見出し画像

12月24日

M-1を観た。子供のころからお笑いは好きだが近年は熱心に追っているわけでもなく、ふつうに観たいとおもっている程度だったのだが、友人の誘いもあってリアルタイムで鑑賞することができた。

これは非常に格好わるい話かもしれないのだけれど、私は『みんなやろうよ!さあ!』と、見知らぬ誰かの号令で一か所にあつまって取り組む遊びやイベントに対して昔から苦手意識を持っており、そういうふうに、スポーツの試合やTV番組の視聴を国民的行事のようにされてしまうとつらい、みたいな気持ちを少なからず持っているほうなんだけれど、クリスマスになにをそんな卑屈なこと言っているんだね哀くん、と、私の心に棲む阿笠博士がなだめてくれたおかげで、おだやかな気持ちでM-1を観ることができた。ハカセも、今日はからあげ食べていいわよ。とくべつなんだからね。

私は敗者復活から観ていて、応援しているコンビも複数組いたのだが、フースーヤとトム・ブラウンのネタがとてもすきだとおもった。本戦は、とにかく令和ロマンが格好良すぎた。決勝3組のネタはいずれもおもしろかったし、最高だな、このきもちはなんらかのかたちで言語化したいなと考えていたら、志らく師匠がすべてことばにしてくれていた。志らく師匠、私がすきなコンビのことを大抵ほめてくれているのでいつもツイッター(現X)を拝見している。ちなみに直接フォローはしておらず、なぜかリストに入れてみている。まるで、旧友やかつての恋人のすがたを未練がましく追う人のように。私のアカウントには長いこと、志らく師匠ひとりだけが追加されたリストが存在している。理由や目的はとうに見失っており、このリストを作成したときの私自身の心理状況が知りたい。たとえば、臨床心理士の資格でも取得したらどうにかなれるだろうかしら。薬で変えられてしまった灰原哀のすがたで、私はそのようなことをおもっていた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?