが入りそうなら、3人で守っている中央のDFの1人が対応する。この守備によって、パス交換のテンポを遅くすることに成功しました。

実はこの守備はヴィッセル神戸戦で、イニエスタとリージョ監督が実行しようとしていた守備でもありました。イニエスタはすぐに意図を読み取って、自分の意志で実行し、リージョ監督もイニエスタの判断を支持しましたが、他の選手は対応できませんでした。

モンテディオ山形は、本田のようにコミュニケーションが上手い選手に意図を伝えさせることで、意思統一をはかっていました。守備のやり方を相手に応じて変えることができたという点では、モンテディオ山形の対応は素晴らしかったと思います。

スペースの作り方が上手くなった知念

この試合で素晴らしいプレーを披露していたのは、途中出場の長谷川と知念です。

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天皇杯 第98回全日本サッカー選手権大会 準々決勝 モンテディオ山形対川崎フロンターレ レビュー

西原雄一

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