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生々しい数字を共有している意義を噛み砕いてみる

連日「えんとつ町の踊るハロウィンナイト」の話題で恐縮なんですが、その一点だけに留まらずいろんな事に置き換えられる話だとも思うので、その話題に付随しつつ…というスタンスで書いてみようと思います。
(いつもnoteで心がけている部分であります)

ついに本日から踊るハロウィンナイトの配信がスタートしました。

https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=698180 

僕も早速購入して観させていただいたのですが、とにかくひとつの「映像作品」として圧巻で、それは撮影や編集のクリエイティブ部分はもちろんのこと、出演者や演目、そして何より会場を彩ってくれてるお客さんの表情が最高の演出要素となっていてとにかく素晴らしかったです。

実際は半日ほどかけてのイベントだったものが2時間くらいにギュッと凝縮されているんですが、それでも当日あの場に居らした方々が改めて浸るには十分すぎるクオリティで、現地に行けなかった方があの夜を画面越しに体感するにも十二分な内容だと思いますので(僕が言うのも烏滸がましいですが)、ぜひお買い求めいただければと思います。
(2,200円はお買い得すぎる!)

そこで今回の「生々しい数字を…」という部分の話ですが、現時点で配信チケットは8,000枚以上売り上げているみたいです(凄い!)。

なんですがそれでもまだ運営としては赤字で、今回の損益分岐点に到達するひとつの目安としては配信が15,000枚売れるというところにあるようです。

その内情は我々出演者にもガッツリ共有されていて、その事実も踏まえて「ぜひ宣伝お願いします!」とアチアチの熱量を浴びています。

ただ、それは水面下で共有されている事実でもなんでもなくてSNS等で割と大っぴらになっている部分で、それも踏まえたうえであの日のイベント関係者各位やお客さんが連日ハッシュタグと共にポストを重ねていらっしゃいます。

もちろんその数字面だけの話じゃなくて、単純にすごく楽しかったとかめちゃくちゃ良い映像作品だからってことでオススメしたいって気持ちからの部分も多分にあると思いますが、やはりその具体的な数字目標が一つの燃料になっている側面もあると思います(ただの僕の推測の域ですが)。

今回のハロウィンナイトの主催はイジツさんを筆頭としたSHOW DESIGN(株式会社ショーデザイン)という会社なわけですが、企画・立案の段階から今日に至るまでとにかくこのハロウィンナイトのためにあれこれと尽力され続けているのは(しかも他のプロジェクトもあれこれ並行されながら)、僕もいろんな媒体から発信される情報で(主に西野さん)存じていました。

で、前日夜のリハーサルのために幕張メッセに入った時に会場でイジツさんと顔を合わせた時点ですでにもうヘロヘロで(笑)、確かその時点でもう二徹状態みたいなことを仰っていて(何日寝てないんですかと僕から聞いた)、翌日が本番で翌々日に撤収作業があることも考えたら、それってもう四徹が既定路線じゃないっすかっていうとってもクレイジーなことになっていて。

もちろんイジツさんだけに限らず運営コアメンバーやスタッフの皆さまもゴリゴリ疲労困憊の中、とにかくこの夜を成功させるんだってことで廃人一歩手前で踏みとどまりながら鞭打って頑張られていたわけで。

そんなお姿をずっと目の当たりにしている中で「これだけ売れないと運営が赤字です」という情報を共有されたらば「あの人たちをそんな目にあわせてなるものか」という感情が湧いてくるのは必然です。

何をどうすればいいか分からない場合ならともかく「これがこれだけ売れたら黒字になる」っていうかなり具体的な部分を共有してもらえてるからこそ、じゃあ自分(たち)ができることはとにかく配信チケットが一枚でも多く売れるように宣伝を頑張ることだねとシンプルな答えに辿り着く。

したがって今日もこうして踊るハロウィンナイトの配信絡みの記事を書いています(出演者としてとっても幸せな時間をいただいているからこそ)。

これはなにも「儲けを生む」とかそんな薄い話じゃなくて、個人的感情としては自分たちはそんなに痛手なく最高の時間をいただいておいて、一番大変な思いをされた主催側が赤字フィニッシュなんてそんなワケの分からんエンディングは迎えたくないなっていう心情的な部分がひとつ。

そしてもっと大事なのは、あれくらいのチケット代であれだけの規模のものを子供たちに届けることができるっていうエンターテイメントを継続して文化として根付かせるためにも「かなり赤字でした」では先が続かないっていう部分もあるんだと思います。

黒字とか赤字とかそんなの結果論としていろいろあるけど、まあ楽しかったしみんな頑張ってやりきったしそれでいーじゃん!って感じでドロっとした部分をおざなりにするから結局続かない(続けることが苦しい)ってことになるわけで。

これは収益の話というより(まあお金の話なんだけど)文化を根付かせる、エンターテイメントを届け続けるっていう気概の話であって。

今までいろんなビッグエンタメで「継続してやっていく」前提で第一回を開催したものの、そこで運営的に大赤字を叩いたことでシレッと二回目が無かった…みたいな史実はちょこちょこ見てきました。

今回「15,000枚以上売れないと黒字に持っていけないんです!」という情報をいただいた時に「いやあ運営のそんな事情とか言われても…」とはまったく思わず「おおっ!分かりました!頑張ります!!」と反射的に思えるっていうのは無条件にどの案件でも…ということは全然なくて、それはやっぱり主催・運営チームの日々の尽力っぷりだったり、目指しているところの高みだったり、どれだけ命と時間を削ってるかという姿勢・気概がめちゃくちゃリアルに伝わってくる部分だったりがそうさせているわけで。

そしてその「みんなでSHOW DESIGNサンを勝たせましょう!」と旗を振り出したのが西野さん(チムニータウン)という絶妙なバランスもまた最高だなと思うわけですが、この辺りは明日もう少し掘ってみます。

何はともあれまだしばらく「えんとつ町の踊るハロウィンナイト」の配信チケットの宣伝は僕のほうでも微力ながら継続させてもらいますが、今回のことに限らずこういう生々しい部分を覚悟を持って共有していただけるとこちらも潔く宣伝・応援に気持ちがグイッと向くので、これは大切なことだなぁと思った次第です。

やっぱりクールでスマートなことじゃないじゃないですか。
でもこうやって泥だらけになってる大人ってカッコイイなと思います。

そんな感じでございます。

ではまた。



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(Top picture photo by マタヒラタカマサ)

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