日記、361日目。

起きてすぐ事務作業。必要な書類をもらいに区役所へ行く。最近になって朝の良さに気づいたかもしれない。夜より便利じゃん。すげえぜ。店も開いてるし人との連絡も取りやすい。こんな便利なものがあったんだな。と、ぬるめの冗談が湧いてきてすこし自分に腹が立つ。なまやさしいことを言いやがって。駆逐してやる。道を歩くと大きめの犬がクゥーと、鳴いているところを目撃した。このあいだ、パグが鳴いてるところも見た気がする。犬の鳴き声に敏感な人生。

ふと思い立ってフレンチトーストを作る。人生で初めて作った。作れると思ってなかったから作らなかったけど、うちにはパンも卵も砂糖も牛乳もある。いつでも作れるのに作らなかっただけだったのだ。こういうことは他にもあるような気がする。実際に出来上がったものを食べてみるとまったく甘さがなくて驚いた。私の人生に足りないものは今のところメープルシロップだけ。

先週、日本酒を飲んだ友人Sと来月の約束をする。Sは本来義理堅い人っぽいのだが、普段はすごく適当に会話してくれる人なので誘いやすいしどうでもいいことを話しやすい。私がインサイダー取引くらい悪いことをしたとしても爆笑しながら聞き流してくれそうな、妙な信頼がある。

昨日のファミレスの店内でピザを頬張った状態でものすごく驚いた顔をしている人と一瞬目が合ったことを思い出す。当て逃げみたいなものをくらったような気分になったんだけど、被害者面し過ぎだろうか。

夜中、なんとなく出歩く。いきおいにまかせて3駅分くらい歩いてみる。騒がしい街、そうでもない街、たどり着いた川沿いの適当なベンチに座って買った珈琲を飲みながら電子で購入していたコミックスを読んだり、昼間の作業を見返したり聞き返したりする。外が過ごしやすい気候でとてもありがたいし、宝石の国がおもしろすぎる。止まらない余韻に浸りながら帰宅した。飲み終えた珈琲のカップを捨てる場所が実質購入した店とは違う店舗になってしまうという現象、けっこうなバグだと思う。いたるところに専用のゴミ箱を設置してほしい。私専用の。