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街中のビルの屋上、雲を見ながら天気の話をする夕暮れ

「ほら、あそこに黒い雲が見えるやろ?あれが1時間ぐらいしたらここに来て、雨を降らすんや」

タバコを吸いながら、おじさんは言った。時刻は夕方の18時過ぎ、日が暮れる時間も徐々に早くなり、18時には空がオレンジ色に変わっていく。
私はそこで育てているハーブの剪定をしていた。大きめのプランターには、そろそろ花を咲かせそうなバジルとモリモリの日日草。両者は私が植えた訳ではないが、昨年の種が残っていたのだろう。

「日日草はエネルギッシュな意味(花言葉)が込められている」と言いながら、おじさんは伸びすぎた花の剪定方法を教えてくれた。

正確に言うと、おじさんはシェアオフィスの利用者だし、私はたまたま遊びに来たスタッフなのだが、こんな夕暮れに雲の話が出来るのは、とても豊かなことである。
何となく、集落にいた頃の近所のおばあちゃんとの会話に近い感覚があり、改めて重要なのはどこに行くか?以上に誰と付き合うか?なのかもしれない、と感じた。(もちろん、その2つはしっかり相互関係があるものだが)きっと、私が思っている以上に場所の重要性は大きいようで大きくないものなのかもしれない。だからこそ、イマココで何をどれだけ行うかが大事なんだよなぁ…。

ありのままの自然と言う幻想に甘えて、殺風景だったベランダのメダカ達。やはり、人間のテリトリーの中で自然を作り出すことは困難なので、その中でいかに人の手によってメダカの世界をアシストしていくかが大事なのだ。
日当たりは最高。しかし、身を隠す場所が小さな壺しかない彼らに、せめてもの水草を導入することにした。

久しぶりに訪れたホームセンターのアクアリウムコーナー。まじまじと色んな水草を見て、悩む自分の様子がまるで、メダカを飼い始めた頃の私に戻ったような気がして、面白いものだった。

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