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京田陽太はなぜ叩かれる?

私は中日ドラゴンズが大好きで、優勝してもらいたいし、
ファンの中で論議するのはいいが誹謗中傷するのは良くない。
と考えている。

さて、中日ドラゴンズで背番号1をつけ、ショートを守っている京田陽太は
よくたたかれる。
「なんで2番なんだ」「走塁ミスが多い」「三振が多い」
といった具合である。
ここで2019年8月30日現在の成績を見てみよう。

打率.256 本塁打 2 出塁率 .308 長打率 .309 盗塁16

3年目・ショートというポジションを考慮しても、まずまずといった具合である。

1年目の時ほど内野安打が多いわけではないし、盗塁数も今のところ少なめだ。数年での「成長」成果をみると、確かにもっと高いレベルの成績を残してもらいたくも思う。
ただ今年は各球団でショートの成績の差が激しい。
巨人の坂本は30本をこえるホームランを放ち、広島の田中広輔は打率2割を切って二軍生活となっている。

そんな中京田は中日のショートでほぼ全試合出場しているのだから、注目を集めるのも必然だし、ファンからさらに上のレベルを求められるのも必然といえる。
ただ京田陽太は、そこまで叩かれる選手だろうか。以下の観点で考えていこうと思う。

・攻撃
・守備 UZR
・起用 SPD 中日打線 下位打線

①攻撃面


確かに打率.256、OPS.616、得点圏.212、、などの指標は決して良くはないかもしれない。
現にWRC+という「打席当たりの得点創出の多さを平均的な打者を100とした場合のパーセンテージで評価する指標(つまりいい打者得点)」が80と平均を下回り、12球団の規定到達者の中で下から4番目である。
長打の少ない選手だが、四球の少なさ故に出塁率まで低いことで走力を生かせず、苦しんでいると見える。
しかし、BB/K 0.38(四球/三振)は新人のころより良化(新人の時は0.17)しており、今後さらに成長する可能性も残している。

来年以降の京田陽太は
・体が大きく、スイングを改善することで10本を軽々打つ中距離打者へ
・四球を増やし、三振を減らし、ある意味いやらしい打者へ
・今のスタイルのまま内野安打をまた増やし、走力を生かす打者へ
どう成長していくのだろうか、目が離せない。

②守備

京田陽太の特筆すべき点は守備である。
ドラフトでも守備走塁を買われての指名なのだから当然なのだが、こんなにも早くリーグナンバーワンのショートになるとは思わなかった。
UZRという指標がある。
守備範囲、失策、併殺完成などの要素を含んだ総合的な守備指標だと考えてもらえばいいのだが、この数字が現在12球団ショート2位なのだ
(1位は源田、差はほんのわずか)

一年目もそこそこのUZRを記録していたが、坂本の守備の衰えもあり今シーズンの16.5という数値に結びついている。

なんといっても逆シングルからの送球が強い。
ショートからの逆シングルは送球しにくく、ふんわりとした送球になりセーフになる、といった場面が多く見受けられるなか、京田は一塁できっちりアウトを取る。持って生まれたものもあるが、練習のたまものだろう。
ポジションの中でショートの守備負担は大きく、そんなショートで圧倒的な守備成績をたたき出しているのだから、レギュラーで異論はないし、打撃成績が低めでも起用せざるを得ない貴重な選手であることは明白だ。

➂起用
京田を使うな、という声は少ないことから、起用法に異議を唱えたい人が多いはずだ。特に2番で使われることで「上位に京田を置くな」といった声が多い。
2019年度4月は打率.323と上位で起用されるに値する数字を残していたのだが、5月になると.185と調子を落とし、以後.250程度が続いている。
中日の京田以外のベストメンバーは平田・大島・アルモンテ・ビシエド・高橋・阿部・捕手・投手なはずであり、外国人枠の問題でアルモンテと福田が入れ替わる、程度だと思う。(けが人が出た場合は除く)
私の考えとしては、以上のメンバー・打順を基本にし、京田を調子によって1番・6番で入れ替えるのがベストだ。

まず中日打線は単打が多い。出塁率が高い時期(.350を超えたくらい)は1番で起用し、楽に打たせてベースを駆け回らせる。ちなみに走塁ミスが目立つ京田だが、走塁のうまさを示すSPDという指標も

調子のよくない時期だが、7番ではなく6番に置きたい。6番に置く場合7番はおそらく阿部になるが、一定の長打力をもつ阿部が後ろにいることで京田が得点できる確率が高まる。7番にすると8番9番が続き、いわゆる自動アウトが3人続くことになってしまう。これを避けるための6番だ。

このため8番捕手(加藤・木下)の長打力が育ってこれば、7番に置くことも視野に入れるべきである。

2番に置かない理由だが、2番には一定のOPSを求めたい。最強打者である必要はないが、初回から相手投手に負担を与え、クリーンアップ前にチャンスを作ったり、1番をヒットで進められる(バントではなくヒットで)バッターが良いと考える。

京田ではなく、平田や大島が適任であろう。

最後に、私の理想打順を記しておく。

1大島2高橋3平田4ビシエド5アルモンテ6京田7阿部8加藤9投手

である。

高橋が2番で考えすぎず、この打順であれば京田は何も批判を受けないであろう。ファンも仲良く観戦できる。

京田は守備を楽しむ選手だ。派手な横っ飛び、逆シングルからのスローイング、またマウンドで投手に声をかけるしぐさ。

こういった観点で中日の試合を観戦していただけると、京田のすごみもさらに理解できるはずだ。

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