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今が一番ハーブにハマってる

今、勤めている農園で仕事を始めてから約1年が経った。個人的には、短いようで長いような1年だったと思う。

農園ではハーブの栽培も行っている関係か、一緒に働いている同僚もアロマテラピーに詳しい人が多い。そんな中で私は「循環」をもっと体験したくて引っ越した土地で転がり込むように農園で仕事を始めた。それだけに、ほとんどハーブのことは知らずに生きてきた。(強いて言うなら、お気に入りのハーブティーがあるぐらい)
今までも農園の中でハーブのことを知りながら、のほほんと仕事をしている日々。しかし、そんな私が最近になってようやくハーブにハマりだしたのだ。どちらかと言うと、ハーブを栽培すること以上に栽培したハーブでチンキを作ったり、さらにそこから化粧水や虫よけスプレーを作ることが面白くなってきた。

きっかけは友人の虫刺されがひどくて、かわいそうと思ったところからだった。私が以前、自分の手袋に入っていたムカデに刺された時に、農園にあったどくだみチンキを咄嗟に塗って、あまり腫れなかったことを思い出し、友人にもドクダミチンキを分けてあげようと思ったのだ。とは言え、Myドクダミチンキがなかった為、まずは自分でチンキを作るところから始まった。

本来ならばハーブをドライ状態にしたものを35度以上のアルコールに漬けるのがセオリーなのだが、ドクダミの消炎作用に期待したかった私は生葉のままでホワイトリカーに突っ込んだ。

チンキ作りも色々調べると面白くて、アルコール度数が高いほど早く植物の成分が抽出されるらしく、無水エタノールなどを使っている人もいる。(その場合は外用のみで内用は出来ない)
最初は、お試し程度で200mlのホワイトリカーで出来る分を試そうと思っていたら、自分が採取したドクダミの分量が多く、結局手持ちの無水エタノールと水を少し足した状態のチンキが生まれた。

これでお目当てのドクダミチンキは完成したのだが、さらに欲が生まれて色んなハーブをチンキにしたい気持ちになった。特にたくさん増えたバジルは料理だけでなく、強壮作用や消炎作用にも期待して、内服も出来るようにホワイトリカーで漬け込む。
シェアオフィスでその作業を行っていたら、その様子を見た他のスタッフさんに「魔女っぽい」と言われた。自分がそんな言葉を言われる日が来るなんて思ってもいなかっただけに、こんなにもあっさりと「魔女っぽい」と言われたことに内心かなり驚く。

ハーブというか植物は、この品種に対してこんな効能があるというザックリとした説明は出来ても、様々な品種の中で特徴的に似ているものも存在する。その中でどの品種を選ぶかは、使い方や合わせる植物や使用する人の体質によって変わってくるし、もちろん効果の出方も人それぞれな為、大変奥深い。だからこそ、本やネットの知識に振り回され過ぎずに、少しづつ試していくことが大事なんだよなぁと思わされる。(それでも改めてアロマテラピーの本を読むと面白い)

さらにさらに欲が出て、ドクダミのチンキと手持ちのハッカオイルを使って、虫よけスプレーを作りたい気持ちが湧き出る。ハッカの他に、ユーカリ、シトロネラ…何と何を合わせたら最強になるのか?来る日も来る日も、人に聞いたり、調べたりしてしまう。そんな時にふと、「私はハーブの世界にどっぷりハマっているなぁ」と感じたのだ。

半年以上前に農園のハーブに詳しい同僚に「ハーブにハマったきっかけは何ですか?」と聞いたら「きっかけは…家族かなぁ」と言われたことを思い出した。その人は母親と同じぐらいの年齢の人で子どもさんも既に独立しているような人で、その時はやっぱり家族の力って凄いんだな、ぐらいにしか思っていなかった。

今ままで自分のモチベーションの大半が
私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私私!
私……が……!!!!!
みたいな感じだっただけに、人に何かをしようと思ったことがきっかけで、今まで触れていた世界にさらにどっぷり浸かることになったのは興味深い。
今までには無かったようなパターンに思えて、謎に「他人って凄いもんなんだな」と感じたりもした。さらに幸いなのが、農園にいるとハーブのことに詳しい人が近くにいるため、色んな話を通じて逐一情報をアップデートできることが良かった。最近は専らそんな経験を通じて、改めて農園の同僚の人達の凄さを痛感している。

私が以前、ハーブのことをもっと知りたくてハーブティーの本とアロマテラピーの本を購入した様子を見た農園の上司は「ハーブティーとアロマテラピーって分けて考えられがちなんだけど、実は一緒なのよぉ」と言ったことが今では分かる。

やっぱり、世界って大きく繋がっているなぁと思える日々と自分ではどうしようもない自然の力に対する消化不良的な気持ちを込めて、今日もベランダの植物に水をやる。

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