書評「100問の“実戦ドリル”でバスケiQが高まる」

本書は著者の佐々木クリスさんから直接献本頂きました。佐々木クリスさん、ありがとうございます!(その後、出版社からも送って頂いたので2冊手元にあるのですが)

本書はバスケットボール「詰め将棋本」

将棋には、駒が配置された将棋の局面から王手の連続で相手の玉将を詰める「詰め将棋」というパズルがあります。羽生善治さんが移動時間に読んでいるのを映像で観たことがありますが、この「詰め将棋」を解くことで、場面毎にどんな手を打つべきか、頭に叩き込むことができます。

本書は「100問の“実戦ドリル”でバスケiQが高まる」は、バスケットボールの「詰め将棋本」とも言える1冊です。

バスケットボールで優位に立つ方法はいくつもある

得点を奪うために、どんなプレーが選択すればよいのか。相手選手はどんなプレーを選択する可能性があるのか。本書を読むことで、様々なプレーの選択肢を頭に入れることができるので、実際にプレーする時の選択肢を増やし、より確率の高いプレーを選ぶのに役立つのではないかと思います。

そして、本書は、相手に対して「優位に立つための選択肢」はいくつもあるのだということを教えてくれます。

相手を押しのける、手の届かない空中を使う、スクリーンをつかって相手の動きを止める、味方を特定の場所に集めて動けるスペースを作る、走るスピードで相手を振り切る、ボールを動かすスピードで相手を振り切るなど、本当に多種多様です。

スポーツをしていると、どうしても「スピード」「パワー」といった身体をつかって優位に立とうとしがちですが、相手がいるスポーツは、相手の特徴を利用することで、優位に立てることもあります。本書はそのことを教えてくれます。

「詰め将棋本」を作るのは簡単ではない

本書には、1992年のバルセロナオリンピックのドリームチームのプレーから、渡邊雄太や八村塁のプレーまで収められており、著者2人が膨大なプレーをチェックした上でプレーを選んだのだということも伝わってきます。

実は僕も「サッカーやバスケットボールの詰め将棋本が欲しいなぁ」と考えたことがありました。詰め将棋本があれば、サッカーやバスケットボールで課題とされる「プレーの選択と実行」という問題を解決する手段として活用できるのではないか。そう考えたのです。

ただ、実際に実行しようとすると、膨大な得点パターンの洗い出しと、洗い出したパターンをまとめる作業が必要です。時間も労力もかかる作業なので、簡単ではありません。著者2人と編集者の方の労力に敬意を評します。

バスケットボールをプレーする選手、コーチだけでなく、Bリーグをきっかけにバスケットボールを観始めた人にも読んでもらいたい書籍です。


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西原雄一

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