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はじまりの吉凶 ―縁起を重んじる事始めの鑑定―

恋人への告白やプロポーズ。
新しい品物の初おろし。
起業や新店舗の開店。

 『ここぞ』という事始めの決断は、縁起が気になることもあるはず。できれば、より良い吉時期に、運勢から祝福されるようなスタートを切りたいと望む方は多いでしょう。

 それなのに、大安くらいしか良い日を見つけられないんじゃあ、寂しい。仏滅という言葉の響きにビビって、二の足を踏んでしまうのはもったいない。吉時期の探し方が難しいなら話は別ですが、実際はとても簡単。知っているか、知らないかの差だけです。

 勇気が必要な事始めの度に、占い師に大枚叩いて鑑定を依頼するなんて非現実的。自分の運は自分で決めてこそ、違和感なく流れに乗れるようになります。そのために必要ないくつかの見所を、箇条書きにて以下に。

吉時期の事始めが持つ3つの効能

1.必要性と必然性の裏付け

 必要だから言う。必然だから買う。やらざるを得ないからやる。そんな現実的な理由・根拠だけだと、不安や悩みが解消できないことがあります。そこに、もう1つの決め手になるような裏付けが、『縁起の良い時期』というやつ。あとほんの少しの後押しとして役に立ちます。

2.良い流れに乗れたという自信

 縁起とは縁の起こり。そこから新たな縁が始まり繋がるということ。これが縁起の悪い事始めだと、後になってウジウジ悩むことも。縁起の良い時期に一歩を踏み出せたなら、その『気分』は自信。将来きっと待つであろう紆余曲折を乗り越えるのに必要な原動力。

3.悪い流れを軌道修正する分岐点

 自分の行く末に良くない流れを感じたならば、吉時期での再始動が運の軌道修正になります。人は、一度『凶の道』を選んだら、ずっとそれをいくしかない、なんてことはありません。途中、いくつもの乗り換え分岐点があります。それが吉時期。吉は凶への対処になります。


基本となる3つの考え方

※こよみを用いて吉時期を選定する場合。

・循環を利用(1週間、1ヵ月、1年など)。
・大きな循環ほど効果大(ただし頻度が少ない)。
・小さな循環ほど利便性が良い(ただし効能が小さい)。

→吉時期の選定には複合的な視点が必要。
→開始のタイミングさえ良ければ他は無視、なんて論外。
→時期の吉凶を判断する際は、特に現実との親和性が重要。
→無理や負担や非常識を伴う吉は、凶。
→循環だから『今回を見送り次回』という決断も必要。


選日 ー始まりに良い縁日ー

※暦注(こよみの中の目印)を利用して吉日を選定する方法

1.六曜:世間が強く関わる冠婚葬祭において。
2.月齢:特に新月は始まりの循環。
3.干支:甲子・天赦日・一粒万倍日。
4.重合:年月日時の盤が同じ配置で重なるとき。
5.個人:自分だけの記念日。忘れられない記憶日。

→暦の中から探す(個人的なものなら書き込む)
→自分だけの記念日:誕生日、命日など
→忘れられない記憶日:歴史的な日、語呂合わせ、ゾロ目日など


吉時期と凶時期が重なったとき

例1)甲子の日の仏滅
例2)天赦日の不成就日
例3)土用中の新月

・より大きなサイクルを優先。
・範囲を限定せず未来まで選択肢を拡大。
・世間体が絡むときは六曜を重視(冠婚葬祭など)。
・土用前に立てた計画を土用中に実行するのは問題なし。
・不安なときは避けるのが無難(ケチがつかないように)。


偶然の必然を用いた吉時期の選定

※暦には掲載されていない吉時期

・晴れた日の午前中の開始。
・同じことに繰り返し遭遇するとき。
・止むを得ない半強制的な流れ。
・色々な偶然が重なった上での結論。
・周囲からの協力や共感を得た答え。

→『思い立ったが吉日』は危ない。
→その場の勢いも精度が低い。
→美味い話は疑った方が良い。

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