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子供の頃の音楽室の時間の延長線上みたいな。これ音楽の真髄(僕はね)。

ここ数日告知を重ねてまいりました、大阪市は中津にある『OSAKA FOOD LAB』というイベントスペースにて催された能登復興イベント。

大阪で活躍する料理人の方々が一同に集結して、能登の食材を使った料理を屋台村として振る舞い、必要経費を除いた収益を寄付するというイベント。

いろんな縁が重なって、能登出身(被災者)としてピアノを弾いてまいりました。

そもそも僕の出演は直前にバタバタっと決まったものですし、そもそもメインはあくまで屋台村。

別に拒絶とか敵地みたいな意味合いではなく、空気感としてどちらかというとアウェイ満載。

いや…アウェイという言い方を変に捉えてほしくはないんですが、要は「音楽を聴きに来ている」というわけではない人が大半という話。

僕のファンの方々も来てくださってたんですが(有難う!)、場の人数の割合で考えると1割にも満たなかったと思います。

決して来てくださったファンの方々が少なかったというわけじゃなくて、想像していたよりイベントに来られるお客さんの数が凄かった。なんとなく想像していた範疇より全然多かった。めちゃくちゃ人が居た。

屋台が何軒も並んでいてお酒なんかも出ていて、本当にあちこちで食を楽しみながら歓談が鳴り止まぬ中、こちとらピアノ一本でお時間を頂戴するわけで。

特設ステージみたいなのがあったわけでもなく、出番の時間を迎えるまでいろいろ考えたのは事実です。

本格的に西村広文としていろいろやり始めてから、何気に今日が一発目の演奏の場でした。

多分この空気感の中、普通にソツなくいい感じの演奏をしたとて「なんかピアノ鳴ってたな〜」って思ってもらえるか否かくらいが関の山。
(ましてオリジナルを演るなんか一番の悪手です)

という事でどっちに転ぶか分からないけども、演奏前にマイクを握らせてもらい場の歓談を一旦ストップさせかねない声を張り上げて数分ほど演説めいたMCをさせてもらった。

手前みそな話にはなりますが、四方八方でとにかく賑やかな歓談が繰り広げられていた中、僕の挨拶が始まったら一旦場の耳はこちらに向いてくれた。

スッと空気が変わった瞬間が確実にあった。
(来てくれてた人は分かってくれると思います)

それはやっぱり…七尾市出身であるとか、実際に被災して避難所生活を送っていた身だっていう部分が大きかったように思います。

当事者の話はやっぱり人の心を一度こちらに向かせる力があるみたい。
そして、人というのはそこで耳を向けてくれる温かさを持っている。

今日は能登復興イベントということで、自分の中でもいろいろ思うところがあり。

避難者として避難所の学校の音楽室で開いていた演奏会とまったく同じ空気感でライブをしてみた。

避難所でよく弾いてた曲を2~3曲。
あとはその場に居る人たちにリクエストを聞いた。

子供たちがたくさん寄ってきてくれた。

「あれ弾いて」
「これ弾いて」
と言ってくれた。

避難中の音楽室の空気感と一緒だった。

最初は「まともに聴いてくれる人は何割くらい居るんだろうなぁ…」と思ってたものの、結果的に六甲おろしの大合唱が起きる空間ができた。

六甲おろしのリクエストがあったので。
(オリックスファンとしては断腸の思いである)

とある子供が『Bling-Bang-Bang-Born』をリクエストしてきた。
その場ですぐさま弾いてあげたら、僕のピアノに合わせて踊ってくれた。

多分、あの子にとってGWのいい思い出になったと思う。

挙げ出したらキリがないけども、結果的にずっとそんな時間が流れ続けた。

自分がなんとなく用意していた曲は半分も弾いてなくて、ただただ途中からは「あれ弾いて!」「これ弾いて!」に応え続けているうちにライブが終わった。

とっても楽しかった。
というか、ザッツエンターテイメントだと思った。

自分がピアノという楽器を始めて最初に「楽しいかも」って思ったのは、小学校の時に音楽室で「なあなあ西村あれ弾ける?」とか言われて、たまたまそれが弾ける曲だったりした時に弾いてみせて「おおおお!」と喜んでもらった時だったりする。

40歳を境に西村広文としての活動にも本腰入れていこうと思い立って、突然巡ってきた初めての演奏の場で、あの頃の音楽室とまったく同じような時間を過ごしたし、避難所の音楽室とも同じような時間を過ごした。

帰宅してまだいろいろ頭が冷めやらぬ中、勢いでさっきから頭に浮かぶ事を忘れないうちにバシバシ打っているので、かなりとりとめない文章になっているような気がせんでもないのですがお許しください。

熱心に動画を撮り続けてくださった方がたくさん居て、「とりあえず全部くれ!」と一人一人にお願いしたので、またどこかにアップしてみようと思います(YouTubeショートかな)。

演奏終わりに募金箱にもたくさん募金をしてもらえた。

いい日だった。
とても。

経て、週末は正真正銘の石川県(@ガルガンチュア音楽祭)。

音楽室の延長のような音楽の時間を遊び尽くしたいと思います。



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