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腰椎椎間板ヘルニア摘出術と保存治療の比較

腰椎椎間板ヘルニアの治療は、経過とともに症状の改善が得られるために保存療法が第一選択となっています。(2023年時点)
その保存療法期間の目安は、脱出したヘルニア塊が自然に退縮する可能性がある3ヶ月前後とされています。

比較的、私の方でも来院頻度の高い腰椎椎間板ヘルニアについて、保存療法を推してはいるものの、外科的な処置が優れている点を参考にしていく必要があるため勉強してみる。

長期的なエビデンスは未だないので両者の比較論文を参考にしたい

保存療法の有効性

非手術的管理は、共有意思決定プロセスにおいて、手術候補者であっても交渉可能な選択肢である可能性がある。

Nonsurgical treatment outcomes for surgical candidates with lumbar disc herniation: a comprehensive cohort study

手術療法の有効性

結論 4ヵ月以上持続する坐骨神経痛で腰椎椎間板ヘルニアが原因である患者を対象としたこの単一施設試験において、マイクロディスク切除術は、6ヵ月追跡時点での疼痛強度に関して非外科的治療よりも優れていた。

Surgery versus Conservative Care for Persistent Sciatica Lasting 4 to 12 Months

microsurgical subtotal discectomy (MSD)は高い患者満足度と高い機能回復率を達成する有効な術式である。全体の再手術率は30年以内に30%であるが、同じレベルの椎間板ヘルニアの再発のために再手術を受けた患者はわずか8.2%であった。

The Microsurgical Treatment of Lumbar Disc Herniation: A Report of 158 Patients With a Mean Follow-up of More Than 32 Years

考察

現時点での手術の有効性は外科的な本でいつも目にしていますが、椎間板ヘルニアを患う方の治療を日々していて保存療法に属される徒手療法も十分効果的であることは実感としています。
別の部位での再手術率が30%もあるのであれば徒手療法の方が部があるように思えますが、併用がもしかすると一番良いのかもしれません。

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