記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【表現評論】レヱル・ロマネスク Origin コアレビュー その1 01話〜05話【初見プレイ】

●レヱル・ロマネスク、その他作品、様々なネタバレが含まれます。

⚫︎ノベルゲーの息抜きにノベルゲー

最近ずっとメモリーズオフのレビューしかやってなかったので、

息抜きに他のゲームをやってみたいと思います。レヱル・ロマネスク。まいてつの最終作品という認識であっていますかね。まいてつは名前だけは知っているものの、中身はほとんど知らないのですが、とてつもない労力をかけて制作された作品であることは存じております。もうね。タイトル画面から力入ってる感じが凄いんですよね。UIとか項目の多さとかオプションの豊富さとかマニュアルのボリュームとか。特にオプションが適当だと、あ、こいつら手抜いたな、ってなりますよね。

⚫︎ゲームの掴み

ミステリーの格言で冒頭に死体を転がせ、なんて言葉があります。衝撃的なシーンは一番最初にもってこい、というお話です。レヱル・ロマネスクは謎の列車事故から始まってますね。このシーンを見るだけでも、ゲームの世界観がわかる、かつどういうゲームなのか理解できるという仕掛けになってます。短いシーンにこれだけ詰め込めるのは凄い。ただ文字がデカ過ぎないか。ウインドウに2行しか入ってないぞ。小さい画面でプレイすることを想定してるんですかね。

次のシーンでは飛行機に乗っている主人公らしき人物が登場します。何も聞かずとも、列車は廃れたんだろうな、ってのが推測できますよね。冒頭の世界観の見せ方が凄い。

あとTIPSまでボイスが入ってるのも凄いですね。しかも読んでるキャラクター風の解説になってます。細部まで絶対に手を抜かないという意思が感じられる。

⚫︎主人公

帝大出身のエリートらしい。いや、この世界の帝大のレベルはわかりませんが、多分エリート。声がいい。主人公もフルボイスなのか。

⚫︎右田日々姫

義理の妹キャラ。ちっ。義理かよ。という声が全国から聞こえてきたような気がしました。いや、そんなことよりも絵がめっちゃ動く。最近の2dモーションは凄いな。一昔前とは比べ物にならない。なんか喋り方に違和感あるなと思ったら、無理やり方言を矯正している設定でした。これは凄い。性格的にはテンプレ通りの妹キャラという感じですが、テンプレ通りって難しいですからね。客の求めるものをそのまま作れって話ですし。

⚫︎右田真闇

義理の姉キャラ。右田の酒蔵のオーナー。こちらもテンプレのような姉キャラ。名前がすごいんだよな。メモリーズオフを永遠にレビューしてるものの、PCゲームはほとんどやらないので、微妙なネーミング文化の差を感じる。こっちはもろに九州の喋り。舞台は隈本(熊本)という設定のようですね。個人的には実家のような安心感がある。なっとるけんとか、よかたいとか、しとーと、とか。

⚫︎エアクラ誘致

主人公の地元、御一夜は大規模工場の誘致で揺れているらしい。熊本って工場建てまくってるよね。TSMCとか。妹の方は過疎が進んでるから誘致賛成派らしい。主人公と姉は反対派? 酒蔵で水資源を使ってるんだから、工場が来て嬉しいのかは微妙ですね。水質汚染されたら酒が終わるし。人が増えるから酒の売り上げは増えるかもしれないけど。

⚫︎細部まで徹底した演出

ヴィジュアルノベルとしては、これ以上は不可能ではないかというレベルまで、演出が凝ってますね。まず2Dモーションのクオリティが高いし、めっちゃくちゃ動くし、否定的な時は首振ったりするし、キャラクターが必要に応じて拡大縮小されたりするしと、見ていて飽きません。ゲームブランドとしてまいてつが最終作になったことは知っていますが、製作費的なアレを除いても、こんなもん作ってしまったら、もはやこれ以上やることないでしょ、という感想が浮かんできます。クオリティを上げ過ぎている。あとは3Dにするくらいしかなくないか。ギルティギア的な。そこまで行くとノベルじゃないけど。

⚫︎ハチロクさん

思ったより小さい! 人形サイズだったらしい。ゼンマイ巻くのに服を弄ったら激おこで起動します。それでも日ノ本男児ですかと言われてもさ〜、じゃあどうすればいいのよ。調べないと起動できませんよ。何やっても詰んでるパターンじゃない。こちとら九州男児やぞ。ちょびっツの起動方法じゃないだけマシじゃあないんですか。突然謎の比較。ちょっとポンコツ感が漂っていて好感が持てる。師匠とかさん付けしたい感じ。

⚫︎タイトル画面が変わる

5話が終わると、いきなりタイトル画面が追加されます。いや、タイトル画面レベルの一枚絵って、そんなにポンポン追加できるものなんですかね。まあバージョンアップされている作品なので、初期作品より提供できるものは増えてるんでしょうが、それにしても本当に考えられる全ての要素が詰め込まれてるゲームです。とにかく物量が凄い。そんなに食えませんよってくらい、色んなものを提供してくる。わんこそばを次々と足されている感じで、食っても食ってもなくなりそうな気配がない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?