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9月25日

紛失していた自転車を引き取りに行った。よくある話だが盗まれた挙句、路上に撤去されていたようだ。私は撤去自転車の集積所に向かった。管理人のおじいさんに経緯を説明して中に入れてもらうと、そこには私の自転車の姿があった。これです、このほそくてきいろいうすよごれたやつです。

自転車の様子にさほど変化は見られなかったが、私が以前使用していたアダルトグッズのようなピンク色をしたリング錠(まえに修理してもらいに行った店で500円で売られていて衝動買いしたもの)は、見るも無惨に切断されていた。盗まれたとき、鍵を挿しっぱなしにしていたので都合よく使われてしまったのだろう。

他人に好き勝手使われた上で撤去され、切断され、挙句には養生テープでぐるぐる巻きにされて、もうなにかもがめちゃくちゃだと思った。寝取られてしまったかのような喪失感。寝取られたこと、たぶんまだないけど。今後もなくていいけど。

しかし、悲しんでもいられないので所定の手続きを済ませて引き取り、恵比寿から家まで自転車に乗って帰宅した。タイヤの状態が心配だったが、パンクしていなかったのは不幸中の幸いだった。

1ヶ月ぶりに自転車に乗ったらなんだか妙にふらふらした。大通りをわたるときはためらわず思いきりを持って車道を行くしかない、ということにふと気づいてしまったが無駄に教訓めいているし、今の私には刺さりすぎるし、めっちゃいやだなと思った。

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