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ゲームとことば#78「子抱き女」

コンビニ経営シミュレーションゲーム『ザ・コンビニ2』。
コンビニエンスストアの店内レイアウトや商品構成に工夫を凝らし、売り上げをあげていこうというゲーム内容である。
このゲーム、お客のニーズを調べるなどの目的から、来店客がどういう人であるかざっくりと調べることもできるのだ。
表題は幼い赤ちゃんを抱っこした女性に対する、あまりにもざっくりとしたネーミングである。
なんて言い草だ!

なんだその呼び方は

スリングタイプのような古風な抱っこ紐を使い、赤ちゃんを前に抱える女性。
子育てで大変な世のお母さんに対し失礼というか、ちょっと乱暴な呼び方がなんだか記憶に残る。
ほかのお客を調べてみると「松葉杖男」なんてのもいる。
これもなかなかの放言。ケガを押してきてくれているのに。

だがそこはゲームなので、つっけんどんなネーミングセンスも面白要素と捉えることにした。
そこで気づいたのだが、高齢のお客を「じいさん」、「ばあさん」と表現しているので、文字数が4字に制限されているのかもしれない。
普通こういう場での表現として適切なのは「おじいさん」とか「おばあさん」だもの。
悪意はないのだろうが、これをコンビニの経営者側が言っているのだと考えたらなんだか笑ってしまう。

それにしても「子抱き女」に「松葉杖男」はインパクトがある。
どこか既視感があるな、としばらく考えてみてようやく『仮面ノリダー』を思い出した。
かつて『とんねるずのみなさんのおかげです』という番組で放送されていた、とんねるずによる仮面ライダーのパロディコントだ。
おやっさん役に小林昭二さん、ナレーションに中江真司さんと真剣にパロっていたのが印象深い。
木梨憲武さんのノリダーと戦う、石橋貴明さんの怪人の名前は「ラッコ男」「レンタルビデオ男」「新巻鮭男」と、バラエティに富みすぎるモチーフが特徴的。
幼い私は「なんだそれは」と思いながら、ゲラゲラ笑って見ていたことを思い出す。

〇〇女、○○男。
アイデンティティがしっかりしていて非常によい。

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